人生を愉しむのは明日からにしよう、だって?


人生を愉しむのは明日からにしよう、だって?
それでは遅すぎる、ポストゥムスよ。愉しむのは今日からであるべきだ。
いや、より賢明な生き方は、昨日からすでに人生を愉しんでいる人の生き方だ。

――マルクス・ウァレリウス・マルティアリス

まったく、一年の過ぎ去る事の何と早いことか。
早い早い、とは思うけれど、思い返せば誰もがそうである様に、山の様に面倒くさい事を始末していた訳で。
まさに“それ”に直面し、苦痛に耐え忍ぶその瞬間はじりじりと身を焼くようにゆっくり過ぎていったのには違いないのだから、喉元を過ぎれば熱さを忘れるとはまさにこの事なのでしょう。人間の鈍磨と忘却の偉大なる事よ!

2014年も私生活においては概ね欲望の限り、やりたい放題でありました。
この1年を通じてはっきりと自覚したのは、世の多くの人々が概ね疑いなく善きもの、善き時の過ごし方と認め、推奨するものの少なからぬ部分が自分には相容れぬものであり、受け入れ難いものであるという事です。
要するに私は多かれ少なかれ社会不適合であるという事なのでしょう。

こんな不遜な輩の存在を慈悲深くも許す社会とそれを構成する人々の懐の深さには日毎驚嘆し、敬服すること吝かではありませんが。嗚呼、その包容力たるや聖母の如し……。

漠然としていたものが、一定の形を成して問題点や目標として眼前に立ち現れた、という事はそれだけで大きな収穫です。2015年も口を糊する事を欲するなら、私がその極めて狭量な価値観に基づいて無意味と断じる事物に付き合わねばならぬのでしょうが、余人の事など知らぬ、とばかりに可能な限り、血も涙も情け容赦もなく歩み去って行こうと思います。

私は孤独である。私は自由である。私は自分自身の統治者である。
――イマヌエル・カント

何となれば則ち、私は己自身の支配者でありたいのだから。
真のローマ人であれば、奴婢の如き生に価値を見出すであろうか。

と大仰に書きましたが、要はこれまでの如く、好きに遊んで飲んで酔生夢死の道を転がり落ちて行きたいという、そういうアレです。謹厳実直なる日本国民の皆様や前途有望なる諸賢は絶対に真似しないで下さい。


・遊んでいる時は通常の23倍くらい元気

数年ぶりに雪山に行ってきました。
東京駅から新幹線で越後湯沢へ。
目的はスキーです。
湯沢01

このエリア最大の利点は駅、宿、ゲレンデがどれもすぐ近くでアクセスが良いという事でしょうか。
東京から電車で1時間半、駅の前がスキー場という良い立地です。
初日は晴れていて最高の条件でした。
湯沢02

久しぶりでしたので、滑り方を忘れているかと思いきや、身体は覚えていたようで。
普段は人の命令なら指一本動かすのも嫌なのですが、こういう時は寒かろうが、多少吹雪こうが、転んで肩や頭を強打しようが、まったく苦にならずゲラゲラと笑っているのであります。
ただ……現在筋肉痛で首や肩や腰や腿を動かすと激痛が。
湯沢03

やはり人の多い都市より山や雪原の方が落ち着きます。生まれる場所を間違えたのでしょう。あるいはこういう場所に生まれたなら真逆の事を考えていたのかもしれませんが。物足りないので早く上京したい……とか。
確かに東京には何でもありますが、同時に何一つないように思います。きっとそれは心持一つで決まることであり、空虚な精神の主はどこへ行こうと満たされることはないのでしょう。逆もまた真なり。

良い宿に風呂、料理、何らの不足もない有意義な滞在でありました。
欲を言えば、流行の歌だか何だか知りませんがゲレンデで音楽をかけるのを止めて頂きたい。
ただ、静かに雪と斜面と戯れたかったです。

次は再び志賀か苗場あたりに攻め込みたいものです。


・古代ローマとSF

 古代ローマを基にしたSFは闇よ落ちるなかれ、など色々あるようですが。今回はCaivs Marivs氏の作品を元に。
スチームパンクローマ01
スチームパンクローマ02
スチームパンクローマ03

