蟹をまっすぐに歩かせることなどできぬこと

 こんばんわ。

 愛馬(CBR)のバッテリーが概ね天に召されてしまっていたのでここ一月というもの起動のたびに押しがけという大変侘しい状況でございましたが、本日交換してまいりました。
 これでもう、給油のたびにエンジンがかかるかどうかハラハラする心配もなくなるわけです。同時に次の給料日までの食糧事情が貧しくなるわけですが。でも、酒は止めない。

 何というかこう、自分の部屋から氷を取りに行ってグラスに入れて戻ってくるという行程がだんだん面倒くさくなってきたので点滴風に直接投与するかストレートでやるのはどうだろうと夢想してみたのですが、もれなく廃人(多分死ぬ)になれそうなサイバーパンクあるいはジェイムズ・エルロイ的な絵面が思い浮かんだのと前者を採用した場合匂いや味わいや喉が焼けるアルコールの感触を楽しめず、後者の場合消費量から思案するに財布が死ぬという致命的欠陥に気づいてしまったので幻のオブイェークトになりました。これはひどい。
 今日はアイリッシュウィスキーのブッシュミルズを飲んでおります。ジャック・ヒギンズによる不朽の冒険小説”鷲は舞い降りた”の登場人物IRA闘士リーアム・デブリンが愛飲してましたね。随分前に読んだので間違ってそうですが”この世は神が作った冗談”だとか”私が最後の冒険者だからだ”だとか渋い台詞が次々と飛び出す素晴らしい作品でした。とか書きつつアイルランドの歌を聞いていたら”死にゆく者への祈り”なんかも読みたくなってきました。そういや勇午に出てくる背中にくっつけた瓶を加熱する拷問は本当にあったんでしょうか。あれをやるのは拷問係りの人も面倒くさそうです。

 前回で大和魂も満たしたことだし我がコレクションに加えるべく次はどこ行こうか、と。今まで触れてないインドとかペルシャもいいなと思っていたのですが、気づいたらまた別のビザンツやロシアが気になり始めているという支離滅裂っぷり。
 最近なかなかの人気を誇るソ連じゃなくてロシア。しかも帝政ロシアじゃなくて中世のロシアをつついてみたくなってきました。国としてはキエフ大公国とかその辺でしょうか。そういやビザンツ帝国ともしばしば殴り合ったり仲直りしたりしてました…何百年も。ノルマン、スラヴ、モンゴル、中央アジアなど色んな方々の文化や習慣が入り交じった世界が味わい深いですね。あの独特の甲冑や装備を描けるかあやしいとこですがもう少し勉強したらやってみようと思います。

 で、今回はアラトリステのサントラをぐるぐる回しながら脳内ビザンツ帝国を現世に再構築中です。スペイン映画のサントラで東ローマ帝国を描くとかもう無茶苦茶ですね。

途中


 1453年のアレです。お前はまたいきなり末期かよ、という突込みが入りそうな状況ですね。もっと最盛期のいかにもビザンツ帝国らしいカタフラクトの全力突撃とかもそのうちやると思います。大分理解がたらぬので自信がありませんが末期の装備は西欧の標準的武装でいいんでしょうか? 

カザン(戦鍋旗)…!! イェニチェリ軍団!!貴様はそんなものまで(以下略。とかそんな漫画もありました。こんな感じの歌で突っ込んできたんでしょうか。何という格好良さ・・・整然と行進してきたら怖いですね。宿敵ワラキア公国軍あたりを描くのも楽しそうです。
 
 修正すべき点が多すぎて時間がかかりそうですが出来たらまた貼ります。
 
 市民A”我等は持ちこたえる事が出来るのだろうか?”
 市民B”聖ソフィア大聖堂で祈ってればセンナケリブみたいに大天使がツァーリボンバ風の何かで追い払ってくれるさ!”
 市民A”マジで、なら安心だな”
 市民B”だろ、ビビッたら負けだって”

 コンスタンティノープル危うし。


  



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黄金の国

 マルコさん、実は噂に聞いただけで一回も行ったこと無いなんてあんまりじゃないですか。
 家は黄金製じゃないし人肉を食べるのは相当ヤバイ時(天明の大飢饉のような)だけです。やっぱり食べるのか。

・平日

 今週も職場の飲み会が御座いました。周知の如く酒は死ぬほど呑むくせにつまらぬ飲み会で飲んでいるとバルボッサ船長みたいに砂の味しかしないのです。なのでアルコールを熱に変換して死んだ眼で相槌打ったり頷く動作を繰り返すマシーンと化してきました。楽しそうに振舞う素振りすら見せないのがせめてもの抵抗です。
 
 残務中に飲み屋(一次会会場)から電話がかかってきて”来い”との仰せだったのでたまには抵抗してみようか、と無印良品ばりのシンプルさと往年の”自分,不器用ですから”の人ばりの直球で”帰る予定なのです”と告げたら”いや、とにかく来い”と。アパムを呼んでた奴だってちゃんと目的を言っただろうに、”弾持ってこい”って。結局、日本人的空気に敗北を喫しました。何度目だ。やはり”ナッツ!勝手にやってろ!”とどっかの寒い森で包囲された人みたいに返答すべきだったんでしょうか。
 さっさと家に帰っても一人酒を飲んで絵を描いたり本読んだりゲームしたりしてるだけなので大きな事を言えはしないですがこういう飲み会はそういった時間の過ごし方を上回る不毛さを誇ってると常々思うのですが皆様如何お過ごしでしょうか。

 ”親爺、何度目だ、この話”
 ”へぇ、百度目で”

 そんな感じです。
 
 そんなこんなで我が上官殿により別段行きたくもない銀座のクラブに拉致された挙句、”何か一つ今時の歌を歌え!”との有難くも心躍る命令を賜ったのでJAA(日本天の邪鬼協会)認定全日本無差別級ひねくれ王者(四度のタイトル防衛に成功)の私は加藤登紀子の”時には昔の話を”を普段の業務中には決して発しない明朗な声でしっとり歌い上げるという分りやすいような分りにくいような嫌がらせをしてやりました。今後はもっと気の利いた反抗精神を見せてやろうと思います。
 
 火曜だというのに夜の2時を越えた頃にはさすがに我が内なるシヴァ&ドゥルガーが夫婦で仲良く暴れそうになってましたが、幸いにもジャマダハルもチャクラムもマルもトリシューラも持っていなかったのでこの不毛な酒宴を早々に終わらせ、刻一刻と削られていく睡眠時間を一秒でも守るために店を血の海に沈めることは出来ませんでした、残念。
 そこまで社会との交流を断って何がしたかったのかと言えば13世紀頃の博多湾がどんな景色だっ
たのか調べたかった、というのが大きな理由だったのですが…。
 
 しかし、何でこの手の人は他人を拘束して自分の趣味を押し付けようとするんでしょうね。こういうページで勝手に一人で吼えてる分にはどんな趣味を露呈したところで他人様をどうこうする事などないというのに。もっと静かに楽しむ事は出来ないんでしょうか。仮に自分がそういう真似をしたらどうなるかを想像してみたのですが、例えば後輩を飲み屋に引っ張り出して延々とテルシオの隆盛と衰微を語ったりローマ軍団の兜の形状が征服と滅亡の過程でどのような変遷を辿っていったかなどを訳知り顔で話している様などあまりにも薄ら寒くて目も当てられません。本人は楽しいんでしょうが引っ張り出された奴はきっと即刻心の中でRAFに無線して第617中隊を呼び出した挙句にグランドスラムで今すぐこの店を区画ごと吹っ飛ばしてくれ、と息継ぎもせずに爆撃目標を指定してしまうと思います。上空の味方機、かまわんから全弾ここに落としてくれ!です。ベルツ中尉のことは忘れてください。

・今人 

 現代日本の立派な社会人たるものは”ストレス耐性”なる能力を備えていなければならないらしいですが、対象の必然性を疑いストレスの発生源となるものを減少させるという発想にはならないんでしょうか。近い未来に不快なものが発生することがわかっていてそれを回避あるいは緩和するのではなくなんの工夫も改善策も打たず延々と耐え続ける事に終始するのはある種狂気の沙汰に思えてなりません。”そういうのはおんもで勝手にやってろ教原理主義者”としては看過できぬ迷惑極まりないお題目です。
 ”狂気:同じ事を繰り返し行い、違う結果を予期すること”とアインシュタイン先生が有難い言葉を残しているというのに何たることか。もちろん同じ事を反復継続し修練することで能力を高めるのは尊いことだとは思いますが、ストレス耐性なる言葉はそれとは全く別の”慣れと自己欺瞞及び暗示と精神的麻痺”を体良く言い換えたに過ぎない様に思えます。
 しかしまぁ7時に始まって2時って・・・。残業代請求してもいいですか。その時間の半分でも仕事と休息に回したほうが効率上がると思うのですがどうなんでしょう。


・絵


 長々描いてた絵を貼ります。
元寇

以下pixivより

1274年11月25日”日出ずる国、博多湾上陸阻止作戦”

 置きて行かば妹はま愛し持ちて行く梓の弓の弓束にもがも                                                     「万葉集、第14巻3567」防人から妻への歌

 「上陸30秒前!神のご加護を!!」         元軍上陸用舟艇艇長

 ――元からの国書を黙殺した上に使者を斬殺した日本がブハラやサマルカンドの二の舞を踏まなかったのは長きにわたり”神風”のおかげとされてきました。名乗りを上げ一騎打ちを好む侍は集団戦術を駆使する先進的な元軍に苦戦し、日本は暴風雨に救われた、と。
 しかし近年では台風の季節ではないことや両勢力の資料を検証した結果から、勝因は別のところにあったとの説が唱えられているそうです。攻撃側の編成が漕ぎ手や被征服民の部隊(南宋残党の厄介払い、の説も)が含まれ士気が低かった事、二戦目に備え幕府は防衛体制を強化し、文永の役で戦訓を得た武士達もまた頑強に抵抗した事など諸要因が積み重なり侵攻を防ぐことが出来た、とのことです。
 何が真実かは分りませんが運やまぐれではなく当時の武士が命(もちろん所領も)を懸け死に物狂いで防戦したおかげで防衛に成功したというのは事実でしょう。博多湾は見た事が無いのでかなり適当です、すみません。
 俺、この戦いが終ったら新しい所領を分けてもらうんだ…え、防衛戦だから土地無いの?

以上

*pixivに貼った方は腹帯を塗るの忘れてました。日陰ということでどうかお許しを。こっちのは修正してあります。

 本当は12世紀頃の中東方面の黒い装束と白い装束の戦士を描いて”ふたりはサラセン”とかいう色々な意味で厳しいネタで行こうかと思っていたのですがあまり面白くない上に勉強不足なのでやめておきました。
 多分日曜の9時くらいに放送してる子供向け?番組で聖地を奪回するという崇高なる使命に目覚めた二人のイスラーム戦士が毎週の如くテンプル騎士団やホスピタル騎士団の方々をバッタバッタと薙ぎ倒すとかそんな話なんじゃないかと。風の噂では第13話”ハッティン、魂の座”のBパートでもりもり首塚を築いてるところがPTA的に問題だったらしくあえなく放映中止になったとか。
 ・・・やめておいて良かった。でもこの方面の方々にも興味があるのでもう少し勉強したら描くと思います。いやむしろここは無敵のアッシリア軍団を(以下略。
 
 接岸中の元軍上陸用舟艇の数と上陸した軍勢の量の比率が沢山載れるワンボックスカーのCM並に怪しげなのは仕様です。調子に乗って描きすぎました、すみません。
 鎌倉時代の武士は兜の穴から烏帽子の天辺をちょろっと出してたそうですが中期はどうだったんでしょう。あと片籠手でよかったんでしょうか。もし現役の鎌倉武士の方がいらっしゃったらどうかご教授下さい。それと当時の武士が名乗りを上げて攻撃したというのは戦果確認のために味方同士で参戦者の名前を確認するためにそうしていたのだという説もあるそうです。

 学生の頃は戦国時代や日露戦争あたりの書物を貪ったりしてたのですが近頃のお前は西洋かぶれが過ぎるんじゃないか(残響音含む)、と秋津島を司る何たらが語りかけてきたのでヤーパンの人も描くことにしたというどうでもいい秘話が。もちろん私は一ローマ軍団兵なんですけどね。
 で、久方ぶりに大和魂を注入する魔法の棒(どこの海軍ですか)を振るってみて思ったのですが日本の軍装は繊細で色鮮やかで外にはない格好良さがありますね。
 描いていたらグレートヘルムだとか重装歩兵とかに魅了されるあまり忘れかけていた和の心が蘇ってきました。和の心とか言いつつ結局戦の絵なのは仕様なので、もはやどうする事も出来ません。西欧のむくつけき方々があんまり雅じゃない死装束で戦ってた頃、こんな格好だったとは。いや、どっちも好きなんです。

 最近、外で町を見渡してとみに思うのは日本人は繊細な色彩感覚や美的感覚を失ってしまったのではないか、ということです。あるいは前からそうだったんでしょうか。侘び寂とか統一感とか一貫性が全くないような昨今の町並みを見るに嘆かわしいばかりです。
 そういう町並みも九龍市街的な意味で混沌としていて味があると言われればそう言う見方も出来ますが目立てばいい、とばかりに毒々しい配色の看板をどかどか立てたり、気候や風土にそぐわない西欧風(それを気取っているつもりで安っぽさが拭えない、荘重さの欠けた類の)建物があったかと思えば合成樹脂や合板がそれと分ってしまう様な建築物が並んでたり。昔からこれほどまでにちぐはぐで調和を失った景観を好んでいたのでしょうか。
 観光地の保存された宿場町とかパリなんかは厳しい規制によってその景観を保ってるといいますから現状はある種自由の象徴ではありますが。
 日本人には萌葱、浅葱、青竹、茜、臙脂、山吹、等々数えきれぬほど微妙な色の差異を見分けた素晴らしい色彩感覚が備わっているはずなのに日々目にする人工物の色を見ているとそれは継承されていないのかな、と疑いたくなります。

 日本人ならば誰もが”白い”と言うであろう雪の色をイヌイットは何十種類にも区別できるそうですが同様にかつての日本人は植物の色でもただの”緑”ではなく何種類もの多彩な色に分けることが出来たのでしょう。両者に共通するのは身近に接するものの機微を深く読み取ることが出来る、という点にあると思います。
 とするならば、現在はそういう自然環境の変化に触れることが少なくなってきたが為に色彩への関心も失われつつあるのかも知れません。同時にそれらが退化した分、昔の人にはなかった別のものを読み取る能力が秀でているのかも知れませんね。私にはそれが何かはわかりませんが。
 と、またいい加減なことを駅前のパチンコ屋や消費者金融の看板や店構えを見ながら思いました。あれらはいっそ清々しいまでの色合いで御座いますね。しかし両者ともに死ぬまで縁の無い存在であって欲しいものです。酒屋の軒先にぶら下がった枯れた色合いの杉玉に吸い寄せられる自分は五十歩百歩かもしれませんが。

 お絵かきチャットで描いた奴も貼っときます。
rakugaki
 オスマン帝国のシパーヒ、と全く関係の無いスツーカです。ガーデルマンの中の人も大変ですね。

 御成敗式目を一条ずつ現代語訳した上に解説しているページを発見したので読んでみたら結構面白かったです。傷害罪に殺人罪、裁判の証拠の取扱や女性や子供の相続権などについて定めた条文などがある一方、道行く女人を拐かしては駄目とかそんな根本的なことを定めないとならないくらい頻繁だったのか”ホント中世は地獄だぜ!”的条文なども散見され、洋の東西を問わずろくでなし達は活躍していたようです。奴卑の取扱などを見てたら日本の奴隷制度の歴史なども気になってきました。遊里とかタコ部屋とかの存在を考えるとかなり近代になってもあったってことになるんでしょうか。いやむしろ現在の(ry。

 ユーラシアを制したモンゴル軍を打ち破った日本、もしや世界最強…? とか、また調子こいてると焼け野原にされちゃうのでクレバーに札束で頬っぺたをびしびし叩きつつひっそり穏やかかついやらしく実利を求めようじゃありませんか。今の流行はコストのかかる物理的支配ではなく権益やら何やらを狡猾に押さえる事にあるのですから。とはいえ一人当たりのGDPはもはやかつての経済大国の見る影もありませんね。
 
・映画


 映画”アラトリステ”と”宮廷画家ゴヤは見た”を見ました。両方スペイン映画で二連続かよという感じですが最近見た映画の中でも最も良い作品だと思います。
 アラトリステはスペインの著名な歴史小説が原作の映画です。一人の剣豪の生涯を中心に当時のスペインの情勢を丹念に描いていく、といったところです。二時間ちょっとで語りきるには時間が足らぬ気もしましたが良くまとまっています。テルシオが見られるという点が私と同じ疾病の人に特にお勧めです。
 後者の作品は説明無用の画家ゴヤを語り部にして200年前のスペインを活写した、といったところでしょうか。両作品とも画面の構成や色彩、光の使い方が絵画的でとても美しかったです。勿論登場する人物たちの生き様もそれぞれに格好よいものがあります。アラトリステの男前っぷりは並々ならぬものがあるので是非。
 片方は17世紀、片方は19世紀前後ですが当時のスペインのイメージを十分に感じさせてくれる作品でした。照りつける太陽と陰の対比、渇いた埃の巻き起こる市場や路地裏など生々しい雰囲気がたまりません。
  「ジャガーになった男」を思い出したのは秘密です。


・初対面の日本人と交わす人情と温かみあふれる日常会話 初級編


 Q:血液型は?
 A:Aです。 

 Q:ご趣味は?
 A:約1億3000万人いる日本人の性格が4つの血液型で分類できると信じて疑わぬ天が与えたもうた比類なき知性の持ち主や12の星座で無限に変転する運命が分かると思っている方に”バーナム効果”でググレとお伝えして話題のきっかけをぶっ潰し顰蹙を買うというささやかな悪徳を積むことです。

  

・次回

 さて次はどこへ参りましょう、ビザンツ帝国に行ってみるのもいいかもしれないと思っているのですがイメージの把握がまだ甘い様な気も。
 ざわざわ…船が…山を越える訳がなかろう…。その考えが既に泥沼ッ。

 金角湾にせっせと鎖を垂らす夢を見ながら眠る事にします。何か出来たらまたお会いしましょう。

一人の人間の死は悲劇だが、数百万の人間の死は統計上の数字でしかない。


 全部が本当に本人によるものかは怪しいですがスターリン語録を読んでいたら現代の日本人はどういう風に死んでるんだろうといつもの無益な好奇心が湧いてきたので調べてみることに。何だか小学校の自由研究じみてきましたね・・・。こんなの教室で発表したらクラスが陰鬱な雰囲気に包まれそうですけど。もちろん例によって例の如く建設的な結論などは出ません。
 真に生を知るには不可分の存在たるその終局をも知らねば、とかそういう深遠な動機ではなくただ現象を知りたかっただけです。決して金を下ろすのを忘れたため財布に硬貨しか入っておらず昼休みにカップラーメンを食べていたら職場の年配の女性にそんなのばかり食べていると病気になるよ、と有難い助言を頂いたせいではありません。

 とりあえず統計やネットを盲目的に信じてしまう現代ッ子の尖兵として恥ずべき振る舞いのなきよう、もりもり検索して出てきた厚生労働省の平成19年 人口動態統計(確定数)の概況の第7表を参考にしてみることに。

 まず平成19年にお迎えが来た人の総数は約110万人。

 主な死因は悪性新生物こと癌が約336,000件
        循環器系の疾患(心臓とか血管)が約327,000件
        呼吸器系の疾患が約168,000件
        消化器系の疾患が約43,000件
        感染症・寄生虫症が約24,000件       
        怪我・事故や事件、自殺などが約73,000件
        残りもほとんど病気です。

 TVや雑誌や書籍はやたら健康健康と叫んでますが、ジタバタしたところで程度の差こそあれ日本人の30%は癌、その他の30%は心臓まわり、20%は消化器と呼吸器、結局9割以上病苦に直面せねばならぬようです。そういうのが持て囃されてるのはもちろん人生を謳歌する為の資本が健康によるものであるのと同時に煽ると儲かるからなんでしょうけど。
 フィクションでしばしば見られるベッドから穏やかな目で窓辺の風景を眺めつつ愛する人々と最期の言葉を交わしふっと目を閉じゆっくりと首が傾ぐなんて死に様は多分にファンタジーなのでしょう。あるいは意識がはっきりしたまま痛みだけを取り除く魔法みたいな鎮痛剤がある設定とかでしょうか。
 ドラマや映画には、痩せ細り俗に言うスパゲティー症候群になった人とか耐え難い苦痛に絶叫する人があまり出てこないのは物語性とか視覚的配慮とかその辺の都合の様に思われます。実際は意思の疎通どころじゃなさそうですし。極端に露悪的なのはいかんとは思いますが、あまりに現実から乖離してるのもどうかとは思うのです。

