隣人の語ること、行うこと、考えることを気にかけない者は

隣人の語ること、行うこと、考えることを気にかけない者は、
どれだけ多くの利益を受けることだろうか。
――マルクス・アウレリウス・アントニヌス


もし君が怒って破裂したところで
彼らは少しも遠慮せずに
同じことをやり続けるであろう。


良い人間のあり方を論じるのはもう終わりにして
そろそろ良い人間になったらどうだ


われわれは外部から、他人から加えられし悪、
つまりわれわれの排除し得ない悪に動乱させられながら、
つねに自己の力で排除し得るにもかかわらず、
己自身の悪とは抗争せず。



皇帝陛下の仰る通りですな。
SNSの類は確かに便利で面白い。
すぐに情報交換出来るし、同じ様な趣味の人や話題を簡単に探す事も出来る。

同時にその問題点や不毛さは陛下が1,800年以上前に既に指摘されていたことなのではないかと、昨今の素敵なインターネッツのお盛んなご様子を眺めていると思うのであります。無明の極みにある者ほど声が大きいのか、賢明な者ほど黙して語らぬのか、何かの活動に邁進する者がいるべき場所なのか、それともただ暇人の屯する場所なのか、はたして……。

そう考えるに、日々ネットで目にし耳にする言葉はあくまで表明されたものに限られており、水面下の氷山の姿を知る事はできないように、意見や意思を書き込まなかった人の存在は表示されない。当然ではありますが、目にするものだけを全てと考えてしまうと全体とその傾向を大きく見誤る事になりそうですね。相互理解と平和に寄与するであろうと謳われたテクノロジーも、その半分は排他と無益な攻撃、安っぽい優越の量産ラインと化している様な。
時間も労力も、どう使うかは各自の自由だからこそ、有効に消費したいものです。


新・映像の世紀の第二回
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586612/index.html
フォード、ロックフェラー、モルガンなど米国の富豪達を中心に資本主義と世界の動向を描く。
良いですね、これ。酔っぱらいながら見てたので細部が思い出せませんが。

一番笑えたシーンはロックフェラーが死の間際にフォードの見舞いを受けて、天国でまた会おう、と言ったらフォードが、君が天国に行けるのならね、と返事をする所です。ウィスキーを吹き出しそうになりました。これから死ぬ人に容赦なく皮肉で応える、なかなか良いですね。ロックフェラーは何て返したんでしょうね。鷹揚に笑ったのか、己の人生と所業を回想したのか。

しかし、ロックフェラーは聖書を読まなかったのですかね。
バプテストなのに。

富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい
――マルコによる福音書 10.25


https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#10:25
それとも10.27だけ記憶していたのか。

よく聞きなさい。富んでいる者が天国にはいるのは、むずかしいものである。
――マタイによる福音書 19.23


https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#19:23
表現が少し違うのが面白い。


今年も神の国に入れぬほど富む事は出来なかったけれど、賞与は貰えたので肉欲(肉食べたい欲)や美味い酒飲みたい欲を満たす事が出来そうです。ありがとう、労働の対価を与えてくれる環境と全ての人々の慈悲と寛容に感謝!
都合の良いときだけ圧倒的感謝!!


・壮大な実験

フィンランド、国民全員に800ユーロ(約11万円)のベーシックインカムを支給へ
http://www.businessnewsline.com/news/201512071631370000.html

嘘ニュースとかではなく……?
やばそうな雰囲気がするのですが、もし導入されたらどうなるか経過と結果が気になります。
物価動向、国民の労働意欲、サービスや物の生産等々、はたして何が起こるのか。

仮に自分に毎月10万円程度の支給があったら……多分、早々にやっすい土地に小さな小屋を建てて、ひきこもってろくに働かないでしょうな。本読んで、ゲームして、ネット見て、絵でも描いてるでしょう。
たまに二輪で出かけたり、体を鍛えるために泳いだり。
どうしても欲しいものが出来たりやりたい事が発生したら、必要な分だけ短期バイトくらいはするかもしれませんけど。