 以下pixivより

ローマ建国紀元924年“蒸気と鋼の軍団”

ひとたび戦列の前面に押し出し、蒸気弁を開放したならばランケアリイよ、一つの事に専心せよ。
揺るがぬ石となれ、静かな水面となれ。
ランケアリイよ、常に平静であれ。

ただ、深い森の奥に隠された漣一つない灰色の冷たい湖の様にあれ。
たとえ照門と照星の向こうに憎悪に燃える蛮族の瞳が煌こうと、
その咆哮が汝の腹の底を振るわせようと、冷静であらねばならぬ。

ランケアリイよ、常に“一撃必殺”を肝に銘じよ。
敵を仕損じ、剣を抜く様な事になれば、それは即座に汝らの敗北と死を招来するであろう。

ランケアリイよ、今一度その背に負った“蒸気瓶”を思うが良い。
重荷を背負い、敵に背を向けて逃げ出したところで、それが叶う筈があるまい。

だからランケアリイの兄弟達よ、不動の心を鍛えよ。常に平静であれ、決して的を外してはならぬ。その人差し指で密やかに優しく、冬の夜に降り立つ霜の様に引き金を引き絞ったなら、必ずやその敵の息の根を止めるべし。ランケアリイよ、汝らにマルスとウルカヌスの絶えざる加護があらんことを。
―――カルヌントゥムの兵舎跡より穴だらけの牛の頭蓋骨と共に出土した銅板に刻まれたランケアリイの心得より―――

“釘打ち共”、ランケアリイの連中は亀の様にノロマだ。あの馬鹿みたいなアンフォラを背負って無様に歩いているのだから。それでも連中の腕は長く、彫刻家の様に繊細で、追撃剣闘士の様に恐ろしく速く、そして無慈悲だ。奴らの射撃が成功すれば、どれほど敵の戦列が吼え猛っていようが釘でも打たれたみたいに黙り込む。

確かにランケアリイには酷い酒飲みが少なくない。任務や当番が終われば倒れるまで飲んでいる奴など珍しくもない。
それでも最前列に立つ連中の目は狼の様に、同じ人間とは思えないほどに鋭い光を放っている。ゲルマニアに降り積もる青白い雪の様に、寒気がするほど澄んだ瞳は見ているだけで、どこかの暗く冷たい淵の底を覗き込んでいるような気分になる。

一斉射の号令や、鏃と矢羽が飛翔し、空気を引き裂くあの恐ろしい羽音を耳にするたびに俺は心底こう思う。
あぁ、こんな連中が敵にいなくて良かったと……。
―――第ⅩⅣ軍団歩兵隊長、ランケアリイについて―――

アレクサンドリアのヘロンが発明して久しい蒸気機関は一人の富豪にその用途を見出され、瞬く間に普及した。
紀元2世紀、小型化、高出力化はその頂点に達し、その技術はまさに爛熟期にあった。
ローマは火の神ウルカヌスの比類なき力をその帝国全土に行き渡らせていた。
街道に、海上に、最前線に、さながら心臓が血管を通じて全身へ十分な血液を送り込むように。

効率的に作用する機関は様々なサイズに姿を変え、用途に適応し、蒸気ガレーや蒸気駅馬車に動力をもたらし、前線には鉄道が行き交っていた。やがて、その技術はマルスとユピテルの恩寵を受けし、軍団にさえ及んだ。
人々は画期的技術の黄金期を蒸気の時代と呼んだ。

時は紀元171年、一人のローマ軍団兵が仲間達と共に蒸気と鋼鉄の獣に抱かれ最前線へと向かっていた。
比類なき皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスと偉大なるローマの命に従い、
北方の大地を侵すマルコマンニ族に鉄槌を下すために。
――――

クリスマス……?
ガリラヤ人の祝祭に真の征服者にして全世界の正当なる支配者たるローマ人が靡く筈があるまい。
良きローマ人諸君にサトゥルヌスの恩恵あれ!

