自分に欠けているものを嘆くのではなく

自分に欠けているものを嘆くのではなく、
自分の手元にあるもので大いに楽しむ者こそ賢者である。
――エピクテトス

人間を不安にするものは物事そのものではない。物事に対する見解が人間を不安にさせる。
――エピクテトス


怒りも苦痛も渇望も憎しみも不満も何であれ、その原因は結局のところ、その状況や情報を認識し、処理し、それに対し感情や行動を出力する自己自身にある。まさにストア派の思想の神髄ですね。
宇宙の法則に従い、主観を掌握せよ、という事でしょうか。私のような凡夫は脳の機能をぶっ壊しでもしないとアタラクシアやらアパテイアやらの境地に通ずるのは困難でしょうけれど。


学生が戦場に行こうとしてとっ捕まる……。
2014年は実に個性的なキャラクターが豊富ですね。
個性を重視する時代ですもんね(棒読み)。

何故こうも余計な厄介事を増やそうとするのか不思議です。
こんなしょうも無い事をして摘発されて、捜査員の仕事を増やし、人員と国民の税金と時間と労力が投入される……壮大な浪費にしか思えません。

インタビューの書き起こしとやらを見ると、殺害される可能性について、大した事ではないと述べたそうですが、それは結果としての抽象的な死しか想像出来ていないからではないかと。

死に至るまでの具体的な過程、例えば胸に銃弾を受けてごぼごぼと血の泡を吐きながら苦痛にのたうちまわる、とか。砲弾の破片を喰らって内臓を溢しながら絶叫する、とか。視認できない様な距離から空爆を受けて四肢を吹き飛ばされる、とか、あるいはそれでも死にきれず“ジョニーは戦場へ行った”みたいになったり。
瓦礫に挟まり、埋まって誰にも気づかれぬまま息絶えるとか。敗走中に復讐と憎悪に燃える敵対勢力や市民に捕縛されて、切れ味の悪い刃物や鉈で生きたままゆっくり解体されたり、電動ドリルで体に幾つも穴を開けられてそこに酸を流し込まれたり(イラク戦争時に行われた様に。“ファルージャ栄光なき死闘”だったか“そして戦争は終わらない”の記述だったか)その挙句、名誉も尊厳も剥ぎ取られて道路脇に打ち捨てられたり、吊るされたり。

そういう悍ましい苦痛に満ちたプロセスも含めて大したことではないと仰っているのなら、痛覚や、肉体の治癒不可能な不可逆的破壊や欠損の類の、極めて根源的で現実的で即物的な刺激や恐怖をすら超克した類稀なき強靭さを備えた不動の精神をお持ちという事なのでしょう。

でもそんな“悟り”の境地の様なものに達した人物なら、こんなあやふやな理由で遠くの戦いに行くとも思えないし……。そもそもそういう人は外的な環境や条件によってフラフラと自己を左右されたり、何らかの事件を利用して自己を確立しようなどと思わないでしょう。臨済義玄師匠の“随処作主、立処皆真”やエピクテトス先生の言葉を今一度、噛み締めて頂きたいものです。

結局、主体性や想像力や現実感が圧倒的かつ致命的に欠如しており、隣の庭がただ青く見えているだけであり(日本ではなく外国なら自分を変えてくれる、違う世界が己に何かをもたらしてくれると信じているのでは)、遠くの人々の深刻な事件を出しにしていわゆる“本当の自分探し”をしようとしたに過ぎないのではないかと。
“インドに行けば人生観変わるよ、マジで”みたいな薄っぺらさが見え隠れしている様な……。
もしそうだとしたら傍迷惑な上に現地の人にも失礼な話ですね。
これは何もかも私の勝手な想像であり、想像力が欠如しているのはむしろ私であるのかもしれませんが。

