世界は文明化しているのだが、そこに住んでいる人間は未開人である。


世界は文明化しているのだが、そこに住んでいる人間は未開人である。
――ホセ・オルテガ・イ・ガセット

新年早々に引用するのがそれかよ、と。
ご無沙汰しております。
いや、時を主体的に支配し(何それ)、使役する者は余人の定めたる区切りや時節などにその生を左右されぬのである。
夏に鍋を喰らい、冬にロックグラスに氷を放り込むも全ては自由なのである(飲んで食ってばかりですな)。
よって余は何一つ変わる事無く、揺ぎ無くよろしくやっていくのであり、何月何日を跨ごうと変わらぬ日々を過ごすのである。
31日より1日朝に到るまで一人自由飲酒主義運動に専心し、二日酔いと睡眠不足のまま新宿バルト9に映画を二本見に行ったとかいうあまりにアレな行動は、そうした崇高なる意思に基づくものであって、決して無軌道放埓な思慮分別の欠如によるものではないのである(断言)。

年末年始の外出といったら酒屋に買出しに何度か行ったのと、二輪で温泉に行ったのと、映画くらいでした。
なので神社にも寺にも行っておりません。
全ては神であり、神はすべて、であるのだから、余すところなきこの世の万物、人も物も、随所漏れなく神域なのであり、荘厳にして不動の神殿は既にして各人の胸中と脳裏に聳え立っているのであります。
故にわざわざ何処へと詣でる必要も願を掛ける必要も無いのであります(汎神論めいた怪しげな謎理論を振り翳し、己の出不精と不埒な放蕩三昧を正当化)。ただ、私はもはや人の多いところに行くのがしんどいというのと、折角の休みに何故そんな苦行をするのだろう、というあたりで動機を喪失しちゃっただけですけど。

タイトルはオルテガの「大衆の反逆」の引用やら何やら。人類全体がどれほど高度な技術を研鑽し、叡智を積み上げても、それを扱う人間は生まれた瞬間からそれがインストールされている訳では無く、それぞれ真っ新な状態から教育されるのだから、その過程を等閑にすればあっという間に獣か蛮族に先祖返りするのは自明でしょうな。

同じ失敗を繰り返すのは狂気の沙汰でしょうし、莫大な時間と労力と費用と犠牲を費やすだけなのだから、過去を学ぶというのは非常に重要だと思うのです。記憶喪失になって知識と経験を損なったまま街や野山を彷徨えば、はたして何が起ころうかという話ですな。

かく言う私もまだ読んでおらず、机の上に積んだままの本が何冊もあるので、人の事はあまり言えないですね。
プロコピオスの秘史(目次だけでもゲラゲラ笑える!)とケヴィン・パワーズのイエロー・バードとどっちを先に読むか……この関連性の無さときたら。

昨今の、いえ昨今始まったことではないのでしょうけど、給付金や軽減税率や次年度予算案やらのニュースを読んでると、何と言いましょうか、朝三暮四を見ている様な虚しい気分になってくるのですが、これは私が世の中を単純に捉えすぎなのか、私の頭が弱すぎて状況を適切に呑み込めていないのか……。


何か気づいたら1年が終わってたのですが、どんどん加速してますよね、これ。
あと何年くらい生きるのであろうか、あと何回海を見るのだろうか、何度二輪で山々を駆け抜け、雪山を滑走し、温泉に浸かり呻き声を上げる事が出来るのだろうか、などと考えてしまいますな。
残り何年かは知らないけれど、つまらぬ物事はさっさと千里の彼方に蹴り出して、楽しい事を追求したいのであります。
先年も概ね欲望の赴くままに暮らしておりました。今年もそんな感じで参りたいと思います。

自由飲酒主義同志であるところの皆様におかれましては、一年あちこちで飲んだり、食ったり、歌ったりと楽しきお付き合い、ありがとうございました。またどこぞで宜しくやりましょう。