よりにもよってこういう日に我ながら何をしているんだ、とは思わぬでもないですが……
つい先ほど投稿する段に到って、ようやく24-25日が何だったか思い出すという始末。
ユピテルとマルスとバッコスに誓ったので今年も来年もずっとこの調子でしょう。
ローマ軍の物語は全24話の予定。折り返しなので少々お休み致します。

で、今回はCAIVS MARIVSさんの小説、蒸気機関を手に入れたローマ帝国を舞台にした物語に勝手にイメージ画像を。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4447291
古代ローマ趣味者ならば全体の98%(当社調べ)が妄想してしまうという、産業革命に達せんとするローマ帝国に具体的な姿を与えるという試み。

ライン線、ドナウ線、小アジア線、シリア線、エジプト線、北アフリカ線、ヒスパニア・ガリア線を接続した地中海環状鉄道とか、冷たい霧の立ち込める停車場で列車から次々とゲルマニアの大地に降り立つ軍団兵、騒々しい駆動音を上げる野戦蒸気式重カタパルトや戦闘用の打撃機構内臓(パイルバンカー?)の蒸気式義手など私の勝手な妄想は留まる所を知りませんが……。

劇中に登場する、蒸気式ピルムあるいは、プルムバタ射出機が大好物です。
やはり技能に優れるものは選抜射手とか狙撃兵になったのでしょうか。

あとは熱い蒸気を吐きながら敵艦の腹に衝角を突き立てる戦闘用蒸気ガレーとかもう……
切りがないので、この辺にしときましょう。
――――

敵戦列、距離200パッスス!!
ランケアリイ!!
ローマとマルクス・アウレリウスの為に20歩前へ!

全隊停止、初弾弾種、徹甲!
装填!!

蒸気弁開け!
構え、狙え!
撃て!!

 以上

そんな感じであります。
何だか海兵隊狙撃手やら何やらの訓練や試験、心得を思い出しながら勝手にキャプションを書いてしまいましたが……。

蒸気機関や技術を用いた装置や器具も楽しいですが、氏の物語に登場するマルクス・アウレリウス帝の思い描く“ローマ”そして“世界”“宇宙”が意味するところ、その理想と現代人の思い描くそれとの差がはっきりと描かれている所が白眉であります。無論実際の皇帝がどうであったかはもはや誰一人知るところではなく、資料から窺うほかありませんが。

描いた後に兜を見て気づきましたが、どうも最近はインペリアル・ガリックH型とイタリックG型を混ぜた様なものを脊髄反射的に描く癖が……。マルコマンニ戦争の時期ならばもう少し熟考すべきだったか。下書きの投石機の弾道も書き加えるのを忘れているし……我ながら詰めが甘い。次回への反省と致します。 


今回はこの辺で。
来年も、この調子でしょうが良ければまたお越し下さい。

ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
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あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。
ケントゥリオPです。

去年はあまりこちらにお邪魔できませんでしたが、軍団兵さんのご活躍(Pixivの連載絵素晴らしいです)はこっそり陰から見ておりました。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

更なる軍団兵さんのご活躍と飛躍を祈って!
軍神マルスに乾杯!

No title

百人隊長殿!
あけましておめでとうございます。

こちらこそ、ご無沙汰しております。
twitterも楽しそうだな、と思うのですが始めると深みに嵌ってしまいそうで。
今更、ではありますが。

閲覧、ありがとうございます。百人隊長殿も動画とイラスト、さらに小説まで活躍と交流の場を広げられ、その多彩な活動に日々圧倒されております。こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します。

あるいは何かの機会に共にローマの偉大さを世に知らしめる事ができるなら(ローマに限らずとも)光栄に思います。

百人隊長殿の眩き栄光と不滅の武運が益々盛んとなる事を祈りつつ。
御身に軍神マルスとユピテルの加護あれ!

謹賀新年

軍団長どの
明けまして、おめでとうございます。
ご無沙汰してしまいましたが、いつも記事は読ませていただいております。
冒頭の言葉だけでも値千金だと思うのですが、、
ご多幸を心から祈念しつつ、今年も更新を楽しみにしております。

ただの酔っ払いより

No title

nijat1453 様

お久しぶりです。
おめでとうございます。

閲覧、ありがとうございます。
善き一年と善き酒を召されますよう!

軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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