確かに旅や珍しい経験や他者との関係は鏡に自分を映す様に自己の存在の外観を浮き彫りにしてくれることはあるでしょうが、“自己”なるものは自分の中にあるのであって、地球のどこを探し歩いても、何を見て経験しても見つかりはしないのでは。そういう哲学的な問いはよく分かりませんけれど。青い鳥の童話でも読んだ方が良さそうです。でも1億人以上もいれば、そういう人が出て来るのはしょうがないか……。

特段、信仰も思想信条も政治的意図もないのに余所の国の戦いに首を突っ込もうとしたのは、何者でもない自身が漠然と不安であり、不満であり、そういう事件や闘争に身を置く事で、空虚な自己やその目から空虚に映る社会に何らかの意味や物語を付与させようとしたからなのだろうか、などと勝手に分析しておりましたが、他人様の事なのでよく分かりません。よもや齢20を越えた者がそんな稚拙で安易で傍迷惑な理由では行動しないだろうけれど、そういう事にしておこう。

酒を飲んで、絵を描いて、音楽聞いて、映画観て、ゲームして、二輪に乗って、たまに温泉にでも入れば、それで良いのではないかと思ってしまう安上がりな自分には到底理解の及ばぬことなのでしょう。そもそも酒と豚が禁じられている時点でまず私には無理でしょう……。もっと静かに生きれば良いのに、何故人々はわざわざ余計な事ばかりするのか、何も実りはしないどころか厄介な問題を増やすだけの芽を何故植えるのか……分からぬ。完全に相容れぬ文化や思想を持つ異星人を見ている様な気すらしてきます。あるいは“異邦人”は自分なのか。

あまり他人様の動向についてごちゃごちゃ考えても生産的でもないし、建設的でもないのでこの辺にしておきます。自分はもうニュースの類を見るのも止めた方が良いのかもしれませんね。野次馬は面白くはあるけれど。そんなに色々考える余裕があるほど、おつむの出来もよろしくないし、大した結論が出る訳でもなく。何一つ、産み出されはしない。何だか時間がもったいないし、もっと楽しい作業に時間を使った方が良さそう……。

 隣人の語ること、行うこと、考えることを気にかけない者は、
 どれだけ多くの利益を受けることだろうか。――マルクス・アウレリウス・アントニヌス


 比類なき統治者にして哲学者、我らが最高司令官、皇帝陛下の仰るとおりです。


・ドラマやらアニメを見る

ゲーム・オブ・スローンズ 3期

登場する背景や衣装にも興味があり、じっくり見たいのでブルーレイで購入。
相変わらずの高品質です。毎度ですが露悪的で残虐なシーン盛り沢山なので大人向け、ですね。

グリザイアの果実

ぼちぼち面白そう。
常軌を逸した登場人物達とおかしな会話が大変アレで結構ですね。

チャイカ

ファンタジーの集団戦闘が混戦・乱戦ばかりである事に突っ込みを入れちゃう偏狭な病が……。誰ぞ!誰ぞ、軍事顧問を呼べい!こやつらに隊形や戦列を維持して戦う事を教えてやれ。でもチャイカの変な喋り方が楽しい。

寄生獣

原作を何度も読んだ大好きな作品の映像化。
ミギーの声や原作との雰囲気の違いが賛否両論らしいですが悪くないかと。
シンイチ、冷たい…。

甘城ブリリアントパーク

ヒロインが事あるたびにマスケット(フリントロック式だったか?)で主人公を脅迫するシーンの必要性が疑問ではあるけれど。何の事は無く、その手の漫画文化の定型の一つなのでしょうが、男女逆の立場なら色々アレな抗議を受けるのでしょうね。普通に状況を説明して依頼すれば理解してくれそうなものですが。涙でも流せばイチコロだろうに。それじゃ絵面が退屈になるか……。シュールな設定と言葉のやり取りが良いです。