 病気以外の死因で恐るべきは交通事故による死が8,000件なのに対し自殺が30,000件である点でしょう。一方、毎日のようにニュースや新聞記事に連なる他殺は500件です。これはもうナイフやらゲームやらを規制する前にロープとか頑丈な梁とかガス管とか練炭とか自動車の規制を優先しないといけませんね。
 
 そして全国の善良なる日本人が崇め奉るぽっくり信仰のご本尊であるところの老衰は残念ながら
30,000件で2.7%でした。

 少しずれますが、たしか法律上では母体の一部にカウントされるため人間としては認められていない胎児の中絶ってやつも見逃せません。19年度は256,672件だそうです。主体にならないとしてルール上除外されてしまいましたが日本人の死因トップ3に食い込めそうな勢いです。

 不摂生や食生活やストレスよりもおそらくは比類なき長命であるが故の必然から日本人の二人に一人は癌にかかり三人に一人はそれで死ぬようですが、いい加減不可避の死を闇雲に遅延させるだけでなく如何に快適に逝けるかも研究すべきなんじゃないかと思うんですが最前線ではどうなってるんでしょう。
 古代ローマ人には己の死期を悟るや食を断ったり風呂で血管を切開する自死がしばしば見られたそうです。ストア派にもその思想の片鱗が見えます。セネカなどは”苦しみが際限なく続くとわかったとき、苦痛そのものより、苦痛によって生きる意味が失われるために、私はこの世に別れを告げるだろう”と言ってたそうです。セネカの最期が彼の望む形であったかは分かりませんが。
 もし腑抜けの自分がベッドに磔になって回復不能だというのに死を懇願したくなるくらいの苦痛と闘う羽目になったならゲーリング並にモルヒネを投与して前後不覚のうちに楽にしてくれるのが望ましいと思うのですが。そういうのは今の法律上殺人罪になるようで。本人の意思を尊重するのが第一だと思うのですが、やはりその立場になると考えが翻るものなんでしょうか。スイスではそれを専門にやってくれる団体があるそうです。養老先生はそれをやらされる執行者の立場も考えてね、とも言ってましたが。合法化されるとそれを望まぬ人間に空気という名の静かなプレッシャーがかかったりしそうですし難しい問題ですね。

 あ、でも普通のは面白くないので、きなくさい歴史を振返ってばかりの私は振返り繋がりで塩の柱ことネツィヴ・メラーになってしまう、とかそんな感じでこの統計を作る係の人を困らせる方向で頑張っていこうかと。あっさりその他の不慮の事故とかに加えられそうですけど。

 全体としてみると自殺者が死者100人に対し3人で老衰より僅かに多いなど極めて不穏かつ気がかりなところはありますが概ね平和ですね。第二次ポエニ戦争時のローマ側の統計を作ったら男性側の一覧表が死因ハンニバル・バルカで埋まってそうです。1812年のフランスだと冬将軍により、とかでしょうか。

 と、衝動に駆られて調べてみましたが特に意味はありません。まさにチラシの裏。

 

 長々と記事を書き連ねるのはこの辺にしてここ一週間で成した不埒な悪行三昧の成果を晒す事にしましょう。残業で遅く帰ってきて人様のお絵かきチャットにお邪魔して怪しげな絵を描いたりしてました。

おえかき

 パルティア風カタフラクト、フォッケウルフ、ダキア戦役のローマ軍団兵、戦車鉄拳で二三発殴られたんじゃないかというぐらいに歪んだファイアフライにプロイセン擲弾兵にランツクネヒト…のつもりです。何というカオスっぷり。

 あぁ、何かが足らぬと思ったらこのページには益荒男っぷりが足らぬのです。いや、むしろ慢性的に過剰だろという説もありますが何というかその和風の大和魂のアレが足らぬのだと、上陸を開始した元軍に弓を射かける鎌倉武士などを描いてみました。鏑矢を馬鹿にして笑った奴を端からひょうふっとぞ射倒して憐れな侵略者達を心胆寒からしめる感じで。ムハハ、お前達が寄る陸はない、還れ大海原に、とばかりに。海行かばみづくかばね、です。
 マクブライド先生の絵を見ながら描いてたらほとんど似たような構図に・・・すみません。

元寇

 ”もう、先懸けしてもいいよね”
 ”あかん、そりゃ抜け駆けや、絶対にあかん。竹崎サンみたいな羽目になるでホンマ” の図

 相変わらず元ネタをよく知りもしないのに台詞を改造。

 日本の甲冑は始めて描きましたがやはり難しいですね。形が掴めません。大袖とか草摺とか塗るとこで死にそうな気もしますが砂曼荼羅精神で頑張ろうかと。完成したらまた貼ります。
 難しいことを考えると眠くなってくるのでFPSでもして阿呆な映画を見つつ酒を喰らうことにします。やりたい放題ですね。
 南無八幡大菩薩。

上善は水の如し

 老荘思想の本を読みつつ佐藤賢一先生の小説を読んだので頭の中が中国にぶっ飛んだり
フランスで百年戦争したりアルビジョワ十字軍したりと収拾のつかない事態に。

 という訳で、どんな訳かは私も知りませんが例の絵を晒しましょう。
ランスチャージ

ついカッとなってやった。微塵も反省していない。ランスチャージ!
そんな具合でございます。どんな具合だ。

以下pixivより

1429年6月18日”鉄の奔流”

 敵捕捉の報を受け、既に最高潮に達していた全隊の士気はラ・イルによる詩的なまでに粗野で涜神的な"鼓舞"によってもはや爆発せんばかりに高まった。突撃準備の号令が響き、槍を掲げ面頬を下ろすと防具に染み付いたむっとした匂いと熱気が籠もり、一刻も早く全てにけりをつけたくてたまらなくなった。我々は指揮官の腕が振り下ろされるのを辛抱強く待っていたが、誰もが私同様に考えている事は無表情な兜を通しても明白だった。
 神経質そうに身動ぎし甲冑を鳴らす主の緊張を感じ取った馬が其処彼処で嘶き土を穿り返した。やがて静かにそして緩やかな並足で始まった突撃は瞬く間に駈歩へ、急襲に恐慌をきたした敵が見える頃には何者も遮り得ぬ怒涛の襲歩となり我等はあらゆるものを貫き押し流す死と熱狂の奔流と化した。こうしてパテーの名は我が軍の栄冠に輝く数多の宝玉の一つとなったのである。「ロワール河流域における戦闘・草稿」
――ばっちり捏造です。百年戦争と言えばジャンヌ・ダルクが華々しさも相まって有名ですが、その戦友である前線指揮官ラ・イルやザントライユそして軍人にして政治家、軍事大国フランスの礎を築いたリシュモン元帥など注目すべき人物が大勢います。ラ・イル(憤怒)ことエティエンヌ・ド・ヴィニョルはこの日それまでの伝統的戦術を控え名乗りを上げることなく陣地構築中の英軍へ突撃しました。結果、得意の戦術を発揮できなかった英軍は潰走し戦争の趨勢もフランスへと傾きました。当日の突撃がランスチャージだったかはわかりませんが鈍器にするか迷った末にこんな事に。”チャーシ゛(突撃)!”は仏語だと”シャルジュ!”ですか?

以上

 知識不足ゆえ軍旗が良く分らないので百合紋とフランスの守護聖人、聖ドニことディオニュシウスのOriflammeなぞを加えてみました。ラ・イルの軍勢にこれが翻っていたかはさっぱりわかりません。考証の正しさは限りなく怪しいです。ええい、誰ぞ紋章官を招聘せよ!またそれか。
 しかしディオニュシウスさん、首刎ねられてそれ拾って数㎞歩きつつ説教とかホラーなのでもう少しソフトに何とかなりませんか。デュラハンもびっくりですよ。

描いてるときはこんなのとかこんなのとかこんなのを見たり聞いたりしてました。混じりたい・・・・。

 Vive l'empereur, vive la France !とか叫びながら突撃…は時代が違いますね。国民国家としての意識なんてないのでそんなことしてたとは思えませんし。もうしばらく突撃はいいや、と思えるくらい突撃したので良しとします。

 残業週間に突入すると思われるので次が結構空くかもしれません。
 次は何描こう。全然違う文化圏とか楽しそうですね。
 
 何か描けたらまたお会いしましょう。
軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

辺境報告
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忠誠宣誓をした軍団兵の人数
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