賢者は、すべての法が破棄されようとも同じ生き方をせん

賢者は、すべての法が破棄されようとも同じ生き方をせん
――アリストパネス



人治主義みたいのもどうかとは思いますけど。
判断力の乏しい赤子か幼児でも相手にする親の躾の様に、何でもかんでも法や規則で拘束していくというのも安易で問題でしょうな。行く末には自分で価値観を養いもせず、考えもせず、ものの良し悪しを外注し、己で判断できぬ人だらけになるのでは。

法律家-法律の網をくぐる技術に練達している者。
――アンブローズ・ビアス


という様に精通している者が、条件を満たしていれば良いとばかりに、法に則って良からぬ事を為すこともあるのだし。

良貨が流通から姿を消して悪貨が出回るように、良い人より悪い人が選ばれる。

死とは、永遠の眠り以外の何者なりや?
生とは、眠りつつ、かつ喰らうことに存するにあらずや

――アリストパネス



一つ目の警句は何故世に出た政治家はろくでもない者ばかりが目立つのかに答えてくれそうですね。
何とも示唆的な人がいたものです。

よーし、今日も頽廃と無知の限りを些かの恥ずかしげも無く曝け出すか。
羞恥と反省の色が見えぬ。


・ロマン

twitterには時折面白い話題があるので覗いてはいるのですけど、確実に入り浸りになるでしょうし、人倫に悖る不用意な発言をして面倒を招きそうなので控えております。では当ページに不用意な記述は無いのかと問われると……。
うーん、どこにいても私の迂闊さは同じなのではないか……。

軍事にロマンがあるか……破壊と殺傷と尊厳の剥奪に略奪、精神の荒廃、ただただ悲惨の極みでは。
お前がそれを言うか、と盛大に突っ込まれそうですね。普段は騎馬突撃や戦列歩兵、重装歩兵ばかり描いているくせに。
宮崎駿監督みたいな愛憎と矛盾に満ち満ちた軍事趣味の是非はきりがないので置くとして。  

ロマンがあるかないかとは……。
ニュアンスとしては冒険主義とか非合理の中にある華麗さ、兵器の機能美、戦士の研ぎ澄まされた能力、あるいは正反対の泥臭さ、スリルなどがもたらす現実・日常離れした何か、窮地に示される勇気や賢明さ等々を指しているのでしょうけど。

語源からして軍事的ロマンなるものは我がローマ軍団以外にある訳がなかろう!
あとは全部蛮族の戯れに過ぎぬ(ロマンス語などの経緯を完全無視した暴論!)。

冗談はさておき、思うに何らかの対象に興味関心や憧れを抱くかどうかはその人の感性や知識、経験に依存するので、どこの国がどうとか、どこの民族がどうとかいうのは趣味の問題なのでしょう。

軍事や歴史に限らず、例えばそこら辺の石ころも目に見えぬ大気も水も雲も一定の知識を持って観察すれば、素晴らしい世界への入り口になるように思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AE%E5%A4%A7%E6%B0%97
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%A1%A9%E5%BE%AA%E7%92%B0
鉱石
トリケラトプス
クジラ
零選 複座
オートモ号
国立科学博物館は620円で楽しめる良い場所です。

要は良く調べて知れば、何だって結構面白いのではないかという事です。
何でもかんでもつまらん、とか退屈だとか、昨今の世は面白いことがないという人はただ知らないだけであり、知ろうとしていないだけなのではないかと思うのであります。これに関しては私も大いに反省すべきですが。
美味い餌はただ落ちてくるのを待っているだけでは与えられないのではないかと。

と思うと同時に知れば知るほどにロマンが失せていくというのはあるかもしれませんな。
色んな意味で匂い立つ甲冑、大航海時代の船員の待遇だとか、行軍から取り残された歩兵の宿命、肉挽き器の如き砲列甲板、塹壕足、パッシェンデール、レニングラード、ヒュルトゲン、呉淞上陸作戦…。

軍事的ロマンとは無知と既知のバランス具合に依存する極めて儚く“不謹慎な”概念に過ぎないのではないかと。


・知らなかったでは済まぬ

二輪の税金の納付書が来たと思ったら税額が1.5倍……。
オイイイィィィ!余が一体いつ増税を許可したというのか!
我が脳内元老院の議事録にはその様な記録は残っておらぬ。
勝手に決めた人は胸壁から吊り篭か街道沿いに十字架か選ぶという事で一つ……。

4,000円が6,000円に変更てのは四輪の税と比べれば凄い額ではないですけど、150%って割合で書くと許されざる暴挙なのではないかと思いますな。安いウィスキーなら差額で2本くらい買えるし(切実なる憤怒!そして金=酒に即座に換算という恐るべき堕落ぶり)。だってあれですよ、年貢米五割だったのがいきなり七割五分になったらそりゃもう一揆ですよ!
元文一揆とかワット・タイラーどころじゃ済まない大騒ぎですよ(錯乱)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E6%96%87%E4%B8%80%E6%8F%86
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E4%B9%B1

文句を言っていても仕方がないので二輪で散歩に。
ほどよい気温と天候、と思っていたら結構暑い。
もうほとんど夏ですね。
江の島2016051401
江の島2016051402
江の島にふらりと。
じゃがバターでも食って帰ろうかと思ったら見つからず。
人だらけで混雑して眩暈がしたので撤収、海沿いの道を堪能して帰宅。