一体全体何がそこまでめでたいのか!いえ、万人にとりめでたい年であって欲しいとは願っております。
誰もが、また一年を恙無く面白おかしく過ごせると良いですな。


・映画やら何やら

スターウォーズ

最新作を新宿で見てきました。新年初日だからか知りませんけど、1作品1,100円で見られました。
2本で2,200円です。結構お得ですね。映像は言わずもがなでありますが、楽しい映画です。
ただ、新しいものを求める人にはあまり評判は良くないらしいですね。
私はオープニングでスターデストロイヤーが眼前を過ぎるシーンでもうグッときてました。
そして量産型とか兵卒とかの類のその他大勢が気になって仕方ない私にはストームトルーパー達の振る舞いが面白くてニヤニヤしておりました。部屋でモノに八つ当たりしてるボスをやり過ごす為に廊下の手前でヤレヤレみたいな感じで引き返す二人組みとか……。
映画のシリーズやそれ以外の作品をもっと勉強すれば、さらに楽しめるシーンもあったのでしょうけど、私は先の6作も見直した方が良さそうですね。何か色々忘れてる。
あとはキャプテン・ファズマが気になります。配役はゲームオブスローンズに登場する巨躯の女騎士の人ですね。
次回以降に活躍するのかな。楽しみであります。

あと勝手な宣伝ですが我が自由飲酒主義同志、Moff Taka氏のSTAR WARS小説が完成、公開されましたので是非!
「The Distant Rumble of Thunder」/「CaivsMarivs」の小説 [pixiv] http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6232762
以前描いたTIEファイターパイロットの帝国宇宙軍女性士官が主人公の小説です。

宇宙を逞しく生き抜く女と男達、銀河帝国を支えた人々の姿が緻密に描かれており、大好物であります。
STAR WARSのスピンオフ小説とか資料集の類に親しんでいる人はさらに楽しめるかと。
全銀河に普く轟く遠雷は如何様な者達の努力によってもたらされていたのか。
実に痺れます。

ガールズ&パンツァー

ウンダバー!
大洗市街戦
https://www.youtube.com/watch?v=Am_aHKUh-uc
1話
http://www.b-ch.com/ttl/index.php?ttl_c=3463
見返してみたら劇中の戦車道のプロパガンダ動画の雰囲気が……視聴後の武部殿と五十鈴殿の染まりっぷりがヤバイ。
映画館で見ると戦車砲や重砲の音が堪りませんね。発砲音、砲弾が耳元をかすめる音、着弾の重い音、どれも腹の底にビリビリ響いて良い。
学園艦の船舶諸元的に、主機出力や喫水はどうなってるんだろうかとか(港の浚渫は……http://www.jha.or.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=818)、チョロQみたいな滅茶苦茶な機動の戦車やキューポラから上半身出したまま車体がひっくり返って車長の半身はすり身や煎餅にならないのだろうかなどという突っ込みは無意味だろうし、そこが魅力なのだから止すとして。終始笑える良い映画ですね。
秋山殿が知波単学園の無茶な突撃が始まるのを見た瞬間の何とも言えぬ不穏な味のある笑み、スピードを愛するローズヒップ、軽妙な警句じみた台詞と音楽とともに妙な雰囲気を醸し出す愛すべき継続学園の面子、あとアリクイさんチームの鍛え抜かれた肉体が可能とした滑らかな砲弾装填シーンで吹き出しそうに……やっぱり最後にモノを言うのは筋肉なんだよ!(脳筋)。
そして、何だかパンジャンドラムみたいのが2回くらい出てきた気がするんですけど……うっ頭が……。
大騒ぎな映画でしたが、この人数の登場人物を上手い事活躍させるってのは凄いと思います。
少しでも興味のある方は映画館で見る事をオススメします。
で、これはこれで良いのですけど、いつか性能諸元や実際の戦術に近い動きをする戦車の映画も見てみたいものですな。
東部戦線とか西部戦線でも良いですが、涙の谷とかそういうアレをですね……。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%99%E3%81%AE%E8%B0%B7
あとは10月14日とか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/10%E6%9C%8814%E6%97%A5%E3%81%AE%E6%88%A6%E8%BB%8A%E6%88%A6
見ているだけで息苦しくなってきて視聴者が、もう嫌だ、俺をここから出してくれ、とか発狂するくらいの地獄の戦車戦を……。
勿論、そこで車長が言う訳ですよ“もう遅い、ハッチを閉めた瞬間から決まっている……お前も俺も、敵が後退するか、死ぬまでここから出られないんだよ”。