サイコパス2

ラクーゼ……。
犯罪係数とか……そんなのがあったら私はあっという間にお縄になる気がしないでもない。犯意は微塵もないけれど野放図な自由と消極性、飲酒主義の希求が社会規範や思想に抵触しそう。絡み合う蛇とか天秤の象徴はカドゥケウス、アスクレピオス、テミス、ユスティティアなど、古代のアレなんでしょうね。“正義”の名の下に社会の“病巣”を取り除く、とかそんな意味合いでしょうか。ブラックユーモアが好みです。

ガンダムG

紛う方なき富野、以上。

テラフォーマーズ

何でわざわざ火星をそんな危険な場所にしたのかがいまひとつ分からない。あと必要不可欠な薬を投与する方法が非効率的過ぎて即応性を欠いている気が。急迫不正の事態に備えて、各員のスーツに注射ユニットを装着しておくべきでは?
そして残虐シーンへの表現規制による黒塗りが厳しすぎて訳が分からないカットがあったり……。残酷なものを覆い隠したところで世の中から残酷さが払拭される訳ではないのでは。臭い物に蓋をしても臭い物は無くならない様に。多感な子供相手の配慮なら分からないでもないけれど。きっと、しょうもないクレームを局に入れる非生産的な暇人がいるのでしょうね。
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic_140213.html
研究者達の予算枠獲得のアドバルーンの類なのかもしれないけれど、もっと現実的な惑星改造を題材にした作品というのも面白そう。


・ゲーム

あぁどれも楽しそう。
全部やってたら睡眠時間がさらに短くなりそう……。

Total War: ATTILA
http://www.gamespark.jp/article/2014/10/18/52383.html

Civilization: Beyond Earth
http://www.youtube.com/watch?v=hbTfLeBsu8Q

Kingdom Come: Deliverance
http://www.youtube.com/watch?v=13mlmGdyHlg

M&B: Warband Viking Conquest
http://www.gamespark.jp/article/2014/10/17/52359.html

アサシンクリード ユニティ
http://www.gamespark.jp/article/2014/10/09/52163.html


・お絵かき

橋を架ける。トラヤヌス帝のダキア戦記が散逸せずに現存していればもっと克明に戦役全体を描写できるのでしょうけど、残念。全ての反知性と蛮族に死と災いあれ!
 トラヤヌス橋からダキアへ
という訳でローマとダキアを結ぶ友好の懸け橋です……いや、遠征軍を送り込むための通路ですけれど。
ダキアは大体この辺です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%AD%E3%82%A2#mediaviewer/File:REmpire-Dacia.png
概ね今のルーマニアです。国境を接しちゃったらしょうがない、我がローマに屈し、その“平和”の下に加わるか、意地を示して抵抗するか。属州化待ったなし。金鉱と戦争奴隷が欲しいからしょうがないのです。ひでぇな、おい。

ドナウに架かるトラヤヌス橋の復元における参考資料は簡略な図面、復元模型の写真、実寸大復元モニュメントの写真、幾つかの復元画、それとグーグルスケッチやグーグルマップです。確か完成まで2年くらい要しているので描くのに時間がかかっても仕方がないですよね、ええ。仕方がない。
 
トラヤヌス橋は103年起工、全長1,135m。石造りの橋脚に木製の上部構造。これを通って軍団やら補給物資やらが列を成して送り込まれたのでしょう。https://goo.gl/maps/cqfaS(グーグルマップで場所を確認可能)
http://en.wikipedia.org/wiki/Trajan%27s_Bridge
他に328年完成のコンスタンティヌス橋というのもあるようですが、そっちは2,437mだそうです。http://en.wikipedia.org/wiki/Constantine%27s_Bridge_(Danube)
こんな橋を架けられた時点で私なら降伏を申し出ると思いますが、ダキア人は気合の入り方が違うんでしょうね。
相手にとって不足無し、征服し甲斐のある連中よ……。

 “偽りの名のもとに破壊、殺戮、強奪を行うことを、彼らは支配と呼ぶ。
 また街を破壊し人気を絶やすことを、彼らは平和と呼ぶ”――「アグリコラ」タキトゥス



 ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
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軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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