昨夜酔うての仕業だったが

昨夜酔うての仕業だったが、
石の面に素焼の壺を投げつけた。
壺は無言の言葉で行った――
お前もそんなにされるのだ!

――岩波文庫 オマル・ハイヤーム 第67歌


酔って素焼きの壷を壁か地面にぶつけ、壷が砕け散る様から諸行無常、万物流転の世界を表現した歌ですね。
お前もいつか死に、土くれとなり、あるいはいつか壷となって戯れに割られるのだ、と。


法官よ、マギイの酒にこれほど酔っても
おれの心はなおたしかだよ、君よりも。
君は人の血、おれは葡萄の血汐を吸う、
吸血の罪はどちらか、裁けよ。

――第85歌

 いかに酔おうと機知に富んだ的確な風刺は忘れない、さすがハイヤーム師匠!


 こんばんは。

 ナザレだかガリラヤ人(属州ユダヤのガリラヤ地方のナザレ)だかの記念日は仕事の飲み会に拉致され、両日とも潰れました。甘いイベントはそもそも期待していませんが、せめて休ませて下さい…ほっといてくれ、というね。
 嗚呼、何故人はこうも群れたがるのか!と内なるシャイターンの叫びに屈し、会場をスマイルマークを刻んだ鉄球やらクリスマスカラーに塗った釘やらの哀情(誤字に非ず)の篭ったおまけ入りセムテックスで、天国直行便出発ロビーに改装してしまおうかと思いましたが、一片の慈悲と法令順守の精神が疼いた事、大いに面倒臭そうな事、それと大変残念な事ながらイクスプルージア社が爆発物マーカーとしてニトログリコールを混ぜるようになってからというものなかなか入手が困難という事などが重なり準備できませんでした。やはり事前にトラック一杯の自家製ANFO爆や(以下略。
 そんなわけで日曜の午後には解放されたので、例年通りローマを見守りし神々に感謝しつつ葡萄酒を投与しながら絵を描いたり、BF3の鯖に入り浸ったりしておりました。

 陳腐な表現ですが凄まじい一年でしたね。あまりにも多くの事件が起こって個々に思い出すのが難しいくらいです。地震や津波は言うに及ばず、放射性物質は漏れに漏れ、私は絶妙なタイミングで島流し国外逃亡し、あちこちの国が政治的にあるいは経済的に揺らぎ、何十年も君臨していた指導者が次々と失脚するとは。お隣のソ連に担ぎ上げられた山賊やら麻薬の売人の子人民の太陽にして偉大なる領導者も逝ってしまいましたし。後継者はスイスに留学してたそうで、それが改革開放的な政策へとつながるのか、それとも今の瀬戸際路線を続行するのか、否が応にもわが国の将来だとか国益だとかに深く関わってくるのでしょうな。


・高みの見物を決め込み、引き篭もるには資源と資本が要る。

 ネットでは前述の継承後の南北の行く末や中韓の摩擦を聞いて潰しあえばいい、などと他人事のように言う人もいるようですが、この距離で騒動を起こされると日本も多大な不利益を被るのでは…戦後間近い朝鮮戦争時の特需のように漁夫の利を貪れた時とは情勢が全く違うのではないかと思うのですが。今や大陸や半島は資源、生産拠点、労働力、市場という経済的な面からも切り離す事が難しい存在になっているようですし。
 そして軍事的に、あるいはロジスティクスの面からも日本近海で面倒事を起こされて、海上物流に支障が出ようものなら、燃料や食料の供給の大半を輸入に頼り、島国ゆえにその輸送手段のほとんどを海に頼らざるを得ないわが国の国内供給に多大な影響がでる事は想像に難くありません。燃料や希少鉱石などの戦略物資備蓄はそれぞれ数ヶ月ともたないというのに。20世紀半ばの情勢と21世紀の情勢を混同しているのか、それともそういう災難に燃える被虐趣味の人なんでしょうかね。

 とりあえず我等が若き指導者におかれましては、チョコパイの配給ごときで騒動が起きないくらいには、下々の者の腹を満たして欲しいものです。ローマ帝国では皇帝がその支配下にある人々に与えなければならない最重要項目は安全保障と食の保障とされ、それが出来ない者は能力不足と判断され、しばしば元老院や軍団に排除されておりましたし。皇帝は終身身分なので排除は死を意味するのです。


・世界きな臭い街歩き

 今年の絵を振り返ってみましたら

パルミュラ         3世紀
アウレリアヌス帝      3世紀
プロイセン騎兵       19世紀
スペイン軍         17世紀
コルブロ配下のローマ軍団  1世紀
アウレリウス帝のローマ軍団 2世紀
スコットランド王国軍    14世紀
インド・マラータ族     17世紀
アテナイ重装歩兵   紀元前5世紀
魔法少女もどき       16世紀
ポーランド騎兵       19世紀
古代エジプト     紀元前13世紀
フランク王国        8世紀
Uボート          20世紀
ローマ補助軍団       2世紀
ポンペイ          1世紀
フランス胸甲騎兵      19世紀
あじあ号          20世紀
鉄騎隊           17世紀
投石機           14世紀

気の向くままに描いた割に時代的にはなかなかバラエティーに富んでいて良いですが、地域はどうかと見ると相変わらず西欧にかぶれてアジア勢が少ないですね。来年は少し傾向を変えてみるのも面白いかもしれませんね。