ミッション・インポッシブルの最新作、本編も結構面白いですが特典映像を見てニヤニヤ笑ってました。
トム・クルーズがスタントやCGではなく本当に輸送機に捕まって離陸するとか……阿呆過ぎる。
そして二輪のチェイスシーンが珍しく充実してますね。
あんな走り方してたら命がいくつあっても足りないですけど、見てる分には楽しい。


http://kingsman-movie.jp/

キングスマンも借りて見ました。マナーが人間を作る、という趣旨の印象的な台詞があるのですが、全くその通りですな。そして上等な生地と仕立てのスーツや美味そうなウィスキー、ちらっと出て来る葉巻、良い雰囲気です。
イギリスの階級社会や思考停止した人間の在り様など、皮肉と諧謔に満ちた演出がよく出来ております。

リュドミラ・パヴリチェンコが主人公の映画、ロシアン・スナイパー
http://eiga.com/movie/82851/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%B4%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B3
お話のどれくらいが事実なのかさっぱり分かりませんけど、東部戦線の映画は貴重ですね。なかなか悪くないです。
この調子でヨーゼフ・アラーベルガーの自伝も映画に……内容的に放映できない?そうか……。
枢軸の映画が見たい……。

帰ってきたヒトラーも映画でやるそうですね。やはりどんな事件でも映画や何やらで取り上げて公開するというのは時間の経過ってやつが必要なのかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=mZbjlWJOIOE
こういう内容の作品の場合は特に。当事者が死に絶え、何もかもが過去へ押しやられ、現実感が拭い去られ、忘れ去られ、本格的に生身の実感から隔絶した歴史の1ページとなり、そして別の形で蘇る。良くも悪くも。

提督の艦隊、オランダ映画です。実に漢らしい話であります。
俺とともに戦い、生き残った奴にはラム酒をやるぞ!紅茶を飲んでる野郎なんぞに負けるか、という。
https://www.youtube.com/watch?v=5f8uwcHU6gg
予算的には米国の比ではありませんが(マスターアンドコマンダーが1.5億ドル、10倍差?)、それでも実に良い映画です。
時代と舞台は英、仏、蘭の覇権争いですかね。やはり歴史映画は良いです。控えめに言っても最高だ。
しかも珍しい帆走軍艦……17世紀。甲板に響き渡るドラム、風を孕むセイルに波飛沫を掻き分ける船首、仄暗い砲列甲板、戦機を掴む上手回し!!飛び散る木っ端に折れ飛ぶマスト……。
http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%8A%E6%89%8B%E5%9B%9E%E3%81%97
交戦距離とか操船、展帆、船の細部など気になる事はありますが。
ミヒール・デ・ロイテル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%AB
https://en.wikipedia.org/wiki/Michiel_de_Ruyter
オランダの紙幣になるほどの英雄であります。外部リンクで日本でも私的に伝記を書いてる人がいるのですね。
彼とその同胞の生き様、オランダの内政、外交情勢や歴史的経緯、各海戦の推移を予習してから見るとさらに面白いでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E5%B7%9D%E8%A5%B2%E6%92%83
https://en.wikipedia.org/wiki/Four_Days%27_Battle
ヨハン・デ・ウィット
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%88
これだから歴史映画はやめられん。
もっと帆走軍艦の映画を作るべき、いや戦争じゃなくてもティークリッパーのレースとかそういう奴をですね。
クリッパー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC_(%E8%88%B9)
カティーサーク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AF
サーモピレー(由来はテルモピュライです)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%94%E3%83%AC%E3%83%BC

ターナーの映画も良かったです。嗚呼、実に美しい映画だ。
謎に満ち、複雑怪奇な人物像を描こうとするその意気や良し。
http://www.cetera.co.jp/turner/
太陽は神!!

それから野火の映画も見たいですな。
https://www.youtube.com/watch?v=CaEItmCwC8o


BSフジで再放送してたローマ街道物語、こんなのやってたんですね。
ローマ趣味者には物足りないかもしれませんけど、あちこちの遺跡の映像が見られるのは良かったです。
http://www.bsfuji.tv/roma/

軍靴のバルツァー8巻
砲兵の仕事がじっくり描かれております。
あとは
だがしかし
乙嫁語り
ディーヴチー・ヴァールカ
ゴールデンカムイ

あたりを読んでおりました。

それから鼻下長紳士回顧録の上巻も結構面白かったです。

変態とは、目を閉じて花びんの形を両手で確かめるように自分の欲望の輪郭をなぞり、その正確な形をつきとめた人達のことである。

本当の変態とは名付けることのできない欲望を抱えた人間のことを言うんだ。


変態紳士名言録に刻みたい言葉ですな……。
己の名状し難き欲望に形を与える事に成功した者、揺ぎ無き道を見出した者、どれも確固たる幸福の一形態であるには間違いありませんな。道を追うあまり、人に迷惑をかける様な奴は勘弁して欲しいですけど。

時間があればこの辺の本も読んでみたい……脳みそにビリビリと痺れる刺激を……。
ニック・レーン 生命の跳躍――進化の10大発明
スティーブン ピンカー 心の仕組み



・杞憂なら良いですけど

足りてない、あるいはそもそも使い過ぎなのでは。

決算・予算
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/index.html
財政状況
http://www.mof.go.jp/budget/fiscal_condition/index.html

さて、次年度の予算案が出ましたけど……前回の傾向と少しは変わったんですかね。
http://www.asahi.com/articles/ASHDR54RGHDRULFA00W.html
国債発行は前年比6.6%減。ただ、自転車操業は変わらずか?

収入以上の買い物をして、精算はクレジットカードで済ませ、支払・引落し期日が来るときには金を使った人達は既にこの世に無く、後に残された人たちは身に覚えのない引落し通知を前にただ呆然と立ち尽くすほかないのか?
結構な狂気の沙汰だと思うのですけど、私の頭が阿呆過ぎて事実誤認をしてるのですかね、これは。

無い金を際限無く費やして将来世代に負わせるってのは一種の犯罪としか思えんのですが。魔法のランプや打ち出の小槌みたいに望んだだけ資金や資源が出て来るグッズは現実には無いのだから、出来る事と出来ない事があると思うのですけど、一度上げた生活水準は下げられないということか。

例えば家計や私企業で収入や返済計画を考慮せずに欲求に任せて支出すれば、早晩破産する事はよほどのアレでない限り
誰でも分かると思うのですが、国家規模になるとどうしてこんな事になるのか。あれですかね、責任と結果を負うの者の所在が不明瞭だからこうなるのですかね。個人や企業が破産すれば、失業して路頭に迷うとか、生活費を知人や親族に借りるなりして、その無惨な結果を自分自身が即座に思い知る事になるのに対し、対象となる所属組織や社会規模が大きくなればなるほど仕組みへの理解と結果責任への実感が薄れて放漫になっていくってことでしょうか。自分の財布や口座の1万円や10万円に思い巡らすのと、1兆円とか10兆円とか国の財布に考えを巡らすのとでは確かにその実感に隔絶したものがあるのでしょう。

去年も同じことを書いてた様な気がしますな。
例えば給付金を喜ぶ人というのも本当にいるのでしょうか。誰かが3万円税金を払って、それプラス幾らかの事務手数料や諸経費をさらに費やして、また誰かに金を払う……。いくら私が2世紀脳のローマ人とはいえ再分配というものの必要性と効用は理解しておりますが、何だか非効率と言うか、まさに朝三暮四を見る様な……焼け石に水どころか再加熱みたいな……。

湯水の如くという言葉がありますが、湯水の如く湧かないものを湧くと錯覚しているのは非常に危険な事なのではないかと思うのです。私の認識が誤っており杞憂の様ないらぬ心配をしているだけなのでしょうか。湯水の如く酒を飲み、ぼこすかと本を買う愚かな私でも、流石に己の可処分所得を弁え、使ってはならぬ分くらいは考慮するものですが……。

軟着陸か大きな衝撃を伴う着陸、墜落?かを選ぶ事はできるのでしょうけど、規模も肥大化して意志決定様式も複雑化した今やどうなることか。必要であると算出した額を持っておらず、将来への負債で補い、無い金を使い続けるというのは原理的におかしいのでは。

支出を減らすというのは不可能なのでしょうか。例えば、今更誰も公共サービスの質の低下は受け入れられないだろうし、土木工事やら何やら市場に還流する資金を絞ったり、投資を急激に止めて経済の循環を壊滅させる事などもできない、だから支出を削減する事は困難、という道理なのですかね。

といって数%税金を増やした所で穴が埋まるのでしょうか。
少なからぬ国民は予算の事など考えず、短期的に自己の利益を最大化してくれる者を選び続け、長期的にどうなるかは薄々分かっているけれど知らなかったことにするか、あるいは忙しない日常に追われ意識にも上らない。選挙を通過できなければ政治家は政治家になれないのだから、必然的に望まれている事や耳触りの良いことを表明(それが実行可能か、そして実際に当人達に何をもたらすかはあまり考慮されず……あるいは重々承知しながら……)するのが最善策となる。
それが将来的に何をもたらすかに関係なく、良し悪しも無く、ただ選ばれる為に発言し、行動する。

別に政治家や官僚が殊更悪いわけでもなく(無論、ろくでもないのもいるけれど)、それを看過する人々が絶対的に悪いわけでもなく、ただ仕組みがそうあるというだけなのかもしれませんな。人間が仕組みや構造や組織を使役するのではなく、人間がそれらに引き摺り回されていると申しましょうか。もはや構造の性質が人々の思惑を超えて際限なく肥大化して一人歩きし、後戻りできなくなると。とはいえ、それは太古の昔から人間の“組織化”が始まった時点から続いてきたことか。結局のところ、それはババ抜きみたいに最後に災厄を味わう“当番”を皆で先延ばししているだけの事なのか。

仮にどれほどの財政・経済的な危機が訪れたとしても、別に星が割れるとか島が沈むとかいう訳でもなし、そこに住む者が皆殺しになる訳でもなし、何が起ころうと営みは逞しく続くのでしょうけれど。もし厄介な目に遭って苦労する可能性が高いのだとしたら、あまり望ましくはありませんな。


・お絵かき

古代ローマの輸送船について船型がよくわからんなどと前回書いておりましたが、アルベルト・アンジェラの古代ローマ帝国1万5000キロの旅に航海・海事の実態に関する章があって、多少は書いてありました。船の諸元や当時の船乗りの信仰と性質や傾向、航海の危険性などについてざっと語られているので気になる方は是非。

イシス号
https://en.wikipedia.org/wiki/Isis_(ship)
全長55m、幅14m、カーゴホールド(船倉)深さ13m。
こんなのがあったのだから人間は技術的に可能なら何だって試すし、やるだろうなって話ですな。
これまでも、これからも。何ともゾクゾクする話です。

しかしこういうのを書籍で読んでいて、かつ記述及び描画にもその記憶が反映されているのに読んだこと自体を忘れているという……。私は記憶とか脳が大分やられてる感じですな。記憶に刻まれているけれど脳みその索引、関連付けの類が失われているというか……危険だ。こうして何もかも忘れていくのだろうか。完全なる平穏に至る時は近い!!(混乱)

我が内なる作画班の暴走によって彩色班が死ぬ!
パルティア戦争

今回はヒスパニア・バエティカから来た男、至高のトラヤヌス帝とその護衛や将軍達、軍団、パルティア人の人質・傀儡候補であるところのパルタマスパテス(日本語でググっても19件しかかからん……)など極一部の趣味者にとってはお馴染みの面子であり、どうでもいい人にとっては一生意識にすら上らぬ人々を。

17個軍団をもって開始されたパルティア戦争3年目、アルメニアとメソポタミアを始末した翌年、とうとうパルティアの首都に迫らんとしているところ、あたりで。
ユーフラテスを下ってきた輸送船団!しかしクテシフォンはティグリスの北にある、攻めるにはどうすれば良いか。
船が飛べばよかろう!大体そんな感じです。景色はドゥラ・エウロポス付近の写真(大分上流か)などを参考に。

そもそも現代の風景と昔とでは違うのでしょうけど。行軍と閲兵と地を曳かれていく船とユーフラテスの景色を全部一緒に描こうとしたら、こういう変な構図になりました。実際はどうだったのでしょう。船や駄獣・輓獣と同じ道で北上したと考えるのが妥当でしょうね。さらには、推定された上陸地点がアブ・ハッバ、シッパル付近の河岸なら、この様な高台はなかったかな……。
グーグルマップで航空写真を見る限り、クテシフォンから30㎞圏内の河岸はずーっと農地の様に見えますし。
もっと平坦だろうな、たぶん……。

第Ⅵ軍団の戦歴から考えると114年のアルメニア高地における雪中の作戦行動等の方が最前線の苦闘ぶりを描けそうではあります。古代で雪降る山岳戦とか想像しただけで勘弁して欲しい感じですね……。戦う前からもりもり損害が出そう。
ただ、快進撃と勝利、征服、そして泥沼の消耗戦への転落というパルティア戦争とその後の反乱勃発の流れを考えるとトラヤヌス帝最後の活躍を象徴的に描いた方が全体の流れとして印象的かなと思った次第。
残りはこんな感じのテーマでやろうと思います。

19話 皇帝トラヤヌスとローマの栄光
20話 パルティア騎兵
21話 終わりなき消耗戦と死
22話 百人隊長と軍団、技術の継承(有限の生と不滅のアルス)
23話 ユダヤ戦争
24話 退役、最終回

最初は全20話とか言ってましたが少し増量しました。結局3年もやることになっとりますな。
一人の軍団兵とその周辺を取り巻く風景を描くのか、時代とその地域で起こった事の概要を表現するのか、その辺がどっちつかずで、つまみ食いで定まらず、優柔不断なり。

色々やりたい事はあるけれど時間は無い。
人生は何もしないでいるには長いけれど、色々な事を能動的に行うには短い。
最近はそんな事を思う様になりました。

などと言いつつ、屈強な男達を描く一方で何だか全然毛色の違うものを描いてるという。いつもの表紙詐欺です。
改めて思いましたが絵を描くというのは一つの自白ですね。ある意味言葉よりも如実というか……。
クローン後輩②
クローン後輩①
脚だけ塗り終わってるあたりからして、私の治療不能な変態ぶりを明らかにしておりますな。
脚は飾りじゃないんです!偉い人にはそれが分からんのです!

描いてみて構造を調べてスカートのひだの各種様式やら裾の長さやら勉強になりました。
ガールズ&パンツァーの様な裾の長さだと立っている時は絵として腿が映えるのでしょうけど座った時
色々凄い事になりますね。椅子の座面とケツや下着がそのまま触れるのでは……。そういうもんなのか?
などと死ぬほど阿呆な考察を……。

少子高齢化、財政難、クローン(人工子宮による“生産”など)、時代遅れの実存主義の類、等々のテーマをごちゃ混ぜにした、いわゆる厨二じみたぼっち青春SF小説的なものを休日の酩酊に任せてでっち上げております。彷徨える青少年の物語……成熟した大人向けではない、中高生向けの話ですかね。

お国の抜き差しならぬ時勢すら笑い飛ばし、己の愉悦のネタにするという不埒三昧でございますが。
クローン規正法三条の穴だとか、
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO146.html
生産人口の減少と経済の停滞、赤字財政といった閉塞的状況の打開と改善を明白な目的として“製造”された人間たち、“国産の国民”、国家指導のもと計画的に量産される人間がもし存在したなら彼らの心性や哲学、思想、レゾンデートル、アイデンティティはどの様な傾向を示すのであろうか。おそらく初期段階で一定の全体主義的なイデオロギーが主柱となる教育・洗脳・教化がなされるのではないかと思いますが。さらには、そうした教育の網から零れ落ちた者はどのような思考様態を示すのだろうという様な事を考えておりました。オルダス・ハクスリーじみてますね。あまり人の夢や希望を喚起する様な話でもないので公開するか分かりませんけど、さてどうしようか。

こんなろくでもない事ばかり考えている奴が野放し自由と生存を許されているというただ一点だけでもわが国は相対的に良き所であるには違いないのでしょう。今年も時勢や余人を振り切り、あらぬ方向へすっ飛び、趣味全開でやっていくつもりであります。
皆様におかれましても良き一年を過ごされますよう。


さて今回はこの辺で。
ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
スポンサーサイト
軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

辺境報告
往復書簡
オスティア港
記録抹殺刑を免れしもの
軍団基地施設案内
忠誠宣誓をした軍団兵の人数
神託を得る
pixiv
RSSリンクの表示
街道網
同盟申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード