ウェルキンゲトリクスは志を捨てず。
かくて手勢を得ると、城市の誰彼となく口説き、自らの決意に引き込んだ。
あまねくガリアの自由のために、武器を取れと鼓舞激励して大勢力をなすと、
先に彼を追放していた敵対者を城市から放逐し、同志からは王と呼ばれた。
――ガイウス・ユリウス・カエサル著 ガリア戦記 七巻
抗いがたい休日夜の深酒の誘惑を振り払い、久しぶりに早起きして二輪で遠出しようと目論んでみたら雨でした。しかもニュースを見たら地球の裏で大地震が起きてて沿岸部は津波警報とか…知りませんでした。こういうヤツが消防庁の人とかに余計な手間をとらせてご迷惑をお掛けするんですね。気をつけよう。そして思いつきで行動しないで天気予報を先に調べましょう。というわけで今日は飲みまくることにします。明日月曜なのに。
・汗血馬を求めて
先述の通り午前は雨でしたがこういうのを見てたらうずうずとしだして…。
レースとはいえ、住宅街をこの速度はなかなか狂ってますね。
http://www.youtube.com/watch?v=tuhRpvKo3j8
http://www.youtube.com/watch?v=L1v7beGGQd8
http://www.youtube.com/watch?v=pe7F6cOkQJU
午後は晴れてたので郊外を二輪にて特に目的もなく徘徊してました。実に環境に優しくない奴です。多摩方面の何とも言えぬ都市設計を見て回る、というのが目的になるなら無意味に徘徊していたわけではなかったのかもしれませんが。ほとんど交通量もないのに物凄く立派な片側ニ車線の道路があったり、遊ぶ子供とていないのに良く整備された公園とか、緑の丘と黒い林の上に突如巨大団地の列とか、見てるとなかなか面白いです。費用対効果とか税金のことを考えると面白くないかもしれませんけど。小高い丘の上で、低地を埋める住宅地を略奪前のフン族みたいな目つきで眺めながら、シートに跨ったまま湯気を立てる肉まんを貪っていたら犬を連れた散歩のご婦人に奇異の目で見られたり、と概ねいつも通りの散策でございました。
で、今乗ってるのはホンダの2007版CBR600RRで既に私の技量に対しオーバースペックも甚だしいのですが、帰り道に寄ったディーラーで好きな車種を試乗出来ることが判明。もうそれを聞いた瞬間から私がCBR1000RRをちらちら見ていたのに気づいたのか、店のお姉さんが”乗りますか”と。乗ってはならぬ、乗ったら欲しくなってしまうこと間違いなしだぞ…という我が脳内エピクテトスの忠言にもかかわらず、気がついたら勧められるがままに跨ってるという…。で時間制限15分(多分、制限を超えるとシートが爆発し尻が大変なことになるんでしょう)だったのですが、幹線道路を少しだけ走ってみました。
やはり400CC違うと規制で出力を抑えてあるとはいえそのパワーはかなり違いますね。イグニッションスイッチを押すや野太く力強い音と鼓動にニヤニヤしたり、スロットルを捻った時の無尽蔵ではなかろうかという出力に酔いしれたりと大変満足な性能でした。これで国内版だと言うのだから逆輸入版は人間の乗り物じゃないんじゃなかろうか、と。
デザインは600CCのほうがシャープで好きなのですが、もうずっとこの路線で行くのでしょうか。是非、御一考いただきたいところ。
帰宅後はマクビティのビスケットをボリボリ齧りながら紅茶を飲みつつハドリアヌス防壁の画像をあつめると言う、我ながら属州ブリタニア臭ぷんぷんたる遊びをしていました。もう少し金を貯めようと思った次第。そして使う。
・待ち遠しい
ローズマリ・サトクリフ著”第九軍団のワシ”の映画の写真が何枚かあがってました。
http://movies.yahoo.com/photos//gallery/2299/the-eagle-of-the-ninth-stills#photo0
期待しすぎると駄目だったとき激しく落胆する、と良く耳にしますが期待しときます。
・絵
宣言通り事を成就するが真のローマ人なれば、約を違えるを能わず。
と言うわけでガリアの方々を描いてました。

ゲルゴウィアで行こうかと思ってたのですが、どうも詳細な戦況と地形が把握出来ず、途中で分り易い方に流れました。アレシアのつもりです。とりあえずケルティックメタルをもりもり垂れ流しながら描いてました。
主に”Eluveitie”、スイスのメタルバンドをぐるぐる回してました。
*メタルゆえ騒がしいのでご注意を。
バンド編成が面白過ぎです。
http://www.youtube.com/watch?v=iijKLHCQw5o
http://www.youtube.com/watch?v=HtdvoKpLevc
ライブ
http://www.youtube.com/watch?v=kOJMBrCNyUg
風景が瞼の裏に浮かぶようです。
http://www.youtube.com/watch?v=T77GgtEwS1o&NR=1
綺麗な旋律も
http://www.youtube.com/watch?v=msRy4vcSX4k
土臭い音楽が堪りません。バンド名の由来はヘルウェティイ族なので色々ばっちりですね。ヴァイキングっぽかったりブリテン島風な曲もありますが滾れば良し。
敵を利するものは燃やせ! というわけで今週は焦土作戦週間(何それ)です。
出来ましたらまたお会いしましょう。
人生は実り豊かなる穂の如く刈り入れられ
あるものは残り
あるものは倒れる
――-自省録七巻四十節 マルクス・アウレリウス・アントニヌス
ふう、芋焼酎のお湯割りが五臓六腑に染み渡る。タイトルの引用に特に意味はないです。皇帝陛下の一語一語が格好良いので思わず貼ってしまいました。
・ダメ。ゼッタイ
ウィリアム・テルについて調べたらウィリアム・テルごっこという何とも心惹かれるキーワードが出てきまして…。
詳細を追ってみたら…ウィリアム・S・バロウズさん半端ないですね。メキシコ滞在中に酒の席で妻の頭に載せたグラスを銃で狙うも手元が狂って眉間に命中。何やってんだか。私の中ではアレクサンドロス大王なみに酒を酌み交わしたくない相手に堂々のランクインです。
過失だったということで釈放されその間にメキシコから脱出したそうですが良いのか、野放しか。事件直前の台詞 ”そろそろウィリアム・テルごっこの時間だな” の初めてやるくせにいかにもいつもやってる事のような少し間抜けな言い回しが気に入りました。私も何か初めての事に挑戦する時に使わせて頂く事にします。
例えば、19世紀後半のアリゾナ州の酒場で飲み干した火酒が喉を焼く心地よい余韻を味わいながら、空になったショットグラスをカウンターに置き、おもむろにガンベルトをまさぐり席を立つ、そして” そろそろドク・ホリデイごっこの時間だな”(ヴィゴ・モーテンセンばりに低くかすれた声で)とか。やはりM1877よりSAAの方が見栄えが…勿論、引き金はトリガーガードに固定で宜しくお願いします。いや、何をするつもりなのやら。
・絵
先日貼った絵を塗ったので貼っときます。
ガリア公国義勇軍募兵ポスター仕様 BGM

文字無し版 こっちの方が哀愁漂ってて良いかもしれません。違うゲームのですが。懐かしい…。

思いのほか早く出来ました。いつもより人が少ないからかもしれませんね。あと色が少なかったおかげかもしれません。
以下pixivより
”戦場のヴァルキュリア”という二次大戦風SRPGからスージー・エヴァンスさんを。ファレーズ・ポケットで捕虜になった人みたいにやつれてるのは仕様です。自分のイラスト一覧における浮きっぷりが凄いですがたまにはこういうのも良いですね。裕福かつ由緒正しい家柄を鼻にかける事も無い心優しきお嬢様はゲーム中”博愛主義者”というスキルが発動すると戦闘不能になるのですが、それ以外の時に敵を倒すと嬉しげにグッと拳を握ったりするのは一体…。
きっと過去にシュトース・トルッペンやカンプグルッペZbv的な物凄く過酷な部署に配属されて心を病んでしまったのではなかろうかと。そんな歪んだ公式設定はないですが脳内では確定事項なのでいつも出撃メンバーに入れてました。そもそも戦場でこの髪型を維持しているあたりが既に只者ではな…(何処からともなく飛んできた7.92mm弾により頭部貫通銃創。ザニテーター!
以上
*向こうに貼ってから橋梁を支えるケーブルが、某一級建築士ではありませんが崩落クラスの細さになってたことに気づきましたので修正しときました。
スージーさん、ゲーム進行上特に役に立たないスキル”博愛主義”が発動したときは、攻撃不能かつ行動不能になる癖にそれ以外の時はジャクソン二等兵も吃驚の冷徹な射手になるという異常性(そういう設定は無いがたぶんシステム上生じた極端な温度差)がお気に入りです。
”人を傷つけるなんて出来ませんッ!”ってあんたさっきまでビシバシとヘッドショットを決めて憐れな帝国兵の脳漿を路傍にぶちまけてたじゃないか! と何度ツッコミを入れたことか。たぶん海兵隊フォースリコン級の過酷な訓練や任務と持ち前の温和な性格との整合性に何らかの問題が発生したんじゃないかと分析する次第。
勝手に決定した口癖は上品な笑顔を崩さず”正対した標的は口を狙うと弾道が脳幹を通過し、一撃で無力化出来るのですよ”とか”頭に一発、腹に二発!”とかです。支給品のグローブの人差し指が切り落とされているのはもちろん綿毛のように軽く設定された引き金を繊細に扱うための処理です。何て、恐ろしいお嬢様だ。
そんな重箱の隅をつついてニヤニヤしている自分が最も救い難いアレだという説もありますが。
挿入した文字はほぼキッチナーの募兵ポスターのままですが、義勇軍だからMilitiaのほうが良かったでしょうか。
国家や政治組織から独立した意味でのMILITIAだとCountry'sをつけると矛盾した存在になってしまう様に思えたのでARMYにしてみました。いや、郷土という意味でならどっちでも良かったですか。
日本語も良くわからないのに英語を書こうとするから面倒なことを考える羽目になるのですね。どうせなら撃ちてし止まむ、とか進め一億火の玉だ、とか親しみある奴にすれば良かったかも知れません。ポスターにつられてうっかり志願すると、ラルゴさんみたいな先任軍曹に無茶苦茶しごかれて、微笑みデブのようなどこに出しても恥ずかしくないキリングマシーンにされてしまうのでくれぐれも気をつけてください。
あとアンケート機能でどの兵科に志願するか希望を聞いてみたら皆さん偵察兵・狙撃兵を志向されるようで。敢えて最も厳しい道を選ぶ志願兵がこんなにいるとは、嗚呼なんと素晴らしいことか、ガリア公国の未来は明るいようです(安全な後方の掩蔽壕で血の滴るステーキを頬張ったり、上等な葡萄酒を口の中で転がしたり、カイゼル髭を撫でたりしつつ、盤上に兵棋が置かれたり取り去られたりする様をどこぞの無能な将軍みたいにぼんやりと眺めつつ)。…負けたら吊るされそう。
ガリア公国軍も描いた事ですし、次は馴染みの時代に戻って本当のガリアをやることにしましょう。
そう、あれです。”そろそろウェルキンゲトリクスごっこの時間だな”(しつこい)です。あまりふざけているとウィッカーマンに放り込まれた挙句、神々への捧げ物として焼き殺されてしまいそうなのでこの辺にしときます。
それはもう、心癒されるお姉さんなど皆無のむさくるしい軍勢を描こうかと。半裸でズボンとか、髭で長髪の筋骨隆々な方とか刺青のおっかない人とかガリア・コマータ(長髪のガリア)分全開で行こうかと。
さぁゲルゴウィアでウェルキンゲトリクスと握手。いや、ローマ人的にはすごく不吉ですが。それなりに形になったらまたお会いしましょう。
アルウェルニ、ハエドゥイ、アウレルキ、セノネス、ルテニ、パリシイ、カドゥルキ、数多の部族、そして全ガリアの勇猛にして誉れ高き戦士達に”長き腕のルゴス”の加護あれ!
酒を飲め、マハムードの栄華はこれ
琴を聴け、ダヴィデの歌の調べはこれ。
さきのこと、過ぎた事は、みな忘れよう。
今さえ楽しければ良い――人生の目的はそれ。
オマル・ハイヤーム ルバイヤート 岩波版 第134歌
というわけで本日はCHIANTI CLASSICO BELINDA COLI 2007を投与しております。
葡萄酒は赤のほうが、あぁ葡萄酒飲んでるなぁという気分が出て好みです。
・恒例行事
出社直後、何だか背筋に悪寒が走ったなと思っていたら、ある回覧を中心に皆様が集まり何やら話しあっているじゃありませんか。
過去の経験が警報を鳴らし脳内でシャアのあれとかドラクエのあれが流れ始め…、”社長杯”の名を冠したあまりにも嬉しすぎる春のゴルフコンペのお知らせが回覧されてきました。会費四万とか…オスプレイが30冊くらい買えるじゃないですか。そんな換算基準を引き合いに出す自分もどうかとは思いますが。
もちろん流星よりも速く出欠欄に”欠席”と書き込む私で御座いました。口を糊し、雨露を凌ぐことに汲々としている昨今ではとてもかようなブルジョワジーの嗜みに加わることなど出来ませぬ、などと言いながら。
このお約束を書く度に半年、一年と時が経っていることに驚愕です。同時に幼少より飽くことなく三日坊主の称号を獲得し続けてきた自分が毎週のように更新していることにも驚きです。良く言えば思いのほか継続力があったということであり、悪く言えば一度転がり始めると坂が終わるまで止まらぬ惰性の権化と言ったところでしょう。人に求められることはしない割に自分で決めた事は結構続くようです。
あれ、何で自己分析してるんだか。気がついたらどこぞのOLの”本当の自分探し”みたいな流れになってる…。毒を食らわば皿までと言うことで”隠れ家的”自分の部屋で”頑張った自分へのご褒美”としてスコットランド人が蒸留した奴をやることにします。”モテカワ”はどういう時に使えばいいんですか。公家さんの名前とかですか。いや、どうでもいいですね。
・今回の絵
今年に入ってからずっと血生臭い方々を描きまくってきたのでここらで小休止しよう、何か他のものも描けば練習にもなるし、と。最初はいつもと違う平和な絵にしようと思っていたのです、最初は。小奇麗なオープンカフェで新聞でも読みながらお茶をする老紳士とか御洒落なお姉さんとかそういう…で気づいたらこんなことに。

おいおい、平和で小奇麗で御洒落なのは何処ヘ行ったんだ。
そして、まさかの縦ロール娘。
いつものヒゲとかオッサンはどうした、一体何があったんだ! 何か変なものでも喰ったのでは? あるいは既に大分破壊されていた脳細胞にとうとう酒がトドメをさしたのか、と思われるやもしれませんがまだ大丈夫です。どれくらいかというとグルーシーへの伝令を一人しか出さなかった時のスルトくらい大丈夫です。
というわけでいつの間にか”戦場のヴァルキュリア”というゲームに登場するお嬢様を描いてました。誰も知らない様な気もしますが一作目のスージーさんです。古めかしい戦車とボルトアクションライフルを弄れる妙に生々しいゲームなど日本には他にないので、二作目は携帯ゲーム機にはしないで欲しかったのですが残念…。
先週はあんなに真面目(アルコールにまみれてはいたが当社比では)に国家が云々を論じていたのにこの有様です。やはり黒犬騎士団ばりのエンジョイ&エキサイティング精神こそが自分には相応しいのだな、と再認識。野蛮さと愚劣さと一抹の諧謔が我が本分です。
こういう原作のある絵を描くのは久しぶりな気が、と思いイラスト一覧を見てみたらこれの前がナウシカの装甲兵でその前が紅の豚、あとはラストエグザイルのタチアナさんコンビで最初が朝倉さんという…。どうも自分はいつも変な所ばかりほじくり返しているようです。
先述の通り当初は人物を大きく描く練習だけのつもりでした。が、気がついたらいつも通り背景をもりもり描いてました。一度始めたらとことんがローマ軍団の掟なので…。何故かヴァーゼル跳開橋まで描いてる始末。もはや当初の目標を完全に見失っています。
本庄雷太氏のシャープなデザインはとても好きなのですが、腰とか膝より胸部とか腹部を優先的に覆ってやりたくなるのは私が甲冑中毒者故ですか。やはり女性キャラクターが胸甲騎兵みたいなデザインじゃゲーム中の見栄えが悪いですかね。
ただ、どうしても戦場でミニスカートは違和感が拭えず(ローマ軍団のことはすっかり忘れつつ)、装備はアニメ版ではなくゲーム版準拠でやっております。主役級の赤い三角巾(たぶん血染め)をしたあの恐ろしいパン屋の娘(たぶんホワイト・フェザー辺りの従姉妹)ではなく脇役のこの人にした理由は、うーむ何でしょう、ゲーム中のとある仕草に物凄い狂気を感じたので、どの登場人物よりも印象に残っているのが原因でしょうか。
あと、色々模索してみましたがどうも自分は萌えという奴が良く分からないようです。そして自分には目の大きさはこの辺が限界だという事がわかりました。これ以上大きく描こうとすると内部構造を想像してしまって止まってしまいます。もっとシンプルな線とフォルムでびしっと決まれば良いのですがそういう領域は果てしなく遠いようです。
それから参考にした設定資料集”デベロップメントアートワークス”ですが、モズグズ様の忘れ形見みたいに分厚い鈍器まがいの代物なので本屋で発見した時は何かの間違いかと思いました。前から楽しみにしてましたし、厚いだけに内容は充実してますけど。
・漫画
”ヴォルフスムント、狼の口”を読みました。表紙がバシネット兜の重騎兵という時点でもう私の心を鷲掴みなのですが中身もまたグッと来る内容です。
舞台は14世紀のハプスブルグ家に支配されたスイスで題名「狼の口」はそこに設けられたオーストリア・ハプスブルグ家の関所を指し、圧政に抵抗する人々がその関所を非正規の手段によって抜けようとする様が第一巻の物語の中心となっております。指名手配中の抵抗運動の指導者の娘、抵抗組織の軍資金を引き出すためにイタリア側の銀行へ向かう女、そしてスイスのあの知らぬものはいない英雄など様々な思惑を持つ人物が登場します。あまり多くを語ると読もうと思った方に悪いので詳細は避けますが作品全体に漂う冷徹な雰囲気と、見え隠れする情熱が程よいバランスをとり既に傑作の風情を醸しております。果たして続きはどうなることやら、と思わせる作品なので甲冑を着込んだ戦士や無慈悲な中世世界を覗き見たい方はぜひ。
・冬の祭
北アメリカ大陸で冬のオリンピア祭をやってるそうですが武装競争は何日目くらいに開催予定ですか? 完全武装のホプリタイ達が2スタディオン(380m強)を全力疾走! み、見たい…。
あ、オリンピックでしたか。毎度取り乱してすみません。どっかの兄貴ばりに速度を愛する私としては風を切って雪上を行くスキーは大好きなので夏のオリンピックより冬季の方が昔から好きでした。
しかし筋肉痛で立ち上がれなくなるほど滑るのが好きな癖にテレビでじっと見ているとすぐに飽きてしまうのです。モーグルの空中の妙技などをハイライトで見る分には良いのですが、どうにも同じ場所をぐるぐる回っている様や同じジャンプ台を延々交代で飛ぶ様をずっと見ているのは性に合わない様で。
その凄まじい鍛錬の成果や技の数々には無条件で感服する次第ではあるものの。結局自分で何かに取り組んでいる時の方が楽しい奴なのでしょう。
動画見てたらスキーに行きたくなってきました…。毎年行っていたのにもう二年も行っておりません。
これはさすがに死にそうですが途中の広々したところ(1分19秒くらいのところ)は気持ちよさそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=hMhBbmE92v8
空、飛んでますね…。
http://www.youtube.com/watch?v=hTSG2aSEF-E
滑ってるんじゃなくて落ちてるんじゃないかと。
http://www.youtube.com/watch?v=PfoOPY5VhZo
なんと言うか、こうもうちょっと普通に滑ってる奴はいないのか…。程々の傾斜の広大な斜面を気持ちよく雪煙を上げシュプールを描くようなやつは。志賀、ニセコ、苗場、安比くらいしか行ったことが無いのですが、ゲレンデの幅が広くて長く滑れるスキー場は海外に行かないとないんでしょうかね。どこも人にぶつかりそうで窮屈なので。最近は客が減ってるそうなので前ほどではないかもしれませんが。
下のは志賀の一ノ瀬で撮った写真です。
これがもう少し広くて長ければ理想的なのですが、うーむ。

この後、頂上で夕暮れに染まる雲海を眺めたのですが見惚れて写真撮るのを忘れていたという…。
体力が無くなる前に四日くらいゆっくり滑りに行ってみたいものです。あと温泉があったりするとなお良い。とか言ってると機会を失うのでしょうね。
では絵の続きをゆるゆると塗って行こうと思います。
出来ましたらまたお会いしましょう。
ルトピエの灯が消える頃 2/15一部追記
・ご出身は、ご家族は、ご趣味は? 調子はどうです? おめでとうございます、目元がそっくりですね! 我が事のように嬉しいですよ!
この世は舞台、誰もが一役演じねばならぬ、というシェイクスピアだったか誰だったかのアレを地で行っている飲み会や会合に立て続けに出席したせいでクタクタです。随分昔に「異邦人」を読んだ時は朧気にしか理解出来なかったムルソーの行動原理や精神が少し分かったような気がします。虚像と虚栄に酔いしれるのは虚構の世界に遊ぶときだけで良いと思うのですがどうやら浮世を渡るには必須の技術のようで。仕方が無いのでこの益体もない芝居の報酬である酒を流し込み、絵を描いて忘れることに。かの教えに従いて己の権内にあるものに注力せよ、と。
・絵
先週書いた通り、スティリコとか後期ローマ軍団やらその辺を描いておりました。

以下pixivより
紀元402年4月6日”最後のローマ人”
濃厚な草木の香りを運ぶ湿った風が吹き、古の神々が息づく神秘と静寂の時が破られる様を眺めていた彼は悪巧みをする子供の様な笑みを浮かべた。
「アリウス派の祭日で連中は大忙しだ。まさに好機、神も我等を祝福してくださる。無論彼らも…主の御前で、だがな」
数える事自体が愚かしく思える程の夥しい幕舎と篝火、そして炊煙に我らが司令官は些かも怯まず淡々と指揮官達に指示を与えた。その静かな自信は常に我々に勝利への期待を抱かせ、それが裏切られた事はなかった。
時折彼はより危険で打倒し難い敵の存在を仄めかしたが、護衛に過ぎぬ私には当時その真意を汲み取る事は出来なかった。後に彼の敵は剣を携え国境を越える者だけでなく広場や議場や宮廷で大手を振って跋扈している事を知ったが既に何もかもが手遅れであった。
――"北イタリア戦役、第3巻ポルレンティア"
――395年1月、統一ローマを治めた最後の皇帝テオドシウスが崩御した。残された皇子、新皇帝となった二人は幼く、そして無能だった。皇宮は官僚と宦官、利権に群がる親族の恣となり、保身から首都や宮廷のほかを顧みぬ彼らにより帝国領の安全保障は蔑ろにされた。
無防備な国土はアラリック率いる西ゴート族にとってあまりに容易い獲物だった。財産は奪われ破壊され、市民は辱められ殺されあるいは奴隷に身を窶した。
だが屈辱的情勢を目の当たりにした皇帝は無為無策であるばかりかガリアへの逃亡を主張する。絶望的状況を打開すべく立ち上がったのは先帝に唯一人の軍総司令官として選任されたスティリコだった。
こうして402年4月6日、ヴァンダル族の父とローマ人の母を持ちセミ・バルバロス(半蛮族)と蔑まれ、のちに”最後のローマ人”と呼ばれることになる男は斜陽の帝国を背負い北伊のポルレンティアでかつての同僚にして今や宿敵となった西ゴート王アラリックと対峙した。
――息をする様に法螺を。6年後、スティリコは専横への恐れと内通の疑いにより皇帝から自死を命じられます。そして410年、800年間不落を誇った帝都ローマは陥落しました。
以上
と、ここだけを読むとスティリコ超イイ奴、ヴァンダルからやって来たサムライ、とかマスコミがスポーツ選手につけたがるやたら恥ずかしいあだ名みたいのを付与したくなりますが、実際はその本心と野心について諸説議論が続いているようです。でもホノリウス帝と宮廷で鶏を愛でているよりはスティリコと一緒にゴート族の相手をしている方がいろいろ充実しそうです。注意点は二つ、スティリコが皇帝に一人で来い、と召還されたときは行かせないこと、止められなかったら速やかに逃亡すること、です。朝起きたら何かの間違いで5世紀にいてスティリコ派だった時にお役立て下さい。何時だそれは!
とはいえヴァンダリズムの語源となったヴァンダル族の子孫がローマ帝国の守護者だったというのは実に興味深いですね。
総大将御自らがこんなランドマークになってしまいそうな場所で敵陣を伺ってるのは色々おかしいような気もしますが分り易い演出ということで一つ。天幕の中で策謀を練るのはハンニバルのときにやったので気分を変えてみました。
こんな兵棋を使ってたかは定かではありませんが、いくら古代とはいえ一大決戦前の作戦指示が露天だと何だか映画パールハーバーのアレを彷彿とさせますね。しかしあれは百四十億円も使ってもう少し何とかならなかったのでしょうか。
何となく金髪にしてしまいましたが、セントアンドリューズ大学とやらの調査によればドイツ方面でも金髪率は50%以下なのでほんとにこんなだったかは謎です。スティリコは例の記録抹殺刑を食らった謎に満ちた人物であり残っているのはたった一つの肖像彫刻だけという有様です。想像する余地があるのは楽しくはありますが、実際どんな人だったのか是非とも明らかにしていただきたいところです。
1世紀から2世紀の軍団兵と比べると帝国の製造加工技術や物資流通量が低下してしまった為かあるいは戦術の変化か装備の質や見栄えがあまり良くないので前は好きではありませんでしたが描いてたら結構好きになってきました。それなりに味わいが。こうやって人間は年とともに段々と見境が無くなっていくのですね。なんの話でしたっけ。
―追記―
酔っ払ってすっかりすっ飛ばしてました。そう、衰亡の話でした。ローマ帝国滅亡の原因は蛮族の侵攻、気候変動、経済の停滞、指導組織の硬直、公共心の喪失など市民の性質の変化、宗教などそれこそ数限りなく様々に語られ原因を一つに求めるのはほとんど無意味ではありますが、その中でも最も大きなウェイトを占めているのは内紛や政治的判断のミスによりしばしば貴重な戦力と資源を浪費していると言う点ではないかと考えております。ときに大敗を喫する事はあるものの末期においても勝率は思ったより悪くないところを見るに主因は軍事的敗北ではないのでは、と。権力抗争で互いに身を食らいあい、杜撰な対蛮族政策でいらぬ戦いを招き、勝利するも得るもの少なく徒に出血疲弊しているという事態が少なからず散見されます。いわゆる自爆です。
消耗喪失した戦力を回復するために耕作地から農夫を引き抜き参戦させ、戦費を賄うために次々と臨時税を課する。消費は冷え、当時の主力産業たる農業も衰退し都市に人口が流入、物流も停滞減少、歳入減→軍事力低下→抑止力低下を悟った蛮族の侵攻→略奪や失業で治安の悪化→生産性、流通の低下→最初に戻り悪循環、と。
数え切れぬほど多くの人々による膨大な所業の結果とはいえ、その要所要所にはやはり流れを決める指導者たちの一手があったのは確かで、各時代のそれらが積み重なり致命傷となったのでしょう。スティリコが直面した敵を例に取るならば30年前に移民を希望したゴート族に対するウァレンス帝の政策の失敗が根源にあるように思えます。移住者の規模を読み誤りギリシア方面への侵入と略奪を許したのはその後の帝国の運命を決した事件と言えるのではないかと。かつての帝国ならばこの様な手抜かりをしただろうか、そもそもこんな大事を地方行政官に任せてしまっただろうかと思わずにはいられません。
果たして先人達の轍を踏みつつある様に見える日ノ本の運命たるや如何に。
・おぉ聖人よ、貴方の行為はかくも崇高なりしも…。
職場で義理チョコ配られたのですがこれって何か返さなきゃならんのですか…。
”よりによって誉れ高き軍団兵にして伝統ある神々を奉ずるこの私にウァレンティヌスの祭日に参加せよ、とな。HAHA、小娘が見上げた度胸ではないか!”とか言おうかと思いましたが今以上に変人扱いされるのは火を見るより明らかだったのでグッと堪えました。
年賀状もそうですが真に心通じ合う者同士、あるいはそうなりたい者がやり取りするならまだしも、そうでないならばこの手の虚礼は廃止していただきたいもの。というわけで私がアミン閣下ばりの独裁政権を発足させた暁にはチェーカーやシュタージも裸足で逃げ出すほどの秘密警察を駆使してビシバシ摘発して行こうかと。
そんな馬鹿話は良いとして最近は甘いものが苦手になってきたのでどうせくれるなら酒にして欲しいです。缶ビールでも発泡酒でも良いのでとにかくアルコールの入ってる奴を。できればキツイ奴を!
という訳でいつも通りで御座いますが今回はこの辺で。プリピャチが呼んでるので行ってきます。
また何ぞ出来ましたらお会いしましょう。
盛者必衰
・プリピャチへの誘い
S.T.A.L.K.E.R. Call of Pripyatが発売されたのでZONEをうろついてました。
あの不味そうなハムをウォッカで流し込んだり、鉛弾を浴びたり浴びせたり、ついうっかりガイガーカウンターをガリガリ言わせて冷や汗をかく日々が始まるのです。これだけだとどんなゲームなのか全然わからないですね。

いまだ放射能汚染の残るチェルノブイリ発電所周辺の市街地や森や原野を防護スーツを着てさまよい、謎を解き明かし、不気味なクリーチャーや対抗勢力と戦ったり戯れたりする、そんなゲームです。

最大の魅力は陰鬱とも言えるその独特の雰囲気にあります。汚染により人が住めなくなったために廃墟と化した街や村を寂しげな雨風の音や遠くから聞こえる得体の知れない獣の遠吠えが包み、夕暮れの淡い光が壊れた窓や屋根から差し込んで思わず息を飲むような光芒を描く。野には気味の悪い生き物が群れを成し気を抜くと自動小銃を持っている人間すらあっという間に食い殺される。

そんな美しくも孤独で過酷な世界を探索するのです。東欧圏の銃火器を装備して端金を求めその日を生き延びる、というなんともノーフューチャーな感じですが国内産のゲームにはない魅力があります。
・第拾九話「男の戰い」
今回の絵は滅び行く西ローマ帝国を支えた男とその仲間達を描いております。半蛮族と蔑まれるも帝国を守ろうと最前線に立ち続けそして非業の死を遂げたかの人を。フラウィウス・スティリコです。

残業と飲み会のコンボを喰らい続けたので全く進みません。自由な時間がどんどん無くなっていくのが実にかったるいですね。が少しずつでもやっていこうかと。
インテルキサ型兜とかスパンゲンヘルムやらの写真を探していると装備の端々から国力の衰微が感じ取れて、盛者必衰の理を再確認できました。
それと後期ローマ軍の再現集団を発見。なんと楽しげな事を…。
http://www.durolitum.co.uk/
http://www.fectio.org.uk/fectio.htm#
あと、あまり関係ないですが装備を充実させたい諸兄に。
http://www.medievalfantasiesco.com/Arms.htm
ピルムが69ドル…ゴクリ…。
そして
Trebuchet - $4,750.00
50万円もしないのか…ニヤニヤ。
さて、月火と出張(何故か日本海でフィリピン人と対決)せねばならぬので今日は早めに眠ることにします。
完成したらまたお会いしましょう。汝らラバルムに従いて勝利せよ!