政府による他の全ての社会福祉支給が停止となる予定、というのが本当なら保険の類もきかなくなるってことですかね。
大病を患ったり大怪我をした時に高額医療費は払えそうにないので、私の場合は潔く諦めるしかなさそうですけど、それなら安楽死制度の整備とセットでよろしくお願いしたいものですな。
もっともそんな政策が通ったら、いい塩梅にディストピアが完成しそうな気がしますけど。

と思ったら誤報?
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1512/08/news139.html

元の記事の誤解を招く様なタイトルはアクセス数を稼ぐ為という意図があるのでしょう。
その辺が適当で、ただただ扇動的なのはテレビも新聞もネットも変わりありませんね。
実行を検討してはいるようですから、いずれにせよ興味深いニュースではあります。


・戦争は富をもたらし、技術の母と成り得るか?

「戦争は経済を活性化させる」は、デタラメである なぜ戦争が終わると不況になる?
http://biz-journal.jp/2015/07/post_10922.html
日本の情勢や法案と結びつける件は、はてどうか?という感じですけど。
生産や技術開発の機会が総体として見れば失われているのでは、という懐疑は何となく分かります。

こういう本もありましたね。
戦争の経済学 2007/10/30 ポール・ポースト
http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6-%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88/dp/4862380573/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1449993401&sr=1-1

国際的非難だとか何だとかを気にする事も無く、誰も彼も殺戮し、何もかも収奪していた時代はさておき、近現代の戦争はあまり儲からないようですね。いや、確かにどの時代でも儲かる個人とか儲かる企業は間違いなくどこかに存在するでしょうけど、国家規模の会計や情勢で見ると負債と禍根が増えるだけで最後にツケを払うのはさて誰でしょうね、と……。

いや、古くはローマも大遠征の結果、赤字でしたというのが少なくなかったか。パルティア遠征だったか、戦利品を兵士に分配して、神殿に供物を奉納して決算処理したら差し引きで国庫が目減りしてたとか。ソースはローマとパルティア: 二大帝国の激突三百年史、記憶違いでなければ。

電子レンジとかネットとか軍事技術由来のものは沢山あり、戦争を経る事で人類は技術を発達させてきたとか、それを促進したという説もあります。一面では正しいのでしょう。切迫した状況の必要性や投資の集中によるブーストで短期間に飛躍的に進歩するのは間違いない。あとは……死傷者が大量に出たり、非人道的な人体実験などが行われれば普段は得られない様な医学のデータなども取れるかもしれませんしね。

けれど軍事に予算や人員を集中していなければ、民間の技術開発や生産にそれらは振り分けられていた訳で……。何か目に見えるものが生まれた代わりにどこかで生まれる筈だった物が失われている事になるのでしょう。無論、侵略・攻撃に対抗する為の技術や装備が無ければ民間への投資や生産どころの話ではなくなってしまいますけど。

例えば高性能な戦闘機や爆撃機を開発する為に人間や資金を航空技術に集中させれば、その分野とその周辺の分野は飛躍的成長を遂げるでしょうけど、それ以外の分野は割を食うでしょう。ゲームのスキル・テクノロジーツリーを前にしてポイントをどこに振り分けるか迷うみたいな話ですかね。F22の開発費(一機当たりの調達費ではなく)などを見ると、あぁ……となります。

おまけに戦争をすると当然ながら資源や生産した兵器は財物の維持あるいは拡大・再生産に用いられるのではなく、軍事行動に投入される訳で、そうなると勝っても負けてもそれらは維持費を発生させ続け、あるいは損傷・喪失・破棄されるでしょう。
歩兵や兵器の搭乗者は死傷し、民間人も当然の如く死傷する。そうなれば本来は農夫や技術者や芸術家や父母になったであろう人々が失われる訳で、莫大な機会と可能性を喪失する、と。

よって戦争は技術や富の集積を局所において飛躍的に進歩・増大させている様に見えるけれど、広範な視点で見ると一概にそうとは言えないでしょう。爆発的進歩と利益の増大と言うよりは部分的進歩と財産所有権の移転と言う方が近いのでは。
それを言うなら大戦争をして他の国からありとあらゆるものを奪えた所で、惑星規模で見れば資源の位置座標や財産の所有者が変わったに過ぎないか(突然のコスモポリタニズム!!いや、神の視点?いや、普通は自分の持ち物が突然奪われたりすれば嫌ですし、そんなものの見方は無理ですな)。

当たり前の話を何を今さら、と思われるかもしれませんけど。
存外に戦争の経済的・技術的進歩への効能や利益を疑わない人は少なくないのだな、と思ったもので。
もちろん、誰しも損はしたくはないだろうし、無駄な事はしたくない、痛い目にあったり馬鹿げた事を好んでする人も多くはない。
勝利によって土地やら資源やらを獲得するとか、防衛しないと甚大な被害や侵害が生じるとか、戦わない事によって生じる看過できぬ損失は確かに存在するのだから、あるいは逆説的ながらも軍事的均衡によって平和を維持する為に、人間は戦争をし続け、また軍備を整えてきた(投資した)のでしょう。

あとは……コンコルド効果とか
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%89%E5%8A%B9%E6%9E%9C
埋没費用の正当化
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%8B%E6%B2%A1%E8%B2%BB%E7%94%A8
みたいな心理的作用が大きいのかな。これだけの莫大な投資と犠牲を払ったのだから何か目覚しい成果があったに違いない、と信じたい心理、自己暗示。戦力の逐次投入とか勝ち目の無い戦いの継続とかはこの辺の心理によるものか?

では何故、そんな人的資源や物的資源の破滅的浪費の集大成と見る事も出来る戦史や軍事に少なからぬ関心を持っているのか
という自問が浮かぶわけですが……何でしょうね。人が盛大に無駄遣いしている様とか、冒険的事業に乗り出す様とか、派手に大騒ぎをしている様、目もあてられない愚かさや卑劣さ残酷さ、差し迫った状況にときとして示される賢明な判断や高潔さ、果敢さなどを遠くから眺めていると驚きや発見に満ちていて面白い興味深いからなのかもしれませんね。
我ながら人倫に悖る邪悪極まりない奴ですな。
あるいは何も勉強しないで無知と無関心を決め込むより、多少はマシか?


・お絵描き、あと帝政期のローマ海軍に関するメモ

容量制限でそのままでは貼れませんでした。次はもう少し小さくしよう。


軍団に関してもそうだけれど、ローマ海軍に関してはさらに無知なので自分の為に要点を纏めよう。
組織形態、役職、規模などかなり怪しい所があるのでおかしな所は御指摘下さい(まさかの人任せ)。

で、考えるまでもなくローマ海軍に関する日本語の情報はあまり充実してない……いつも通り。
アレとかコレとか海軍がこんなに流行っているのに世界に冠たるローマ海軍の情報が少ないとか、日本人はもっとローマ人にも配慮すべき。そういや何事につけ“○○が気分を害するのでもっと配慮すべき”というフレーズを随所で目にするのですが、ずーっとそれを続けていくと最後は誰も彼も互いの首を絞め合って身動きが取れなくなるかもしれませんね。
何事もほどほどに、ホラティウスの黄金の中庸を思い起こせと。

早速脱線してる……そう、ローマ海軍についての情報は少ない。
あっても大体がカルタゴとの海戦を中心に語られ(斬り込み用のカラスの話とか)、あとは良くてアクティウムの辺りまでですかね。
かく言う私も海軍については古代ローマ軍団大百科とか古代ローマを知る事典、カラーイラスト世界の生活史(ローマ軍の歴史編)、Imperial Roman Naval Forces 31 BC-AD 500 (Men-at-Arms)の記述くらいしか読んでおりませんけど。
ネットだと英語圏の方が色々纏まってますね。

書籍だとThe Roman Navy: Ships, Men & Warfare 350 BC-AD 475という本が参考になりそうなのでそのうち買おうかと。
Republican Roman Warships 509~27 BCはもう発売してたのですね。
https://ospreypublishing.com/republican-roman-warships-509-27-bc

来年の1月にはOspreyから
Imperial Roman Warships 27 BC?193 AD
https://ospreypublishing.com/imperial-roman-warships-27-bc-193-ad

名称ですがClassisはFleet、艦隊を意味します。
https://en.wikipedia.org/wiki/Roman_navy
内戦終結後にアウグストゥスによる改革を経て帝政期のローマ海軍の基礎が築かれたようです。平和を取り戻した時には約800隻保有していた(アクティウムに参戦した合計隻数が600隻程度だとするなら全土にそれくらいあった事は妥当か?)艦艇をアウグストゥスは削減しており、これは軍団を減らしたのと同じ動機でしょう。維持費はかかるし、そんな大艦隊が必要な敵ももはやいないし、不必要な戦力が遊んでいると新たな内紛の火種となるでしょうし。

主要な艦隊の母港は
ミセヌム
https://en.wikipedia.org/wiki/Classis_Misenensis
ラウェンナ
https://en.wikipedia.org/wiki/Classis_Ravennas
これが二大艦隊でそれぞれ東西の地中海を担当していた様です。
米国の第○艦隊みたいな管轄分けですかね。

他には
ブリタンニア
レヌス(ライン)ゲルマニア
ボーデン湖(ライン川と接続)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E6%B9%96
https://www.google.co.jp/maps/place/47%C2%B039'00.0%22N+9%C2%B019'00.0%22E/@47.6385503,9.3808684,11z/data=!4m2!3m1!1s0x0:0x0?hl=ja
ダヌウィウス(ドナウ)パンノニア
黒海・モエシア
黒海・ポントス
南仏フォールム・ユーリ(現フレジュス)
シリア・アンティオキア
アエギュプトゥス(エジプト)・アレクサンドリア
アフリカ・マウレタニア、リビア
など各地に艦隊、小艦隊などがいたようです。ユーフラテスにも小さい艦隊があったとか。
カルタゴのような強敵が不在となり、なおかつ内戦が終結した後の海軍の主任務は河川(国境)の警戒や軍団への輸送、海賊退治などの治安維持だったようです。

今や漫画にも登場しているプリニウスはミセヌム西方艦隊の提督をやってました。後79年にウェスウィウス噴火によってポンペイとヘルクラネウムが壊滅した時にアレしてしまうので彼の経歴の最後は艦隊司令、長官、提督(praefectus classis)だったということですな。

ミセヌム・ラウェンナ両艦隊に常駐していた人員は各1万人とされていますが、仮に乗員200名の三段櫂船だと50隻程度となりますかね。ただ、漕ぎ手とか操帆手とか舵手、水兵の様に船に乗る人だけじゃ艦隊は運営できないでしょうし、例えば港湾作業員、維持・補修要員、物資を用意したり、作戦や人事を司ったりする中枢の人も計算に入れると隻数はもっと減るか。それとも1万は基幹要員だけだったとか?

ラウェンナ艦隊の母港はヨルダネス(だいぶ後世の人だが参考になるのか……?)の記録によれば250隻を収容可能だったそうですが、それは輸送船や小さな舟艇などを含めた数なのか、また常時全ての場所が満たされていたのかは分かりませんので正確な規模は不明ですね。仮に全部三段櫂船で250隻を航行させると5万人必要になる……?帝政初期の海軍にそこまでの戦力が要求されたかはどうだろう……それとも実際それくらいいて各艦隊基地に派遣されていたとか。

漕ぎ手は映画などでは鎖に繋がれた奴隷ばかりが描写されますが、海軍のガレー漕手は自由身分が基本で緊急時などを除いて奴隷は使っていなかったようです。練度と戦意に問題があるからですかね。