・飽く事なき営み

よく飽きないな、と。

オリンピックはグダグダですな……目もあてられぬ醜態。都知事も大層アレだし。
第三者による調査を自分で手配って何かのジョークかと。
出鱈目な予算計上に贈収賄疑惑、薬物、渦中の広告代理店は報道から名前が消える……
金、クスリ、圧力……マフィアか何かの話みたいですね。
嗚呼、清廉にして健やかなるスポーツの祭典よ、永遠なれ!って感じですな。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/18/tokyo2020-budget_n_8842890.html
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/16/tokyo-olympics-takeda_n_9997560.html
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/16/yoshiro-talks-about-olympic_n_9998352.html

山盛りの汚穢に塗れた恥部に化粧したところで匂いは消せぬのでしょうから、いずれ綻び、馬脚を現すのは避け得ぬ事なのでしょう。真剣に取り組んでいる選手や関係者は気の毒ですけど。

でも、これまでに既払いの莫大な投資額や体面があるから今更中途半端に止められないし、という様な論理でずるずる実行へ向かうのでしょう。埋没費用、コンコルド効果、あるいは戦地で既に散華したご英霊(神格化と無批判、思考停止、具体性や懐疑と再検証の欠如等々の顕現として用いられる事が多々ある危うい言葉だなと思いますが)の犠牲を無駄にするのか、みたいな論理ですかね。今更引き下がれるか、続行だ、続行みたいな。

まさに“退く戦術われ知らず、見よや歩兵の操典を前進前進また前進、肉弾とどく所まで♪”(歩兵の本領参照)ですね。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%89%E5%8A%B9%E6%9E%9C
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%9F%8B%E6%B2%A1%E8%B2%BB%E7%94%A8
大戦終わりて久しくなりぬれど、無敵皇軍の伝統は未だなお失われておらず!
思わず目頭が熱くなってしまいますな。我、血涙滂沱として禁ぜず、ただ天を仰ぐのみ(当ページにおいて胡散臭い涙を流す時の定型句)。

前世紀も今も上っ面と派手な看板だけ取り替えたに過ぎず、思考や決断のプロセスは泥縄で付和雷同というか……。
ホモ・サピエンスの頭には各々自分で考える事の出来る(社会通念上そういう事になっている。自由意志や思考の存在に懐疑を投げかけると現行法体系や社会規範が崩壊する可能性が……面白いテーマですけど)ご立派な脳みそが1,400ccくらい入ってる筈なのですけど、重要な事を決定する時に限って皆酔っぱらってるんですかね。それともオリーブの種しか入ってないのか。
そういう愚かな酩酊者は日本に私一人で十分足ると思うのですけど。

財源の所在や無用の混乱と混雑を思うと、我が胸中には積乱雲が如く、いつもの欲求が湧き起るのであります。
さっさと東京を離れてどこか静かな所に引き籠り、騒々しく不毛な営みと距離を置きたい、と。
そう出来ぬ己の無力さと度胸の無さが恥ずかしい限りですが。
大金を扱う人には帳簿の世界史の類いの本を御一読してほしいところです、中高生でも分かる平易な日本語で書いてありますし。
世の在り様は紀元前からまるで進歩が見られない、のですかね。

まず他者や外界に期待を寄せるから失望するのであり、つまらぬ人の事を気にしたり、不満を持ったり、怒りを覚えたりするエネルギーや時間は自己の能力と知識の研鑽や思索に投入する方が建設的なのでしょう、理想としては。
何より余人がどうこうと論ずるより、金を稼いで酒を飲み、友と美味い物でも食べる方が楽しそうですし。
訳の分からぬ事を言っているかと思ったら、原始的欲求にあっという間に回帰したぞこいつ……。

人間に辟易したり、失望するという事はそれなりの期待があるという事なのでしょう。
最初から何も期待していなければ落胆する訳がないでしょうから。
厭世と悲観傾向が顕著な割に、どうやら自分は全く希望を抱いていないという訳ではないようで。
有体に言えば面倒くさい奴ですね。


・知らないという事しか、知ることは出来ない

結局のところ、ソクラテスに回帰するという。

人類が知っていることすべての短い歴史 単行本 2006/3
ビル ブライソン (著), Bill Bryson (原著), 楡井 浩一 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E3%81%8C%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AE%E7%9F%AD%E3%81%84%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%83%93%E3%83%AB-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4140811013

去年辺りに買ってようやくのんびり読み始める事が出来たのであります。
700ページ近くある分厚い本ですけど、実に刺激的で良い。
私はまるっきりの文系なので科学の事はさっぱり分かりませんし(文系と言えるほどの勉強もしてませんが)、10年前の本なので誤りや修正された事項もまた多々あるでしょうけど、およそ好奇心というものを備えた人間なら一生に一度は目を通して損はないかと。よく纏まっているので。

宇宙の誕生から現代人の知識に到るまで、壮大な時の流れを追い“人類が知っていること”を明かす本です。
つまり知らない事も浮き彫りになるという訳です(知らないという事にすら気づいていない事柄については……書きようがないけれど)。人類が悪戦苦闘して“ささやかで膨大な”叡智を蓄積した軌跡を語る本でもあります。

