十分な金を稼ぎ、すべての人々から遠ざかりたい


十分な金を稼ぎ、すべての人々から遠ざかりたい
――映画ゼア・ウィル・ビー・ブラッドよりダニエル・プレインビューの台詞


お前は俺か、と言いたくなる様な台詞……。
映画を見ていて久しぶりに吹き出しそうになりました。
いや、重いドラマであり、愉快痛快な笑える映画では全く無いのですけど。
カップルで見るのにお勧めですよ(悪意に満ち溢れた戦犯)。
http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%BC%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89/329715/

私はダニエルほどの憎悪も憤怒も競争心も敵愾心も野心も覇気も闘志も持ち合わせておりませんし、
幸いにして一緒に過ごして楽しい人は幾人かはいるので、すべての人々から、とは思いませんけど。
世の習いに盲目的に付き合うのも好みではないし、つまらぬし、喧騒と繁忙から遠ざかり、静かに暮らしたいものです。
残念ながら、彼ほどに金を稼ぐ才能は無いので面倒に塗れて生きるほかないのでしょうな。


・世の趨勢

米国の戦略と中国の影響力とが、世界のパワーバランスが大きく変わりつつあるから、それに応じて日本もルールを変えようとしているのは分かるのです。周囲の情勢が変わっていくのに、自分だけそのままではいずれ対応できなくなるというのでしょう。けれど憲法はそのままで良いのでしょうかね。両者の整合性などは。

それにしても反対派の手段や行動が稚拙というか幼稚に見えて仕方がないのですが。何の実効性も持たぬであろうに、駅の入り口を塞いだり、無用に道を塞いで他の人に迷惑かけたり、議論の内容も解さずお祭り気分なだけだったり……。
それともニュースやネットの情報がそういう風に、殊更愚昧かつ滑稽に見えるように偏向しているのか。

そして議場やら委員会やらで掴み合いの大騒ぎをしたり……それ自体に何の意味も無いあからさまなパフォーマンスを競って見せつける。賛成も反対も自由ですし、好きにすればいいと思いますが、どちらももう少し理路整然と知性的にやれんのかなと。と、思ったのですが国の代表が空疎なポーズや安っぽい演出ばかりするのも仕組みを考えれば当然といえば当然の事かもしれませんね。

私も含め、おそらく少なからぬ人は仕事や日常の雑事を終えてくたびれて帰ってきて、あるいは自分の生活に直結していない(直結してはいるが、複雑かつ遠回りな構造故に一見そう見える)政治から次第に関心を失っていく。そして選挙だ、などと言われても候補者を吟味する為に勉強したり、経歴や実績を分析する余裕や活力、判断の根拠となる知識を蓄える時間などないでしょうし。

すると畢竟、あまり考えなくても良い、分かり易い者が選ばれるようになる。分かり易い主張(それが実現不能な現実から乖離した絵空事であれ)や即物的公約(地元への安易な利益誘導、財源を無視した減税・手当て)を示す者、あるいは芸人のように目を引くパフォーマンスやただ見栄えの良いだけの候補者を選ぶ傾向が顕著になる、と。

そうなれば当然、自然淘汰の様に環境に適応したもの、つまり求められるものを示した者が選ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%84%B6%E9%81%B8%E6%8A%9E%E8%AA%AC
大言壮語し、他候補との差別化が容易なパフォーマンスを披露する者たちが。

というのは酔漢たる私が勝手に想像しているだけなので、実際そういう仕組みになっているかは知りませんが、もしそうなら議員と政治運動の質がどの様な傾向となるかは自明であり、納得できるところです。

一国の政治というものは、国民を映し出す鏡にすぎません。
――サミュエル・スマイルズ


誰が悪いとかいった事ではなく、ただ何もかもそうなるべくしてそうなった、というだけの事かもしれませんね。
こういう政体がどの様な変化を遂げていくのかは興味深い事ではありますけれど。


・お遊び

画像の容量が大きすぎて貼れませんでした。



・見たり読んだり

NHKBSで日曜にやってるドラマ、刑事フォイルが面白いです。
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/foyle/
2次大戦中のイギリスが舞台なのですが、ドラマの中心は最前線でもなく連合軍やドイツの軍隊でもなく、イギリス人の刑事です。事件のドラマそのものも面白いのですが、戦時下の内地で何が起こるかという事を象徴的に描いたエピソードが散りばめられており、歴史を好む人も楽しめるかと。1、2話を見た限りではドイツ系市民の扱い、空襲後の反応、対独協力者やシンパ、職務と国策との衝突など敵味方と単純に二色に分ける事のできぬ銃後の戦争の複雑な姿が丹念に、そして分かり易く描かれており、お勧めであります。

プリニウス3巻
雑多な都市ローマ、風光明媚な地方都市、怪獣に天変地異、まさに博物誌的な展開ですね。
繊細に描きこまれた古代ローマの雰囲気とプリニウス一行のやりとりが実に楽しい。

仏教思想のゼロポイント: 「悟り」とは何か
6月頃に買って積んでおりましたが、面白い本だと思います。
世に広く知られている仏教のイメージと原初のそれには、かなりの隔たりが見られるという事、そもそも何を目的とした教えなのか。涅槃や解脱とは……等々根本的概念に戻って考える本。

そういや、肉食妻帯して代々の子孫が跡を継いで寺をやってるとこは根源的矛盾にならんのですかね。
子孫を残すという事は煩悩や家族への執着を惹起するでしょうし、そうなれば“渇愛”が強化され、“悟り”から遠ざかるでしょうし、むしろ“輪廻転生”や“苦”といった概念への積極的加担になるのでは。

いや、私はユピテルとマルスを仰ぎ、バッコスとウェヌスの恵みを享受せんとする欲望と煩悩に塗れた自由放埓の輩なので、仏教徒だろうがキリスト教徒だろうが聖人だろうが悪魔超人だろうが各々好きにすれば良いとは思いますけど。
果たして看板と中身が合ってるのか、どう折り合いをつけてるのかと疑問と関心が……。
一つ知ると最低でもその十倍は分からない事が増える、それはそれで面白くもあり。
無知は恐ろしい事ではありますが、それだけ知る愉悦も与えてくれますな。


今回はこの辺で。
ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
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軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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