水夫の採用は自由身分の非市民を中心に出身を問わず、腕利きなら捕まえた海賊も使ったようで(本当か?本当かも)アウグストゥスの時代で4万~5万人(これもまたどれ位の範囲の人間を入れた数字なのか)、給与は陸の兵士よりは少なかった模様。
25-26年勤めれば本人及び子供に市民権が与えられました。ギリシア語話者の多い東地中海出身者が多いのが面白いですね。
ビテュニア、ポントゥス、シリア、エジプトなど。ラテン語圏からの採用はサルディニア、コルシカ、パンノニア、イリュリア・ダルマティアなどが多かったようです。

一般的な役職は以下の通り。
○提督(艦隊司令官)
praefectus classis、プラエフェクトール?
○複数隻(小艦隊)の指揮官
nauarchus
○各船の指揮官、船長
trierarchus、Triremeに由来
○下級将校、航海士、兵器係
optio, suboptio, armorum custos
○操舵手
gubernatores
○操帆手
velarii
○水夫
nautae
○海兵
milites classiarii
○カタパルト操作要員
balistarii
○射手
sagittarii
○漕ぐ速度・配置を調整する係(機関士的な?)
proreta, nauphylax
○漕手にリズムを伝える係
symphoniacus
○漕手の監督
celeusta
○漕手
remiges(操船を専門とし戦闘を免除された乗組員の総称でもあるらしい)
○船大工
fabri navales
○保守整備要員
coementarius, subunctor, coronarius
○軍医
medicus

あとは旗手とかラッパ手とか色々。
ギリシア語由来の名称が多く、海軍はギリシアの技術や知識の強い影響下にあったようです。

装備は軽装で邪魔にならないもの、軍団兵とは趣がだいぶ違ったでしょう。重装備で海に落ちたら終わりですし。
武器は短剣や投槍、弓など。特徴的なのは船の塗装も水兵の服装も青い色が好まれたということですかね。
迷彩色であると同時に海の神ネプトゥヌスに由来するそうで。
https://en.wikipedia.org/wiki/Ship_camouflage
軍団兵の外套がマルスの赤などに因んだ(たしかそうでしたよね?)のと似た様なものか。

艦船について……五段櫂船、三段櫂船共に全長は40m前後、幅5m、ポリュビオスの記述では五段で300名の漕手と120名の兵士、三段で総員200名のうち、170名が漕手だとか。

三段櫂船で170本のオールということは左右それぞれ85本ずつ、最上段の漕手が62名、下2段が54名ずつ、上から片舷31名、27名、27名で、オールも上から片舷31本、27本、27本ですね。
五段だと最上段と2段目が一つのオールに2名ずつ、最下段は一人で漕ぐそうなので、三段とか五段というのは片舷に配置された1列あたりの漕手の数のようです。

帆は四角帆で三角帆の登場はだいぶ後の時代です。全員で全力で漕いだ時の速度は7.5ノットほどで15分程度が限界。
風があれば帆走し、凪ならば交代でゆっくり漕いで3ノット強。
帝国内をどの程度の時間で行き来出来るかはこの辺で計算すれば目安が出ます。
http://orbis.stanford.edu/

他に特徴的な構造は舵ですが、船尾骨材に舵が据え付けられるのは13世紀くらいからで、それまでは船尾の舷にオール状の舵が水面に対し垂直に固定されていたようです。水の抵抗によって針路を変更する原理は同じです。
武装、戦術はこれをここまで読んでいる人には無用の説明でしょうけど、衝角による突撃、投石機、バリスタ、弓の射撃、そして接舷斬り込みです。

輸送船については詳しい寸法や諸元の載っている本を持っていないので博物館の模型や浮き彫りなどを参考にしました。今回の主役なのに適当だなぁ……。ローマ海軍について私が知っている、知っていると思い込んでいるのは大体こんな感じです。


さて今回はこの辺で。次回は晩年のトラヤヌス帝に登場して頂きますかね。
ローマと軍団に無敵のマルスと全能なるユピテルの助力あれ!
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軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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