宇宙の誕生年代、137億±何千万年という数字や地球の年齢を絞っていくまでの経緯
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8
何故、地球内部はいつまでも熱く冷えず、固まらないのか、そもそも何故熱いのか。
天体、物質、原子、素粒子の仕組み、地殻の変動や大陸の移動など
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B9
宇宙や海洋は勿論のこと、我々は地面の下のこともろくに知らないという事実。

光を感じ取れぬほど遠く大きい世界の話から、目に見えぬほど小さなものの話まで。
現在知られている事は実の所、前世紀半ばから後半においても依然として議論の最中にあったのであり、当たり前の様に語られている“事実”もつい最近になって一定の共通見解に到ったにすぎないという。即ち、現在自明かつ不動とされている事や奇矯と侮られている事もいつしか転回し、後世の人々に笑われている可能性が大いにあるという事で。

厄介な事や不愉快な事、悲惨な事に直面したときは宇宙の事を考えるのがおすすめです。その事件の下らなさや対象の矮小さが際立ち、どうでも良くなってくるのです。視点をずらせば巨大な災害や大戦争すら砂漠の一粒の砂か湖の漣に過ぎないのでしょうし。その態度は歴史やら戦史やらの愛好者としてはどうなのか……。

上の本に登場する巨大隕石やら小惑星の衝突やらに触れた項の身もふたも無い語り口ときたら、爽快さすら覚えます。
地球に接近するのを発見する事がそもそも困難で、見つけられたとしても直前であり、大質量超高速の物体を迎撃する手段は無きに等しく、地上の生物も文明も眩い光と共に何が起こったか気づく事も無く気化するという……。

そこには何の意味も無く、神話的意図も暗示も無く、ただ巨大な石ころの塊同士の軌道が偶然交差するという稀だが“ありふれた”物理的現象に過ぎないという。映画や小説だと政府が危険を隠蔽して、その隙にエリートだか何だかを避難させ、先見の明のある科学者が真相に気づき、全世界にパニックが起こり、そして何らかの解決に到るという筋書きですけど。

実際にそういう事態に到ると、おそらく訳も分からぬうちに皆揃いも揃って蒸発するだろうという……。
もっとも我が国の場合、接近が判明したところで対策委員会をどうするとか、責任者をどうするとかゴチャゴチャ揉めているうちに
事が終わりそうですね。ブラックジョークの効いたコントみたいに。映画にするなら、危機を公表するかどうか考えている段階で会議室に閃光が走り、地球が燃え盛ってエンドロール、みたいな……。開始五分で終了。
地球全体がペロッと一皮剥ける地殻津波などもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=bA2afzgT1iM

地球の温度がちょろっと上下したり、気候が例年通りで無かったり、地震や嵐や伝染病が発生するだけで、地球の癌となった人類に対する罰だとか、神の警鐘だとか恐れ慄いたり騒いだりする人は少なくありませんけど、地殻のほんの表面にへばりついている生物の営みなど雑巾やホウキでさっと一掃きするだけで振出しに戻るのですから、人間が地球の上でどうこうしたところで困るのは人間とその巻き添えを食う他の動植物だけであって、地球は依然としてただそこに“在る”でしょうな。核戦争をしようが全人類がエコ狂いになろうが、星は喜ぶ事も悲しむ事も怒る事も無いでしょう。

何故そういう擬人化めいた見方が存在するのかと考えたのですが、多分人間の生存しやすい環境や人の目から見て快適で美しいと感じる光景が地球や生物全般にとって守るべき良い環境だという観念から離れるのが難しいからなのでしょう。
無邪気かつ無自覚な独善というべきか?
こういうのもいるし
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%B5%E9%99%90%E7%92%B0%E5%A2%83%E5%BE%AE%E7%94%9F%E7%89%A9
こういうところに住んでる奴らもいるけれど
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%B0%B4%E5%99%B4%E5%87%BA%E5%AD%94
ゴボゴボゴボゴボ!(あったかいし、栄養が豊富で良い所だよ!の意)

何しろ地球そのものが抱える火山は始終あちこちで火を噴き、盛大に二酸化炭素を放出し、都度その時に存在した生物に壊滅的打撃を与え、その当時の環境を破壊したのですし。地球“ご自身”がいわゆる“環境”を頻繁かつ気まぐれに激変させ、ときにぶっ壊してるという……。
セント・へレンズ山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%E5%B1%B1
の1980年の噴火で放出されたエネルギーは広島型原爆27,000個相当となっておりますが……(本では500個分となっている)。
それすらもイエローストーンの秘めたる破壊力と比較すれば前座にすら値しないという(過去三回の噴火で最大のものはセント・ヘレンズの2,500倍~8,000倍の威力)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%85%AC%E5%9C%92#.E3.82.A4.E3.82.A8.E3.83.AD.E3.83.BC.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.BC.E3.83.B3.E7.81.AB.E5.B1.B1
破局噴火
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%B4%E5%B1%80%E5%99%B4%E7%81%AB

有鉛ガソリンにまつわる甚大な被害や企業の邪悪極まりない隠蔽も、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%89%9B%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3
フロンによるオゾンの破壊も、困るのは人間と動植物であって、地球としては別にどうでも良い事でしょう。
巨大なかぼちゃの分厚い皮の上で蠅が飛んでいるか飛んでいないかくらいの違いではないかと。静けさと騒々しさという違いはあるかもしれませんけど。人類が掘った一番深い穴ですら深度12㎞に過ぎず。地球の赤道半径は6,378km。まさに蚊かダニが薄皮の上でちまちまやっとるな、という感じですな。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%A9%E5%8D%8A%E5%B3%B6%E8%B6%85%E6%B7%B1%E5%BA%A6%E6%8E%98%E5%89%8A%E5%9D%91

宇宙も地球も別に生命が過ごしやすい環境がどうこうなどとは微塵も意図していないし、何らの好意もなく、調和をもたらす傾向なども特に無いでしょう。何もかもただ、存在し変転するだけであって。ただ想像もつかぬほど膨大な時間の流れ(10億、100億年の時間単位)と茫漠たる宇宙空間において、人間の主観・体感時間(長くて100年)及び観測可能な空間(個人、社会、国家、地球、太陽系、銀河、確認可能な星々まで……)が余りにも短く、そして狭い為に宇宙や自然には永遠と安定と調和と生命を育む秘められた意図があるかの様に錯覚しているだけで。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%8A%9B%E5%AD%A6
こうしている今も星々や銀河はどんどん遠ざかって行くのだし。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E6%96%B9%E5%81%8F%E7%A7%BB

まるで人間や他の生命にお誂え向きの様に整えられた地球の環境をもって、神の意志や、選ばれた種、天命が如き神秘的物語を語る向きもありますけど、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3
多分それは認知バイアスやら生存バイアスやらの類に過ぎない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%94%9F%E5%AD%98%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9

偶然、所与の環境条件において天文学的確率の下に発生した生物が、様々な現象及び自己を知覚・検証可能なまでに進化・淘汰され、たまたま残存したのであって、そうした生物を育むために環境が整備された訳では無いのでしょう。そういう想像を絶する確率が発現した事に神秘を覚える気持ちは分からんでもないですけど、それもまた何十億年もサイコロを振っていたら偶然必要な目が揃ったというだけの話で、たかだか数十年の持ち時間しかない人間にはそれがまるで約束された物凄い奇跡か何かのように見えるというだけのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B2%E7%9B%AE%E3%81%AE%E6%99%82%E8%A8%88%E8%81%B7%E4%BA%BA
実験場あるいはサイコロの賭場と呼ぶべきそれは文字通り数え切れないほどある……恒星の数は天の川銀河だけで
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E7%B3%BB
1,000億~4,000億(それすら判明していない)。さらに天の川は1,400億個ほどある銀河(観測可能な数で……)の一つに過ぎない(天の川より大きな銀河は無数にある)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E5%AE%87%E5%AE%99

今存在する種はとうに絶えた数多の種の屍の上にいるのであり、絶滅した種など、それこそ数え切れないほどあるのだし、これからもどんどん誕生しては絶滅していくこと必定でしょうし。当然、我等も例外ではなく。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%87%8F%E7%B5%B6%E6%BB%85
故に生命の生存も繁栄も何ら保障されている訳では無く、ちょっとしたはずみであっさりと滅び去る何とも儚い“現象”なのでしょうな。日が昇って朝霧が掻き消えるくらい儚い。だからこそ人はそこに奇跡や尊さを覚えるのかもしれませんけど。

普通の人間が70年、80年、90年生きようと死のうと何一つ悟る事は無いでしょうし、釈迦が指摘する様に年経たというだけで何かを体得した優れた賢者であるかの様に振る舞うのも可笑しな話であり、仮にニュートンやアインシュタインの様に傑出した、凡夫の想像を絶する天才でも森に生える樹木の一枚の葉について知る事が出来るかすら怪しい(宇宙を森と例えるなら)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3
本書には彼らに代表される数多の天才達の滅茶苦茶な逸話も満載で楽しいです。ただどうなるか知りたいというだけの為にニュートンが自分の眼窩に針を突き刺してぐりぐり抉るとか、肉眼で太陽を見続けるとどうなるかギリギリまで試した挙句、暗い部屋で数日過ごす羽目になるとか……。まったく世界は傑作な人たちで溢れてますね。

いつも歴史や人間の小さく細かい話ばかり追っているので、かほど広大無辺にして量りがたい世界に思いを馳せるもまた楽し。

己が普段あまりにもせせこましい世界しか認識しておらず、いかに無知で弱小であるか、日々つまらぬ些事とありもしない幻想や
くだらぬルールに捉われ、振り回されているかをまざまざと見せつけ、思い出させてくれる本です。何もかもが取るに足らぬ塵芥に過ぎず、それが故に何もかもが愛おしく尊いのでしょう。

“この世の人間は影と塵”プロキシモの卓見ですな(マルクス・アウレリウス帝、つまりはストア派の影響下にあるのかもしれませんけど)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC#.E5.B8.9D.E5.9B.BD.E3.81.AE.E8.A6.81.E4.BA.BA

金を稼ぐとか日常を生きるとかいう、世俗の営みにはあまり寄与しないでしょうけど、好奇心を刺激して世の楽しみに幅を持たせるとか、視野を切り拓くという点においては素晴らしい本であります。
そういう本ばかり読んでいるから社会性や生活能力がどんどん低下していくのか……
いや生来の怠惰なる気質によるものであって本のせいにしてはいかんか。

とはいえヒトとチンパンジーの分岐すら僅か数百万年前なのだから、つまらぬ炭素生物の端くれたる猿モドキの私に上述の様な寿命の時間軸を凌駕した超越的視野の獲得は難しいのでしょう。という様な事を考えて本を閉じた瞬間に腹が減り、酒を飲みたくなり、金が無ければどうにもならぬなどと、生活感溢れる世界に引き戻されるという……おぉ、我が身の何と卑小な存在である事か!


・お絵かき

百人隊長への推薦、選任のため前任者から業務引継中という感じで。

Imperial Italic G型風の兜にこの形状の百人隊長の飾りをつける事はあったのかどうか。
http://www.legionxxiv.org/equipment/
そもそも120-130年頃の百人隊長はどんな格好だったのか。あまり自信が持てませんけど、私の頭の中ではこんな感じです。

兜はImperial Italic G型とImperial Gallic H型を混在、頬あてなどは両方を混ぜてます。鎧はコーブリッジ型とニューステッド型のロリカ・セグメンタータの混在、鱗状のや鎖帷子も混在。スクトゥムは以前Moff Taka氏に見せて頂いたAncient Warfare誌の記述とイラストに倣い、僅かに側面を湾曲(対騎兵と剣の取り回しが原因でしたかね)。いや、そんなことを気にする人が全国に一体何人いるのかって話ですけど。細部を調べるのもまた楽しい。

次回は古代ローマの花嫁でも描く事にします。
その次はバル・コクバの乱ですな。
それから最終回と、何だちょろいちょろい(死亡フラグ)。


さて今回はこの辺で。
ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
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現在を享楽せよ


現在を享楽せよ。明日のことはあまり信ずるなかれ
――クィントゥス・ホラティウス・フラックス

あまりに刹那的というのもまずいのでしょうけど。
過去を悔やんでも現在は変わらぬし、未来は朧の中。
要はバランスですな。

どうもご無沙汰しております。
国内出張やら、珍しく海外旅行に行ったりしておりまして、大分間が空きました。

全然関係ないですけど焼きカレーっておいしいですね。
ジジ・セラーノ
自由が丘のジジ・セラーノにて。


・銀河帝国の提督とドイツ、オーストリアを行く

という訳で、我が同志Moff Taka氏の有難き提案によりドイツ、オーストリアに行って参りました。
旅程は羽田発→フランクフルトで乗り換え→フリードリヒスハーフェン→鉄道にてウルム、ミュンヘンを経て軍事都市ウィンドボナことウィーンへ。私の仕事の都合で短期間となってしまい、スケジュールの調整など大変手数をおかけし、申し訳ございませんでした。

旅の主要目的は
①Moff Taka氏の長年の夢であった飛行船に乗る事
②カルヌントゥムを訪問し、第ⅩⅣ軍団ゲミナの基地を視察する事
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8C%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%A0
③バッコスに誘われるままにビールや葡萄酒を飲み、そして喰う
などの実績を解除することであります。
まったく、世界のどこへ行ってもやりたい放題ですな。
人の子らよ、今ぞ見よ、地球の随所にて自由飲酒主義を貫くこの気高き姿勢を!
この調子で自侭に生き、放蕩の限りを尽くし、酔生夢死の方向で行く所存であります。

しかし日本語もまともに読み書きできるか怪しい私が英語圏ですらなくドイツ語圏とは……。
知っているドイツ語と言えばヤー、ナイン、グート、ウンダバー、バウムクーヘン、ゲマインシャフト、パンツァーカイル、ネーベルヴェルファーくらいのものです。あとはザニテイター!!とか。
己のあまりの語彙の豊富さに眩暈がしますね。
それでどうやって会話せよというのか。
戦友が負傷した時に衛生兵を呼ぶくらいしか出来ないという……。

そもそも日本でも勤務時間以外そんなに話すかと言われれば……酒とか弁当を買う時にポイントカードあります?とか箸は?とか聞かれて、はい、いいえ、いらんです、くらいしか喋らないのでどの国に行っても実は同じなのではないか……。
1日の人間との会話がそれだけというのも中々シャープな感じで大変アレですな。
たまに業務の受け答え以外の話し方を忘れて普通はどうやって人間と会話するんだっけ、などとグルグルと考え込む事があったり。別にそれで困りはしないので良いですけど。そういう脳に刺激の無い生活をしていると早々にボケるでしょうな。

全然関係ない話に……いや、Moff Takaさん色々とご手配ありがとうございました。
私は特に何をするでもなく氏の手配に従って金魚のフンみたいにほいほい後にくっついて行っただけで、大変楽でございました。種々雑多な準備差配、重ね重ねですが誠にありがとうございました。
ニヤニヤゲラゲラしつつ、ゲルマニアとダヌビウスを巡るのは実に愉快でした。

初日は飛行機で移動するだけなので国際線11時間、ドイツの国内線で1時間弱、缶詰でありました。
残念ながら私は石油王ではないので私物のジェット機は持ってないし、ファーストクラスだか何だかの広い席にも座れぬのです。エコノミークラスで延々と酒を飲みつつ映画を見たり本を読んだりしておりました。
白鯨とオデッセイとレヴェナントあたりを見ましたが、どれも面白かったです。

で、最初はフリードリヒスハーフェンな訳ですが、あまり大きな街ではありません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3
人口6万前後、ボーデン湖に面した静かな町です。
フリードリヒスハーフェン①

ドイツ入国手続きの際に日本からわざわざフリードリヒスハーフェンに何しに行くんだと尋ねられるくらいですから、観光地としてはマイナーなのですかね……。飛行船に乗りに来たと答えたら、わざわざ日本から?と再度聞かれるという……そうなんですよ、いるんですよ、わざわざ日本から飛行船目当てに行く様な珍奇な輩が……本当に信じられない話ですよね……いや私達なんですけども。確かに現地にはアジア人自体があまりおらず、物珍しそうに見られたり、自分が“外国人”なのだな、と再認識しました。

ボーデン湖と言えば一般的にはレヌスことライン川と接続し、我がローマ海軍の河川艦隊が拠点を置いていた事でも広く知られておりますな(どの辺が一般的なのか!)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E6%B9%96

wikiにもあるようにこの町はツェッペリンのもと航空機産業によって栄えたそうで、街中で彼の銅像や飛行船のオブジェや
ポスターなどが見られます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%B3

到着した時は既に夜でしたので、珍しく酒も飲まずにそのまま眠り……。
そして朝早く起きて街を散策する事に。
地理がよく分からないのでとりあえず歩くという(原始的)実践的な発想が我々らしいと言えばらしいですが。

街の北部に位置する宿から30分とかからずに湖に出る事が出来ました。
フリードリヒスハーフェン②
太陽が眩しい、湖畔はいかにも観光地然としたカフェやレストランが並んでおり、観光客で賑わい、遊覧船などが着離桟しておりました。馬鹿と煙がどうこうとかいう法則に違わぬ私は展望台に吸い込まれる様に接近し、勝手に昇っていいのだろうかと思案する
同志を横目に“とりあえず昇って、怒られたら降りれば良い”などと大層不遜な行動基準を露わにしたのであります。
フリードリヒスハーフェン③
わぁい高い所、Legionarius高い所大好き。
大層綺麗な景色でした。
フリードリヒスハーフェン④
で、湖まで出たら今度は北に引き換えしローマ帝国空中艦隊基地飛行船の格納庫へ。
バスの路線などがよく分からんので、てくてく歩くという……歩兵だからね、仕方ないね。

格納庫、でかい、飛行船、でかい、格好良い!
飛行船①
いや、感想が小学生並みなのはあれです、本当に美しいものや凄いものに出会うと人は言葉を失うとか云々、そんな感じのアレです。決して私が見た目は大人、頭脳は子供、な残念無念な人間であるとかそういう事ではないのです。

格納庫に併設された受付でフライトのチェックインを済ませ、安全に関する説明を受け、飛行船のイメージ動画などを見ると、いよいよ飛行場に出る事が出来ます。飛行船の発着場は実に独特な形をしておりますが、これは地上に着陸する飛行機と違って飛行船は僅かに浮遊し、機体(船体?)前部のみ地上に繋ぐ為、風を受けるとそこを中心にぐるぐると機体が回転する(鯉のぼりの様に尾を振るというべきか)為です。
飛行船②
飛行船④
乗り降りは機体重量やトリムを一定に保つ為に2人降りたら2人乗るという具合に前のフライトに参加した客と順番に入れ替わっていくという方式を取ります。

グロスで10.69t、載貨重量は1.9t、ほか性能諸元はこちらを
https://en.wikipedia.org/wiki/Zeppelin_NT
グローブマスターみたいに沢山積んで飛ぶって訳にはいかぬようですけど、航空機の運用や設計は皆どれも重量との戦いなのでしょうな。
https://ja.wikipedia.org/wiki/C-17_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)#.E4.BB.95.E6.A7.98
昔はもっと巨大な飛行船が世界の空を飛んでいたようです。
https://en.wikipedia.org/wiki/LZ_127_Graf_Zeppelin

出発、ボーデン湖を中心に1時間ほどの遊覧飛行。
ボーデン湖上空①
ボーデン湖上空②
ボーデン湖上空③

リンダウ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A6
快晴!素晴らしい……やはり日頃の行いが良いので神々もそれに報いてくれたのでしょう!(匂い立つこの嘘臭さよ!)
翼を用いる飛行機とは飛行の原理が違うので、エンジンは推進や旋回に使用されます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8F%9A%E5%8A%9B
そのせいか思ったより静かで快適な乗り物です。投影面積がでかいので強風の日は危ないでしょうけど。
飛行船③
着陸時にその立体的な機動性の高さをまざまざと見せつけられ驚きました。最新のジェット戦闘機がノズルをぐりぐり動かす様にプロペラの方向を自在に変える事で上下左右にスイスイと移動できるようです。

ボーデン湖上空④
ボーデン湖に注ぐレヌス(ライン)

ヨットが沢山おりました。青い空、碧に輝く湖、湖畔の街並み、何と素晴らしき景色哉。
降りた後は乗客の皆とプロセッコで乾杯。
フライト全体で一人450ユーロとお安い遊びではありませんが、海外自体が5年ぶりですし、一生に一回出来るかどうかという経験なのでたまには良いでしょう。同志Moff Taka氏はまた乗りに来ると堅く決意しているようでありましたが。

その後は格納庫でビールを飲み、湖畔のツェッペリン博物館(入館9ユーロ)へ。
飛行船の歴史、技術的経緯、資料、再現コーナーなどを楽しむ事が出来ます。
飛行船⑤
エンジンテレグラフですかね。
飛行船⑥
ヒンデンブルク号のラウンジ。窓から地上を見下ろすことができたのでしょう。
飛行船⑦
超格好いい…
ツェッペリン

夕には湖畔のレストランで食事。
ボーデン湖 レストラン①
ボーデン湖 レストラン②
そして外で酒や茶を飲みながら葉巻を吸う。やりたい放題ここに極まるという感じですな。
頽廃が過ぎたのか、ユピテル神の機嫌を損ね、空模様があっという間に怪しく……。
強風に雨と荒天に見舞われ、駅で何とかタクシーを拾って宿へ。
翌日は鉄道で長距離移動なので酒をちょろりと飲んで(少しとは言ってない)寝ました。

フリードリヒスハーフェンの駅からウルムへ
フリードリヒスハーフェン駅
南ドイツの眺め

ウルムからミュンヘンへ、ミュンヘンからウイーンへ。
自由飲酒主義とは
ミュンヘン乗り換え
欧州の車窓から
車中でもビールを開けたり、ポテチを食ったり、愉快に過ごしました。
自由飲酒主義者は時間・空間に囚われぬのだ!
自由飲酒主義貫徹

そこかしこで目にする駅名や地名が戦史に登場する場所でなかなか不思議な感覚です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

車窓からの景色はゲルマニアの深い森、そしてWindowsXPの壁紙みたいな草原と丘陵地帯。
一等車とか二等車とか区分があるのですが、座席が特段豪華という訳でもなく。列車によっては個室があったりするのですけど。
あと乗車券と指定席のシステムが今一つ分からず……適当に座ってたのですけど大丈夫なんですかね。
車掌が切符をチェックする時に特に何も言われなかったので問題なかったのでしょうけど。
“とりあえず空いてるところに座って、怒られたらどけばいい”またそれかよ。

で、ウィーン着。
ウィーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
ウィンドボナ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%9C%E3%83%8A

ウィーンについたらとりあえずシュテファン大聖堂付近の地区を巡り……
シュテファン大聖堂
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%86%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E5%A4%A7%E8%81%96%E5%A0%82
ところどころ黒い所があるのは空襲を受けた際に周囲の火事が延焼したためだとか。
ウィーン市街①

そしてアウガルテンの高射砲塔へ。
当ページをご覧の方は大体ご存じでしょうけど、高射砲塔とは何ぞやという方はこちらを御参照下さい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%B0%84%E7%A0%B2%E5%A1%94
でかい、禍々しい、格好良い!
高射砲塔①
高射砲塔②
高射砲塔③
写真ではその迫力を伝えきれませんが視界を塞ぐほど巨大で、物凄い質量と体積、重厚さが迫ってくる様な感じであります。
津波のおそれがある地域にこういうのを建てたら良いのではないかと常々思うのですが駄目なんですかね。
波の寄せ返しに対応できるよう塔の山側と海側を流線型の壁面にして衝撃を受け流し、内部の階段と大型エレベーターで住民を上部階層に収容し、避難・居住区画と備蓄倉庫を兼ねるという。堤防の方が費用対効果が良いのでしょうか?
景観は壊すかもしれませんけど、海沿いの街にこういうのがニョキニョキ生えてたらちょっとSFっぽいですね。

そんな感じでブラブラ歩いてウィーンの一日目は終わったのでした。
お前達は音楽やら芸術やらの都的な雅な楽しみ方は出来ないのか、と問われそうですが……。
ウィーンの路面電車
格好いい路面電車。色彩感覚、工業デザインは向こうの方が好みかもしれません。
ウィーン市街②

さて翌日は我がローマの最前線カルヌントゥム視察であります。
ウィーン中央駅からRennweg駅へそこからS7線の下りでカルヌントゥム駅へ、1時間弱でしたかね。
カルヌントゥム駅
カルヌントゥム行きの列車
何といいましょうか……端的に表現するなら田舎、ですね。
カルヌントゥムの町
無人駅でのどかな住宅街が少しだけ広がっていて後は畑か平原か森という。
私はそういう所の方が落ち着くと言えば落ち着くのですけど。

駅の北側の道を進み、突き当りを左に向かって進み5-6分ほどでカルヌントゥムの遺跡に到着します。
カルヌントゥム博物館
入場料は11ユーロ、館内には石碑や軍団の軍旗が並び古代の生活や軍団の再現動画が展示されてます。
カルヌントゥム 石碑
軍旗01
軍旗02
軍旗03
栄光の銀鷲旗をこの手にする時が来るとは……ローマ軍団兵としてもはやこの世に思い残す事は無い……。

外にはカルヌントゥムの全景を把握出来る模型が鎮座しており、区画やその内容を確認する事が出来ます。
カルヌントゥム模型01
カルヌントゥム模型02
カルヌントゥムは市民の居住区と軍団基地に大きく分かれており、それぞれ浴場や病院などを備えていたようです。
闘技場も二つ確認出来ました。ここを本拠とした主な軍団は第ⅩⅣ軍団ゲミナであります。

この施設は遺跡と当時の建物を再現した区画とに分かれており、両方を楽しむ事が出来ます。
古代ローマの住居や邸宅、商店、浴場の中を歩き回ったり、椅子や便所に座ったりと中に入り込んで、触って、その身を以て体験する事が出来る様になっております。
床下の遺構
邸宅の屋内再現
民家の屋内再現
Before
カルヌントゥムBefore
After
カルヌントゥムAfter
建築物の再現01
建築物の再現02
商店のカウンター
商店の内部
実に良い。概ね絵で描いたり、文章で書いたりとイメージしていた通りでしたので尚更楽しむ事が出来ました。

つまらん話はやめて、とりあえず一杯やらんかね。
自由飲酒主義者は時空を超越する
という様な遊びが出来ます。

再現施設を堪能したら来た道を戻り、東へ。
博物館と闘技場がもう一つあるのです。
有名な四面門、ハイデントーアは時間の都合で諦めました。
車窓から写真は撮りましたがググった方が良い写真があるでしょう。

ここでもう一つの博物館まで歩いて行くか迷ったのですが、時間と労力と費用を頭の中で秤に載せて、道中のカフェレストランで昼食を摂ってタクシーを呼んでもらう事に。caffè e vino il centroという店でお勧めです。
グラーシュズッペ(ハンガリー風シチューのスープ版)にふかふかのパン、ビール。
グラーシュズッペ
オスプレイにカルヌントゥムの図面があるのです。
Ospreyと地図
で、食後に葉巻。またかよ。町の人は実に親切に色々教えてくれました。

東の闘技場跡は台座の痕跡をみることができます。
基地自体はすっかり無くなり、道路と畑の下に埋もれている様です。
博物館の展示は3-5世紀が中心でした。係りの人が展示は時期で変わる事、カルヌントゥムではローマ祭り(軍団などの再現)が行われる事を教えてくれましたが、そう何回も来られる場所ではないのが残念ですな……。

帰りの電車のホームでMoff Taka氏と土産屋で買ったタブラエ(蝋引きの書字板)をいじりながら雑談をしていたら危うく列車を逃しそうに……次は1時間後だぜ……。

ウィーンではMoff Taka氏に見つけて頂いたイタリア料理屋に。
再びウィーンへ
イタリア料理も良い
ハムが美味い、仔牛が美味い、葡萄酒が美味い!

最終日はウィーンの軍事博物館へ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E5%8F%B2%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8
近世から第二次大戦の膨大な史料が展示されてます。
ウィーン軍事史博物館

書類、勲章、絵画、銃火器、刀剣、飛行機、大砲、軍服、甲冑……あまりにも沢山あるので全部はご紹介できません。
ライフルと銃剣
勲章好きに
ピッケルハウベ
1次大戦の引金となった例のあれ。
サラエボ事件
血痕も生々しい
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%9C%E4%BA%8B%E4%BB%B6

入館料6ユーロ+2ユーロ払うと写真撮り放題です。
先祖返りな兜
飛行機は良いぞ
飛行機は良いぞ
火炎放射器
火炎放射器
塹壕といえば鈍器とショベル
鈍器だ

ウィーン包囲の時に大活躍したフサリアの甲冑が展示されてないかなと思ったのですが残念ながら見当たりませんでした。
それでも擲弾兵の帽子や装備、大陸軍の連隊旗、銀河英雄伝説の憂国騎士団みたいな兜だとか、いろいろ面白いものが一杯。
シュトルヒ
シュトルヒ
ケッテンクラート
ケッテンクラート
みんな大好き88㎜
88
海軍
海軍展示①
海軍展示②

館内構成は一階の入って右手が一次大戦、左が二次大戦と海軍、二階の右手が17-18世紀、左が19世紀がテーマでした。
内陸国のオーストリアに海軍?と思われる方もおられるかもしれませんけど。こういう事です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%EF%BC%9D%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E6%B5%B7%E8%BB%8D

もっと古い方が好きです。
甲冑
マスケット銃兵
胸甲展示
グレネード
擲弾、グレネード
帽子の装飾
擲弾兵の装飾
マスケット展示
大陸軍連隊旗
この連隊かな
https://fr.wikipedia.org/wiki/5e_r%C3%A9giment_d%27infanterie_(France)

土産コーナーに信号ラッパがあったのですが134ユーロだし、荷物になるし、と諦めました。
突撃ラッパを吹きたい……。
https://www.youtube.com/watch?v=czHqZFL7rKY

ローマ博物館(7ユーロ)ではウィーンの地下にある古代の痕跡を見て回る事が出来ます。
かつての家屋の敷地跡や現在と過去のウィンドボナの設計を確認できます。
古代ローマの馬車
古代ローマ 馬車
土産物屋でバッコスのランプと古代の貨幣のレプリカを。
貨幣とプギオを並べると暗殺者への前金みたいに見えますね……。
ローマ土産

ドイツでもオーストリアでもそこかしこにケバブ屋とピザ屋があるのが面白いです。
帰りはウィーン・ミッテ駅からCAT(City Airport Train)に乗り16分(毎時06分と36分に出発、11ユーロだったかな)で空港へ。
それ以外の路線は24、48、72時間と区切られたチケットを買えば乗り放題です。
さらば欧州①
さらば欧州③
さらば欧州②

実に良い旅行でありました。
この様な機会をお与え下さったMoff Taka氏に深甚の感謝を。
またどこぞで自由飲酒主義同志達と集い、本遠征について語らいましょう。


・お絵かき

今回はこんな感じで。
我ながら長々とやってますな。

Ancient roman commissioned officer


さて今回はこの辺で。
ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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