とか何とか、さももっともらしい事を言いつつ、今年最後か来年最初の絵はヴェネツィアの路地裏に出没する共和国の手先だったりするんですけどね…。

ヴェネツィアの路地より



 しかし海外に行くからどうこうとか2月くらいに言ってたのは何だったんだってくらい平常運転で描いたり書いたり酔っ払ったりしてますね。人間が生きていくのに必要なのは酒(高濃度の奴)とネット回線(速い奴、が欲しい…)だという事を噛み締めた一年でした。

 塗れたらまた貼ります。


もう一回くらい更新できるかもしれませんが、予定は未定なので分かりません。
年末年始は帰国して存分に引き篭もってゲームして酒を飲むことだけは確定しているので駄目かもしれません。
もしできたらまた。


困難多き年を耐え忍んだ軍団兵諸君、往生際の悪さでは世に比類なき不屈の戦友諸君!
真のローマ市民諸君にこそ、不滅の栄光と神々の恵みあれ!
新しき年が市民と軍団と帝国にとり、より良き年とならん事を!
スポンサーサイト

古き良き時代

古き良き時代――全ての時代は古くなると良いと言われるものである。
ジョージ・ゴードン・バイロン

そう信じたいものですな。
いや、これから先がもっと悪くなるって事ですかね。それは困るな…。


・一文字にするとすれば"責任"ですかね

 急に今年を表す漢字は一文字で何か、とか聞かれても困りそうですけど…こういうので笑っていられた頃は良かったですね。あぁ、これが”全ての時代は古くなると良いと言われるものである”ってやつでしょうか。
 今年の漢字とやらが“絆”だったそうで。今年は概ね南海の島でぼっちという生活だったので具体的に何故その漢字なのか正直申し上げてよくわかりません。どちらかというと巷間を賑わせていた“嘘”とか“欺”とかの方がすんなり納得できるのですが、本当に状況がまずくなると今回みたいな言葉が復権するのかもしれませんね、大戦末期みたいな。…性根がひねくれすぎですかね。
 でも困った時の神頼み、みたいに困ったときだけ引っ張り出される“絆”ってのも少し考えものですな。
あるいは“困難な情勢になってはじめて誰が敵か、誰が味方顔をしていたか、そして誰が本当の味方だったかわかるものだ” (小林多喜二)みたいなのを皆が感じたってことでしょうか。

 それと“がんばろう、日本”は、いま一つ気合が入らないのでもっと勇ましく

進め一億火の玉だ!
皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ
家は焼けても 貯金は焼けぬ
電力は戦力!
神州不滅
日の丸で 埋めよ倫敦 紐育

 とかにしましょう。最後のはあまり関係ないですね…。とりあえず”神州不滅”がわが国の歴史と伝統を感じさせてくれると同時に”無敵皇軍”に通ずるアレっぽさを醸し出してて、なんだかお気に入りなので、それで行きましょう。
 家は焼けても貯金は焼けぬ、もなかなかの不撓不屈っぷりが良いですが、よく考えてみれば、わが国は敗戦直後に国そのものが国民の貯金を”焼いた”(敗戦による財政赤字補填のため預金封鎖を行い、第一封鎖預金・第二封鎖預金というトリックで国民の預貯金を喰いつくした。お前のものは俺のもの!!)という惚れ惚れする様な実績があるのでいまいちですな。やはり昔の遊牧民族みたいに全財産を貴金属に変えて衣服の装飾品として常時体中にくっつけてるのが良いですかね。夜道でさらわれるぞ…。
 …何の話でしたっけ?

 そう、沢山の標語をでっかいポスターとか垂れ幕にして日章旗とか旭日旗と一緒に街中を埋め尽くしましょう。俄かに戦時体制臭くなって皆緊張感を維持できると思います。君が代を聞くと気分が悪くなって倒れそうになるとか仰ったどこぞの先生もばっちり昇天ですね。

*当ページには決して右翼だとか国粋主義だとか民族主義だとか軍国主義だとか全体主義といった主義思想をどうこうするという意図は御座いません。ただただ、世界の光明にして全ての偉大なるものの顕現、神々の助力を受けしマルスの御子たるローマの民と地上の真の支配者たるその国家を中心とした帝国主義、覇権主義を臆面も無く標榜し、権力と策謀が渦巻く血も涙も情け容赦も無い(以下略。


・かいしんのいちげき

 http://www.4gamer.net/games/041/G004132/20111213080/ 
 Oh…私はいったいこれから何を心の支えにして生きていけば…。

 http://blog.ascian.me/2011/12/leaked-screenshots-concept-art-and.html 
 コンセプトアートだけでこんなにグッと来るのに。

 とりあえず、年末実家に帰った時に、もりもり酒を投与しながら古本屋から取り寄せた”ヨム・キプール戦争全史”と”ル・グラン・デューク”を貪り読みつつ、アンチャーテッドをやるのを当面の目標にしよう。
 何となく勢いで年末年始帰省の航空券を予約してしまったが、冷静に考えてみると帰っても読書とゲームくらいしかやりたい事が無いという…。何という残念かつもったいない奴。
 いや酒が安いのはメリットですね。バッコスよ我に力を!
 嗚呼、航空機搭乗と帝都滞在のコンボで無駄に高まる被爆量!!
 去年からは全く想像のつかぬ怒涛の一年だな…。


・奴ら、今さら名誉ある降伏が許されると思っていますぜ!

 良し、本当の攻城戦を教育してやる。情け無用、フォイアー!!

 文字なし
 トレビュシェット文字なし


 捏造パッケージ
 トレビュシェットパッケージ版

以下pixivより

攻囲技師の朝は早い

 記者「貴方にとってこの仕事のやり甲斐は?」
 
 攻囲技師「いやぁ、何が嬉しいって弾道計算通り目標に砲弾が吸い込まれていく時や、往生際の悪い防御塔が吹っ飛んだ時、坑道が完成して火を放ち、散々手を焼かせた分厚い防壁が成す術も無く崩壊する瞬間ですよ。感無量って奴ですね(笑)」
 
 記「では最後に、これから技師を目指す若者達にメッセージをお願いします」
 
 攻「そうですね…この世に落とせない城はない、崩せない壁は無い、困難はあっても不可能は無いんです。決して諦めず、常に挑戦する気概を忘れないで欲しいですね。これは仕事にも私生活にも言えることですよ。それが、攻囲技師魂です!」

 ――欧州攻囲技術オリンピックメダリストにして攻囲技師組合親方のジャコモさん(42)投射兵器、坑道掘削、攻城塔組立、突入傾斜路敷設、攻城陣地建設の五競技において前人未踏の五冠獲得を成し遂げて

 ――オリエント、ギリシア、ローマ、攻城戦術が誕生した瞬間から世界中の戦場で活躍してきた技師達。今回の“突撃!職人魂“は欧州、中東と国境を越えて第一線を駆け抜ける攻城職人達の仕事ぶりを追う。第2865回、「我ら攻囲技師」は金曜22:00より放送予定。
 
 ――攻囲技師は適当な言葉が見つからなかったので造語?です。攻城技術者?錘の落下エネルギーを利用して弾丸を投擲するという、一見単純な仕組みながらも高度な技術を必要としたこの手の投石機は11世紀から12世紀にかけて登場し、欧州、中東、モンゴル、中国など世界各地で活躍しました。
 石弾の他に、城内の士気低下や疫病を引き起こす為に家畜や人間の死体を投擲する事もあり、大きな投石機は100kg以上の物体を300m先に飛ばす事が出来たそうです。それら巨大攻城兵器達は15世紀を境に築城技術や火砲の発達により次第に兵器としての地位を失い、その役目を大砲に引き継ぐまでGod's_Stone_ThrowerだとかWarwolfなどの素敵な名称を各国の王侯諸将に賜り、世界中の城や要塞の主達を脅かしました。
 ――弾着、今! 近近近遠、夾叉!!各班、基準諸元に従い砲撃開始!!違…
 ――再現動画http://www.youtube.com/watch?v=ApwIGvUjZoE


以上

 ヒャッハー!! ぶちかませ!! 降伏の使者? そいつからやれ!!

 おっと失礼、ついうっかり本性が露出取り乱してしまいました。
 投石機とかバリスタとか古臭い砲撃兵器がもりもり動いてると興奮して仕方がないという変態的同志に。攻城兵器という文字を見るだけで胸躍ってしまう孫武先生が見たら呆れて言葉を失ってしまう様な類のお仲間に捧ぐ絵を。トレビュシェットってやつです。こういうキットが欲しいですが、1/35だと大きすぎて置き場所に困りそうです。それに城のセットも欲しくなりますね。レゴの城が高くて買えなかった悲しい思ひ出が蘇る…。

 比較的最近、といってももうすぐ十年前になってしまいますが、映画キングダムオブへブンとかロードオブザリングの攻城戦に登場してましたね。
 名前付の投石機といえばスターリング城攻略戦のWarwolfが有名ですが、特に地域や年号を指定しないで14世紀初頭頃としてみました。西欧における大砲の登場がその頃のようなので、火砲とこの手の伝統的な攻城兵器がコンバットプルーフ的なものを競っていたのでしょう。
 さぁ”いかがです、わが社の最新型平衡錘式遠投投石機は?大砲?HAHA、あんな玩具、戦場では役に立ちませんよ”的なセールストークで各国の君主に売り込むのです!!
 15世紀にはいると次第に技術的に洗練された大砲がその座を奪うわけですが…。ウルバン砲とかあかんて、反則やで…。
 騎士や石弓兵はオスプレイのMedieval german armyとかMedieval French armyあたりを参考にしてます。毎度の通り、本を置いてきてしまったので記憶を頼りにでっち上げてますが。脳みそにHDDくっつけられたら良いのに。 
 で、14世紀前後のドイツ騎士の甲冑イラストにしばしばある短剣や剣を戦場で落とさないように柄などに繋いである鎖、いつも短か過ぎる気がするのですが、なにか具合のいい秘密の仕組みでもあるのでしょうか。びょーんて伸びるとか?戦闘に支障がでるような…。
 投石機はグーグルスケッチのトレビュシェットをモデルに外観を研究したのち、ググって出てきた設計図やスケッチ、写真などでデティールを調整しました。
 こんな玩具を手に入れたらそりゃエドワード一世も使ってみたくなるわけだ…。
 降伏の使者? 一昨日来やがれ!的な。

 -妄想の産物登場人物達-

 マエストロ ジャコモさん

 ジェノヴァ人の親方、若かりし日に航海士として大海原に繰り出すも東方貿易への往路(補給中継地の酒場で)にうっかりバルバリア海賊の捕虜となり、奴隷として売却の憂き目に。飲み込みの早さを買われバフリー・マムルーク朝の貴族の下で会計奴隷として働くことに。やがて第8代スルタンであるマンスール・カラーウーンにその傑出した才を見出され、アレクサンドリアで最新の科学と数学を学び、自由身分を買い戻した後は諸侯の子弟に家庭教師として仕え、流れ流れてイングランドへ。弾道学などを活かし、投石機技師としてブリテン島と大陸を股にかけ、数えきれぬほどの城塞を陥落させた攻城職人として引く手数多となる。金次第でキリスト教徒だろうが異教徒だろうが異端だろうが顧客を問わぬため、金貨を積めばヴァチカンすら落とすとの噂が立ち一時破門を喰らう。最近はウェールズ人の嫁をもらってよろしくやってるのだとか。めでたしめでたし。

 辺境伯閣下

 神聖某帝国皇帝の頭を悩ませ、その胃にぼこぼこと穴を開けるほど扱い難い有力諸侯の一人。文武両道において人並み外れた才能の持ち主だが、病的なまでの戦争中毒者で切先や鏃が鼻先をかすめる様な局面で最も活き活きとする困った人。所領では敵に見せる悪鬼が如き振る舞いとは別人の様な二面性を見せ、聖人が如き善政を敷くが、豊かになると途端に遠征を始めるため、民草の生活水準は今ひとつ良くならない。かなりろくでもない領主だが、豪放磊落な性格と私腹など省みぬ気前の良さで領民の評判はそれほど悪くないという不思議な人物。無自覚な詐欺師ともいう。残念ながら名誉の戦死を遂げることは出来ず、次なる遠征計画を練っている最中に酒の飲みすぎ、肉と葡萄の食い過ぎというそれなりに幸せな感じで死亡。しかも戦争にかまけて子孫は残していないのでお家断絶。おそらく本人はそんな事は屁とも思っていない。ヴァルハラ上等な人。

 石弓兵さん

 水兵時代以前からの親方の幼馴染だが、残念ながら屈強な戦士なので、”おはよう、今日も良い天気だね”とか抜かしながら不法侵入毎朝起こしに来てくれたりはしない。同じ船に乗り組んだ為、奴隷時代の苦楽も共にし、自由身分も共に手にし帰国した。出世に都合が良かったのでイスラム教に改宗しているが、酒は飲むし、豚も食う。親方とは異なり思索を巡らすのはあまり得意ではない模様。マムルーク朝滞在時、富豪の護衛として使われた際に、鈍器、両刃、片刃など仕様を問わずあらゆる武器を使いこなす術を修得したが、水兵時代に熟練した石弓と手斧の扱いを除けば器用貧乏か、どれも傑出した技能の持主ではない。それでも優秀な兵士ではある為、敵の多い親方の護衛として各地を共に渡り歩いている。石弓の鏃には毒や糞便などを混合した”緑の悪魔”なる薬品が塗布してあり、かすっただけで高い確率で何らかの病にかかり死に至る。波の砕ける音を聞き、潮風を嗅ぐだけでニヤニヤする生粋の水兵で陸戦ばかりの仕事に飽き飽きしているのだとか。まとまった金を作ってアレクサンドリアで待つ妻子のもとに帰るのが当面の目標らしい。


…という法螺。そういう感じの何だか俗っぽい人が出てくる歴史映画が見たい…。登場人物達が哲学者や聖職者でもないのに時代にそぐわぬ”自由””博愛””正義””平等”などの近代的な、あまりお腹いっぱいになれなそうなお題目を叫んだりしないやつが良いです。終始何かが解決するわけでもなく、ただその時代を生々しく生き抜く連中の出てくる様なやつが。


・軍団兵イタリアを行く 最終回 帝都ローマ④

 酒を飲んで食事をしたらパンテオンへ向かって街を歩きましょう。
ローマ路地

 街中のそこかしこに遺跡がにょきっと生えております。
街中の遺跡

 パンテオン

 万神殿、あらゆる神のための神殿です。
 裏側から接近。
パンテオンの裏

 ローマ時代の地面は今よりずっと下にあります。
パンテオン、当時の地面

 正面に到着
パンテオン、正面

 建造したのは我等が尊厳者ことアウグストゥスの右腕、アグリッパです。紀元前一世紀後半に完成した一代目パンテオンは燃えてしまった(石造りの神殿も肋材などには木材が使われております)ので、今見られるのは2世紀初頭にハドリアヌス帝が再建したものです。
パンテオン 列柱
 正面に名前が書いてあるので分かりやすいですね。たぶん自分の持ち物をなくさない様にお母さんにしっかり躾
けられたのでしょう。さすがですね…違…。

 正面入り口で上を見上げると一見石造りの神殿が何故燃えるかが分かります。
パンテオンの梁
 屋根は木材の梁で支えられているのです。

 柱はコリント式オーダー
パンテオン コリント式オーダー
パンテオン正面入り口の支柱

 内部は格間で覆われたドーム状の屋根を持つ神殿で、天頂の開口部から条となった光が差し込むという、信仰心の無い人間にも名状し難い感動を呼び起こす神々しい光景を目にすることができます。
パンテオン ドームの光

 帝国崩壊後に破壊や魔改造大規模改修を免れる事が出来なかった数々の多神教の神殿と異なり、ほぼ当時の姿を留めております。一説には構造上改築が困難であったこと、独特の空間演出からなる荘厳な神殿をキリスト教徒もお気に召したことなどが重なり、7世紀初頭にそのままの外観でキリスト教の教会へと役目を変える事が出来たのだとか。まさにかわいいは正義美は力なり…いや知は力なりでしたな…一つも合っちゃいねえ。

 ラファエロの墓などもここにあります。
ラファエロの墓

 さて、天井から差し込む神々しい光を堪能したらカラカラ浴場へ向かいましょう。
 あちこち歩いたらローマ人たるもの風呂に入らねば。

 カラカラ浴場

 3世紀初頭、カラカラ帝により建設された浴場です。

カラカラ浴場 敷地外から

 敷地外からカメラに収めようとするも大きすぎて全体が入らない…。
カラカラ浴場巨大也!

 世界最大級の風呂屋復元図です。冷水・温浴・サウナ・スポーツ競技場・図書館に軽食屋などを備えたローマ人の健康ランド的アレです。トラヤヌス浴場が1クアドランスだったと記憶しておりますので入浴料はとても安かった筈です。
カラカラ浴場 復元図①
カラカラ浴場 復元図②


 ただひたすらでかい…。これが風呂だなんてあらかじめ説明されなければ分からないですね…。
カラカラ浴場 外観①
カラカラ浴場 外観②

 いつかテルマエ・ロマエで詳細に紹介してくれないでしょうか…。
カラカラ浴場 内部①
カラカラ浴場 内部②
カラカラ浴場 内部③
カラカラ浴場 内部④
カラカラ浴場 内部⑤
カラカラ浴場 内部⑥
カラカラ浴場 内部⑦
カラカラ浴場 内部⑧
カラカラ浴場 内部⑨

 
 配管跡
配管跡
 地下で奴隷が釜を焚き、これら配管を熱やお湯が通っていたのでしょう。ところどころの痕跡がローマ人の驚異的な技術力を垣間見せてくれます。

 床のタイルは部屋ごとに模様のパターンが異なります。
カラカラ浴場 タイル①
カラカラ浴場 タイル②
カラカラ浴場 タイル③
カラカラ浴場 タイル④

 当時の装飾も少しだけ残っています。
カラカラ浴場 装飾①
カラカラ浴場 装飾②

 この日は凄まじい暑さで眩暈がしそうでしたが、こんな大きな風呂屋で冷浴室やらに入ったらさぞ気持ちよいのでしょうな。対するに現代人の入る洗濯桶みたいな小さな風呂ときたらもう…。思わず人類の進歩と発展とは何なのか、と唸ってしまいそうです。個人用風呂が世帯ごとにあるってのは凄いですけれどね。

 これにてローマ市内巡りは終わりです。さらば帝都!永遠の都よ!

 アウレリアヌス帝の城壁より再び都の外へ
アウレリアヌスの城壁から再び外へ

 マクセンティウス帝の競技場跡
マクセンティウスの競技場
 まさに”つはものどもがゆめのあと”ですな。

 アッピア街道を進み再び水道橋へ。
水道橋

 そして辺境へ…帝国の版図を拡大する遠征に赴く事と致しましょう。さらばローマ、しばしの別れを!
帝国各地へ
 
 まだまだ訪れていない場所が沢山ありますが、今回の旅はここまでです。普通は最後に何らかの結論や総括を述べるところなのでしょうが、ここまで読んで頂いた方には私が何を感じ、何を思ったかは言わずとも分かると思います。十二分に、冗長なまでに書きましたし。というわけでローマ帝国本土旅行記はこれにて仕舞となります。お付き合い頂き誠にありがとう御座いました。機会があれば蛮族共の国か、ビザンツことロマイオイの地を巡ってみたいものです。
 
 


 次回からは通常通り、酒に溺れたり、ゲームで馬鹿げたプレイに走ったり、血生臭い絵を描いたり、といつも通りの当ページに戻ります。 


 軍団兵諸君にマルスとユピテルの助力があらんことを!

城を攻むるの法は已むを得ざる為なり


城を攻むるの法は已むを得ざる為なり
――孫子 第三巻 謀攻

 
 こんばんは。
 いかに下策と言われようと、やはり攻城兵器がきりきり動いてる様はグッと来ますよね。もちろん、篭城側からそれを見るのは勘弁して欲しいですけど。
 今日も今日とて、いきなり無茶な事を言ってますが…最初から飛ばしすぎだろ、と。

 坂の上の雲は今期で完結か…見たかったなぁ…。そして一年経つの早…。
 

・第1304回 攻城兵器同好会開催のお知らせ

 トレビュシェット

 …夜が明けると見たことも無い巨獣が包囲陣地に鎮座していた。Warwolfと名づけられた"それ"の周りでは大勢の男達が額に汗し、一心不乱に作業を進めていた。呻き声ともつかぬ必死の掛け声と共に少しずつ縄を絡め取る巻き上げ機、油臭い歯車と爪のこすれる規則的で無機質な音、軋みを上げて反り返る腕木、ゆっくりと持ち上がっていくカウンターウェイト。大の男が数人がかりで砲弾を装填し、指揮官の腕がゆっくりと振り下ろされる。留め金を外された投石機は生命を与えられたようにその破滅的なエネルギーを解放し、基部の軌道からいとも容易く砲弾が引きずり出される。天高く放り上げられた石弾は空中で投げ放たれ、放物線を描き目標へ吸い込まれていく。ほどなくして城壁と防御塔に反響する鈍く重い音、砕け散る外壁、飛び散る瓦にへし折れる木材。主よ、スコットランド人に憐れみを!陥落は時間の問題だ…。――1304年スターリング城攻防戦における従軍司祭の記録

 そんな感じで。上のは法螺ですが。…ミス発見、錘の金具が騙し絵みたいな事に…要修正ですね。

 何と言うかこう、たまに投石機をぶちかましたくなりませんか。
 私はたまにどころか、しょっちゅうですけど。


・赤いナポレオン

 トゥハチェフスキーじゃないほうのです。

 ベトナム産FPSだと…。
 http://gs.inside-games.jp/news/309/30942.html

 さすがに最新のグラフィックとはいきませんが、昔のCODのようで面白そう。ディエンビエンフーでヴォー・グエン・ザップ(100歳で存命!)指揮下の四個師団と亡命したSS残党やら何やら素性の濃過ぎる連中の混じったフランス外人部隊が激突したりするのでしょうか…。東南アジアにこだまするドイツ軍歌とか経緯を想像するだに目頭が熱くなりますね…。自国の、しかも20世紀半ばの歴史を題材にこういうものを作れるのは凄いことだと思います。

 日本で同じような事をしようものなら、善良なる市民の良識を代表した高潔無比なる諸団体に軍靴の音が云々とか、隣国への配慮が、謝罪と賠償が、とか言われて発売禁止ですかね。いや、例えば18日間で日露60万人が参戦した史上最大規模の会戦、奉天会戦とかとても良い題材だと思うのですけど、騎兵もいるし。
 駄目ですか、そうですか。そもそも、4,5km歩いたらへばってそうなどこぞのホストみたいな殿方や、痴女が如き水着風の衣装や甲冑着たご婦人が、メロドラマみたいな話と血の一滴も流さぬ不自然な清く正しく美しい戦いを展開するゲームが代表的作品の一つとされている様な国では売れないですよね。残念。

 アサシン・クリードの続編はオスマン朝の支配下となったイスタンブールことコンスタンティノポリスが舞台として登場するらしいですが、エツィオさんは何歳になってるんでしょうな。彼が1459年生まれで、リベレーションの設定年代がチェーザレボルジアの死(1507年)から数年後ってことは50~60歳くらいってとこでしょうか。また壁登ったり、飛んだり、跳ねたり、壮年、老年になろうと落ち着く暇もなさそうですね。凄い体力だ。
 コンスタンティノポリスは1453年の陥落以前に、既にビザンツ帝国の国力の衰退に伴い帝都の面影もないほど過疎化が進んでいたそうですが、それからオスマン朝の統治下60年を経てどの様な変貌を遂げたのか、実際にあちこち訪ねる事が出来るのだと思うと実に楽しそうです。
 

・軍団兵イタリアを行く 第11回 帝都ローマ③

 
 さて、前回に引き続き帝都の中心フォルム・ロマヌムを進むことと致しましょう。

工事中
 アントニウス・ピウス帝と皇后ファウスティーナの神殿、ちゃっかり教会がくっついてます。神格化された皇帝の神殿や多神教の神殿は西欧のあちこちでキリスト教の教会に再利用されております。
工事中②


 前回触れたウェスタの神殿
ウェスタの神殿、カストルとポルックスの神殿

 火の巫女が詰めていた神殿です。

巫女達の家、中庭
ウェスタの巫女の彫像
巫女達の家
 その脇が10歳くらいから巫女を務め、次代に引き継ぐまで貞節を守り、40歳までひたすら神に仕えなければならない(修行10年、1人前が10年、後継者教育が10年)という、しんどそうなお役目を担った方々の屋敷と中庭。在任中に姦通すると生き埋めの刑なので気をつけてください。軍神マルスの真似をして常人がうっかり巫女に萌えようものなら惨たらしい死を迎えることになるので、巫女に並々ならぬ愛情を覚える人は命がけで頑張ってください。
巫女の家、中庭②
ウェスタの神殿
ウェスタの神殿②

 
隣はギリシア神話のカストルとポルックスの神殿です。伝説ではローマの古の戦いに加勢したこともあるのだとか…またよその神話の登場人物を勝手に…ローマの十八番ですな。
カストルとポルックスの神殿
 そういや、イザナギの黄泉比良坂の話とオルフェウスと冥界の話は妻が死ぬとか振り返ってはならないとか逸話がかなり被ってるのですが、大陸経由で何がしかの影響があったのでしょうか。それとも自然信仰由来で各自独立して発生成立した神話なのでしょうか。何か関係があったら面白いですね。何も関係ないのに同じような神話が各自伝わってるというのもそれはそれで面白いですけど。

 
フォカスの円柱 東ローマ帝国皇帝フォカスに捧げられた記念柱です。柱自体は2世紀のものらしいですが建設は601年だそうで。また、どこかから失敬してきたのでしょうな。
フォカスの記念柱

 
サトゥルヌスの神殿 紀元前5世紀ごろに建てられた農耕神のための神殿です。国庫としての役目も帯びており、金銀財宝がしまわれていたのだとか。またクリスマスに贈答をするのは12月に行われていたサトゥルヌスの祭儀に由来するそうです。そもそも12月24日だとか25日だとかいう日取りも太陽神信仰のパクリのようですが…。
サトゥルヌスの神殿
サトゥルヌスの神殿③

 
 ウェスパシアヌスとティトゥスの神殿
サトゥルヌス神殿、ウェスパシアヌスとティトゥスの神殿、ユリウスのバジリカ
ウェスパシアヌスとティトゥスの神殿
 コリント式オーダーの柱が三本のみ。

 
 神君カエサルの墓、ではなく火葬場兼神殿。遺灰は雨で流れて墓はありません。今も花が。
カエサルの火葬祭壇
カエサルの火葬場
  庶民が大枚を払って確保するせせこましい墓など必要ないのです、世界を統べる者には広大無辺なる大地こそ、その墓に相応しい、と言ったかどうかは知りませんが。金は生きている人間が生きている人間の為に使うべきだと考える私も墓やら葬式(遺族の気持ちの整理・切り替えが、とか言うのもあるのやもしれませんが)やらはいらないので、ひょっこり死んだら冥府の河ステュクスの渡し守カロンへの渡し賃と共にさっさと燃やしてくれれば十分だと思います。臓器は飲酒と不摂生で役に立たないでしょうし。灰をどうするかはご随意に。肥料にすれば最後くらいは誰かの役に立つのでいいかもしれませんな。そんな作物を食べたがる人がいるか謎ですけれど(そういやマクロスFにも死体を分解して自然に循環させるような描写がありましたっけ。どうせならソイレントグリーンにしようぜ!)。問題は室内で孤独死して腐敗溶解した場合、特殊清掃業者の方にご迷惑をかける可能性が高そうだ、と言う点ですな…。
装飾の名残

  
 ユリウスのバジリカ
ユリウスのバジリカ 石段
ユリウスのバジリカ 石段の暇つぶし
ユリウスのバジリカ 石段の暇つぶし②
 前169年にセンプロニウス・グラックスが建設したものをカエサルが立て直したそうです。
 石段には暇つぶしのゲームの跡があります。2000年前に携帯ゲームがあったら石段に座ってやってたんでしょうな。で、年長者は言うのです。全く最近の若者はけしからん、と。おそらく人類が言葉を持ったときからあった台詞でしょう。

 
 奥がカピトリヌスの丘、タブラリウム、公文書館です。その上に市庁舎が建ってます。古代の遺跡とその後の建物が融合してるようですね。丘の上にはかつてユピテル、ユノ、ミネルヴァなどローマでも最も重要な神々の神殿がありましたが、帝国崩壊後の混乱で喪失しております。基礎部のみ美術館で見ることが出来るのだとか。
カピトリヌスの積層構造

 
 元老院…の一つ。元老院議場として使われた場所はローマに複数あり、これは復元されたそれらのうちの一つです。なかでは美術品の展示が行われていました。
元老院とセヴェルス帝の凱旋門
元老院

 
 セヴェルス帝の凱旋門
セウェルス帝の凱旋門①
セウェルス帝の凱旋門⑥
 アフリカ出身の皇帝に捧げられた凱旋門です。われらがローマ軍団の給料を上げる(平素より大変お世話になっております!!)と同時に33個軍団にまで増強したことで知られ、兵士を優遇せよ。他の者は無視せよ、との言葉が有名です。それら政策は帝国の安全保障に寄与した一方で当然ながら軍事支出の肥大化を招き、さらには軍団の発言権を強める事で政治への介入を増加させ、のちの軍人皇帝時代の遠因となりました。この凱旋門は陛下が2世紀末のパルティア戦争に勝利した事への記念に建設されました。
 ルキウス・セプティミウス・セウェルス帝陛下万歳!!
セウェルス帝の凱旋門②
セウェルス帝の凱旋門③
セウェルス帝の凱旋門④
セウェルス帝の凱旋門⑤
 凱旋門の脇にはローマのへそがあるのですが工事中で見られませんでした。

 
 ローマ建国の祖、狼とロムルス、レムス
ロムルス、レムス、雌狼

 
 ローマ市庁舎裏からフォルムロマヌムを見下ろす。さらばフォルム・ロマヌム!
カピトリヌスの丘の上からフォルム・ロマヌムを望む
カピトリヌスの丘の上からフォルム・ロマヌムを望む②

 
 ローマ市庁舎正面
セナトリオ宮、ローマ市庁舎
 階段にある三つの彫刻はローマ(ミネルヴァだったか分からなくなってきました。どっちでしたっけ)、テヴェレ川(ロムルスとレムスを拾った人)、ナイル川を表しております。擬人化、お好きなんですね…。
テヴェレ
ローマ、ミネルヴァ?
ナイル


 そして正面広場には我が主、ローマを統べる第一の市民にして戦士、慈悲深く、並ぶもの無き教養と知性の持ち主、マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝の騎馬像…のコピー。酸性雨とか不届き者の落書きとかと鳥の糞とかアレですしね。
 正面、横、凛々しいケツ。
マルクス・アウレリウス 正面
マルクス・アウレリウス帝騎馬像 横
マルクス・アウレリウス帝騎馬像 尻
 こっちはレプリカで本物は美術館にあるそうですが、晴れ渡った空の下、堂々と騎乗する陛下のお姿を拝したかったので。当時は金ぴかだったそうですが、やはり間近で見るとグッと来るものがありますね。写真撮ったりずーっと眺めたりしてたらガイドに日本で人気なのか?と聞かれました。帝国と皇帝への忠誠宣誓をした軍団兵として当然払って然るべき敬意個人的な趣味です。

 新しい世界のへその標識、万国共通の中華思想ってやつですな。それ位の矜持がなければ覇権国家など務まりませぬ。
世界のへそ

 
 フォルム・ロマヌムとカピトリヌスの影に埋もれてマイナーな遺跡ですが、市庁舎の階段下にはローマ人の集合住宅であるインスラの遺跡があります。後には教会として使われていたそうでその名残があります。
インスラ①


 ポンペイウス劇場跡、外観だけ残っていて後代の建物と合体しております。
ポンペイウス劇場跡
ポンペイウス劇場②

 
 ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂
 ヴィットリオ・エマヌエーレ2世は、19世紀半ばにそれまで分裂状態だったイタリアという地域がとうとう統一国家イタリア王国として纏まった際の初代国王です。


 トラヤヌス帝戦勝記念柱
トラヤヌス帝戦勝記念塔①
トラヤヌス帝戦勝記念②
トラヤヌス帝戦勝記念塔③
 帝国の版図を最大のものとした至高の皇帝、トラヤヌス帝陛下のダキア戦役戦勝記念の円柱です。らせん状のレリーフにはダキア戦役における陛下と我らローマ軍団兵の活躍に加え、憐れなるダキア人どもが所狭しと刻まれております。それから帝国の誉れの証、その頂点にあった陛下の像に代わり、勝手にガリラヤ人の像などを置いた輩は絶対に許さぬ、地獄の炎に(以下略。
 全部見てると首が痛くなる上に日が暮れます。どこかの博物館か美術館に型をとったレプリカが並べてあった筈なのでじっくり見るならそっちの方が良いです。

 
 トラヤヌスのマーケット
トラヤヌス帝のマーケット①
トラヤヌス帝のマーケット、大理石の床
トラヤヌス帝のマーケット②
 あの驚嘆すべき橋、トラヤヌス橋を設計した建築家アポロドロスの手になる、トラヤヌスのフォルムに隣接したかつての市場跡です。飲料や生鮮食品など食べ物を中心に扱っていたようです。遺跡の上に現代のイタリア人の住居が建っております。

 
 市場に隣接するトラヤヌスのフォルム
トラヤヌス帝のフォルム①
トラヤヌス帝のフォルム②
 かつては壮麗なストア(柱廊、ストア派の語源)で囲まれ、バジリカ、図書館などが付属した広場でした。


 10万~20万人(最盛期で人口100万人と言う事を思うと凄まじい規模ですね)を収容したローマ最大の競技場、キルクス・マクシムスより皇帝の宮殿を眺める。
パラティヌスの丘とキルクス・マクシムス
 王政期には既にあった(少しずつ改修)と言う事ですからコロッセウムなどとは比べ物にならないほど伝統があり規模の観点からもまさにローマ人最大の娯楽施設と言えるのではないでしょうか。

 競技場に降りる。
大競技場、キルクス・マクシムス②
 クワドリガエ(四頭立ての戦車)の戦車競争などが行われた舞台です。映画ベン・ハーの戦車競争をご存知の方なら当時の姿が思い浮かぶはずです。

 メタエ(折り返し標柱)のあったであろうヘアピンカーブ部分に立ってスピナ(中央分離帯)を見渡し、かつての熱狂と興奮に思いを馳せる。
大競技場、キルクス・マクシムス①
 一体何人の選手がこのコーナーで命を落とし、あるいは皇帝をも凌ぐ栄光(4462勝した御者ディオクレスの様な)を手にしたのでしょう。
 当時の光景や歓声が蘇ってくるようです。とはいえ前描いた絵(絵の保管庫参照)は少し盛り過ぎましたな。


 トッレ・アルジェンティーナ広場、サクラ・アレア(聖域)の神殿A(ユトゥルナの神殿、噴水や井戸の女神)、B(フォルトゥナの神殿、幸運の女神)、C(フェロニアの神殿、豊穣の女神)、D(ラレスの神殿、航海の神)
カエサルはポンペイウス劇場複合施設内の元老院議場、この付近の集会所で暗殺されました。元老院議会開催場所は帝政後半になるまで定まっておらず、カエサルの活躍した時代ではポンペイウス劇場東側の大回廊が会場となっていたのです。

 神殿A
聖域、アレア・サクラ①
 手前から神殿A、B、C
聖域・アレア・サクラ②
 神殿BとCの右端
聖域・アレア・サクラ③
 CとDを撮り忘れました…。
 しょうがないので昼間から酒を煽る事にしましょう。
 
 酒がいっぱい、ここが天国か…。
レストラン兼バー①
レストラン兼バー②


 今回はこの辺で。次回はパンテオンやカラカラ浴場をうろつきましょう。何とか年内には終わるか・・・。
 

 ユピテルとマルス、そしてローマに助力する全ての神々の栄光が市民諸君と共にあらん事を!
軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

辺境報告
往復書簡
オスティア港
記録抹殺刑を免れしもの
軍団基地施設案内
忠誠宣誓をした軍団兵の人数
神託を得る
pixiv
RSSリンクの表示
街道網
同盟申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード