アテネでは政治に関心を持たない者は市民として意味を持たないものとされる

 私は経理軍団所属の軍団兵なので決算期が近づいてくるとじわじわ忙しくなってきます。今週も来週も更新しているようなら相当サボっているものとみなしていいと思われます。十分の一刑クラスの悪行です。決算早期化とか期首6営業日以内完了とか勘弁してください。この上国際会計基準がどうのとか、何それ喰えんの?と言う感じです。

 以上、業務連絡風愚痴終了。

 先週も甲冑描いてました。ローマ軍の一糸乱れぬ統制されたイメージも好きですが封建時代の技を研ぎ澄ませた騎士たちも結構好きです。で、以下の絵が出来ました。

封建領主

pixivより

領主の責務

 中央の領主娘「黄金の麦穂が風にそよぎ、民が憂いなく暮らす様を眺め、一杯の葡萄酒を傾ける事が出来るならこの身を鬼に捧ぐもまた良かろう。そう思わぬか、じいよ」
 
 左の副官「ご立派になられましたな、お嬢様。地獄までも同道致しますぞ。先代もさぞ誇りに思われる事で御座いましょう」
 
 領主「ふむ、そうであろう。ときにじいよ、我らの馬はどうした?」 副官「申し訳ありませぬ。遠征費捻出のためやむなく……」
 
 領主「……よもや、このまま王都まで練り歩くわけではあるまいな」 副官「はっはっは、万事抜かりなく。次の街にて借りる手筈が」
 
 右の参謀「……まぁ、私は酒があれば何でも良いですがね」
 隣街まで8リーグ(1リーグ=4.83km )、早くも重い雰囲気(物理的、精神的に)に包まれるご一行の図――辺境の没落領主が国王に招集され故郷を出立、といった様子です。知人にアイルランドの写真をもらったので参考にしました。この手の石垣は過酷な大地で暮らす人々にとって命に等しい土壌が強風により吹き飛ばされぬように築かれたそうです。いくら甲冑が描きたいとは言えこの格好で徒歩行軍してたらきつそうですね。収穫期に出撃なんて、ご領地&王国危うし。*副官の声は冬月先生かバットマンのアルフレッドの中の人です、おそらく。

以上

 Legionarius はコピペを覚えた。
 
 砂利とか描くのにコピー&ペースト使えばいいのに今までせっせこ全部描いてました。2cm四方くらいの基準を作ってコピーしてじゅうたんの様に敷いた後微調整すれば前描いた地面や草むらよりよほどマシに見えますね。小麦畑描き終ってから気づきました……。
 また一つ賢くなった。スタートがゼロというかマイナスなのでその進歩たるや大陸移動クラスの遅々たる速度ですが。そもそも絵を描きたいのならちゃんと基礎練習をしたほうがいいのは分かっているのですが気がつくと背景まで書き込んで色塗ってます。バランスのとれた人体を綺麗な線で描く方々は本当に凄いですね。

 描いてから気づいたのですが冷静に見ると城塞が丘陵に対し低地にあります。いいんでしょうか。雰囲気重視で戦術的観点がすっぽり抜けてました。抜けてる事なんて言い出したらきりが無いから良いか……。

 こういう景色を見ながらぼんやり葡萄酒を飲みたいです。ブリテン島にはローマ時代の遺跡もたくさんあります。古代の円柱に寄りかかりぽかぽかとした日差しを浴びながら草原が波打つ様を眺める事が出来るならそのまま息絶えたとて何ら悔いは無し、といった感じです。

 さて、表題でペリクレス先生がそう仰るなら仕方がない、というわけで政に少しは興味を持ってみます。定額給付金とやらをもらえるそうで。かつて皇帝がローマ市民にご祝儀配ってたのと同じ感じでしょうか?もちろん剣闘試合や戦車競争もあるんですよね? 違うっぽいですね、すみません。
 詳しくわかりませんが国内の需要やら消費を刺激するための政策の一環なのでしょうか。というのを今思いいたったのですがオスプレイ戦史シリーズの未翻訳書籍やらラフロイグ10年やらを買うことを心に決めてしまいました。既決事項は我が脳内帝国において遵守さるべき法となるのです。洋書と洋酒、国内に貢献してないじゃないか……。
 いや、今まで黙っていたのですが実はコスモポリタニズムの体現者だったので仕方のないことなのです。苦渋の選択でした。断腸の思いでした。しかし八紘一宇のためには時に苦しい選択もせねばなりません。ディオゲネス先生も認めて下さるはずです。
 あ、マクブライド先生の画集を発見してニヤニヤしながらamazonのカートに入れるボタンを押したのは秘密です。オスプレイ社もスコッチもイギリス一辺倒じゃねえか、というのも秘密です。
 国家の施政方針の真意を裏切るつもりはないのですがほとんど無意識に考えてました。こういう思慮浅薄で不埒な輩がいるから国が傾くんですね、わかります。元老院最終勧告が出てしまうレベルの反逆です。
 実にけしからんことです。……ふう、この強烈なピート香たまらんな。もう買っちまったのかよ。

 こういう政策が打ち出されるって事はこれよりほかに有効な金の使い道がないって事なんでしょうか。私の記憶では我が国の国庫財政はあまり芳しくないという印象だったのですが。
 国内の叡智が集うたであろう内閣や高級官僚による公明正大にして並ぶ者なき有能さを誇る指導部が思案に思案を重ね決た末に決めたことでしょうからきっと私の脳みそが及ぶところではないのでしょう。予算総額2兆円、支給事務経費800億円、消費税値上げを予定しているのに何とも豪毅なことです。剛毅と豪快は結構好きですが、さぞや素晴らしき未来が待っているのでしょう。
 「銭まくど、銭まくど、銭まくさかい、風流せい、風流せい、踊れ、唄え!」 と指導者達の脳内で”花の慶次”の最終回みたいに傾き者が囁いてドラクエ鉛筆みたいのを転がして決めたなんて事があるはずありません。私じゃあるまいし。

 ペリクレス先生、やはり私のような不心得者では政ごとに思案を及ばせたところで僭主たちの意のままになるのがおちです。私はパンとサーカスに耽溺しているのがお似合いです。

 そんなわけで特に建設的な内容ではありませんでしたがこの辺にしておきます。
 トリナクリアがまた次の機会をお与えくださるならお会いしましょう。シチリアかよ、と。

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テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

民衆が熱心に求めるのは今や二つだけ。パンとサーカス。

 こんにちは、平日の昼から更新してるなんてあんたどうかしてるぜ(洋画の吹き替え風に)、と言われそうですが特に否定出来る要素が無いので甘んじて受けます。意味も予定も無く有給を取っていたので今日は休みだったのです。前夜酒を浴びるように喰らっていたので13時間ほど寝てしまい起きたら昼だったと言ういつも通りの展開って奴です。時の神クロノスが見たら激怒しそうな堕落っぷりです。別に何かに挫折したとか振られたとかではなく、ボウモアが美味すぎたせいです。余計性質が悪いわ、と総突っ込みを受けそうですね。世界ろくでなし王座決定戦東アジア地区代表の座もそう遠くない気がします。

 先週はローマ軍団の絵を描いておりました。人間をでかく描く、板金鎧を描く、の二つが主な目標でした。pixivにも投稿しようと思っていたのですが何故か投稿フォームの情報入力で完了ボタンを押しても送信されないのでしばらく諦める事にします。不撓不屈の軍団兵もITとやらには勝てないようです。

軍団兵募集ポスター

 以下の文を添付して投稿しようかと思っておりました。
 まさか煽動者っぽいのが規則に引っ掛かったとか……な訳無いですね。
 原因不明なのでしょうがないです。

 善良にして誇り高き真のローマ市民諸君! 帝国安全保障の要たる北辺が侵犯を受け略奪、破壊されようとしている。この危機に対し、我等が慈悲深き皇帝陛下は新規軍団編成を決定され諸君らに帝国の矛となり楯となる誉れをお与え下さった。
 今一度、憐れな蛮族に知らしめるのだ、ローマとはいかなる存在であるかを。祖国は、レス・プブリカは、常に果敢なる者を求めている。我こそはと思うものはフォルム・ロマヌム採用案内所まで出頭せよ。
 忠勇なる志願者諸君と我らがローマに神々の加護と比類なき勝利、そして不滅の栄誉があらんことを!

 何だかやばそうな職場ですが当時は悪くない職業だったようで平民が出世する代表的な道の一つだったそうです。志願制、過酷な訓練と共同体への帰属意識、そして給与と戦利品、栄達への階が彼らに忠誠心と旺盛な戦意を与えました。
 帝政初期の主な装備はロリカ・セグメンタタ(板金鎧)に兜、グラディウス(剣)、プギオ(短剣)、ピルム(投槍)、スクトゥム(盾)、カリガ(軍靴)に携帯食料と野営用の杭でかなりの重装備ですがローマ軍団は毎日の行軍後に設計図に従い堀と柵付きの野営陣地まで構築していたそうです。
 構図は原型を留めてませんが武装SSの有名な募兵ポスターを参考にしました。下辺の文言は”汝、平和を欲するなら戦争に備えよ”の意でウェゲティウスという古代ローマの軍事学者の金言です。彼は”生れながらの勇者はいない、勇者は訓練と軍紀によって育てられる”などの言葉でも有名です。まさにローマと軍団兵の本質を突いた言葉と言えましょう。では道を敷いて橋を架けて壕を掘る作業に戻ります。

 以上の内容です。

 完全志願制の市民による規格化された重装歩兵部隊が全土の街道を行き来する様はきっとさぞや壮観だったでしょうね。自分が市民権を得たばかりの元属州民の子供で日々そんな隊列を目にしていたら何も考えずに憧れて入隊宣誓してしまいそうです。あ、トイブルクの森だけは何卒ご勘弁ください。

 帝政中期後半あたりの軍人皇帝にはそう言う人(動機ではなく履歴において)が結構いたようでその人生たるや波乱万丈どころの騒ぎではないですね。羊飼いから補助兵になり軍団兵になり士官になって皇帝、とか3世紀の社会秩序が乱れていた事の裏返しではありますが映画になりそうなくらい凄まじいエピソードに満ちています。

 映画グラディエーター序盤の戦闘で残念なのはピルムの一斉射が無いのと戦列がすぐに敵と混じり乱戦になってしまうところですね。もう少し隊列を維持したままスクトゥムで敵の鼻面をぶん殴り、がら空きの腹をグラディウスで突き刺す軍団兵教練マニュアルどおりの戦闘行動を見せて欲しかったです。百人隊が一個の戦闘機械のように活動する様こそローマ軍団の見せ場だと思うのですが、2世紀のゲルマニアの森ではあんな感じだったのでしょうか。

 それではせっかく天気が良いようなので愛馬しろがね号こと二輪に跨り散歩でもしてきます。もう少し散歩しがいのある風光明媚な地方に引き篭もりたいものです。
 良い一週間をお過ごしください。

アララララーイ!

アララララーイ!(アレスの加護があらんことを!)

 こんにちは、当初、このページのタイトルは脳内幕僚会議で「チラシの裏」に決定だったのですがあまりに自虐的でわびさびが効き過ぎているのでは、との意見があり中止になりました。
 Legatusはローマ帝国の軍団長とか総督代理とからしいですが何でつけたのか思い出せません。
ネーミングセンスがニューヨークあたりにありそうな寿司屋の名前みたいです。寿司BAR SHOGUN-将軍- 的なノリですね。私がおすすめの将軍といえばストラテゴース!!(Rome Total Warのユニット移動時の発音で)ですが。たぶんギリシャに行けばBAR ストラテゴスはあると思います。そしてトルコとかフィンランドあたりにレストランTOGO-東郷-とかもあると思います、きっと。何の話だ。

 さて、いつもどおり滅茶苦茶な話の始め方ですが、特に意味はありません。今週もちまちまと絵を描いておりました。ヒストリエ最新刊が一年半ぶりくらいに出たので嬉しさのあまり例の隊形を描いてしまいました。重装歩兵とか密集隊形とかその辺の単語に過敏に反応してしまう病気の人に捧げる絵です。あ、自分のことですね。
ファランクス

以下pixivより

軍神アレスの加護と共に

東征の直前、費用捻出のため次々と領地を売却するアレクサンドロス3世に家臣の一人が尋ねた。「陛下には何が残るのです」王曰く「私には”希望”がある」――寄生獣で著名な岩明先生による歴史漫画「ヒストリエ」五巻発売記念としてファランクス隊形を描きました。「ヒストリエ」はアレクサンドロス大王の書記官エウメネスが主人公の漫画で「ヴィンランド・サガ」と同様の理由で好きです。大王と言えば映画アレキサンダーは評価は散々ですがガウガメラの戦いやバビロン入城等が見逃せない出来でした。アリアノスのアレクサンドロス大王東征記を読んでから見ると発見があって楽しいです。大王は20歳でマケドニア王、2年でトラキア遠征にギリシャ制覇、その後小アジア、エジプト、ペルシア、ソグディアナを征服しました。結局インド到達時帰郷を望む部下がもう勘弁してくれと言うまで誰も彼の前進を止めることは出来ませんでした。華々しい勝利に数多の虐殺、栄光と挫折、僅か33年ながら凄まじい密度の生涯を駆け抜けた大王の伝記を読むと良くも悪くもただただ圧倒されるばかりです。大王の家庭教師がかのアリストテレスだったというのも興味深いです。一体どんな授業を受けていたのやら。――パルメニオン将軍「我が王よ、敵は多勢ゆえ夜襲が我らに利をもたらしましょう」大王「私は勝利を盗まない」――ガウガメラの戦い前夜のやりとりより。紀元前331年10月1日マケドニアは日の下で三倍以上の大軍を撃破した。

以上

 よく見ると槍の影とか色々忘れてますね。勢いでやりすぎました。僅か一日で今までに無いほど多くの人に見てもらえたようで嬉しいものです。こういうの好きな人結構いるんですね。類は友を呼ぶとかそう言う奴でしょうか。

 重装歩兵を大量に描きたくなったので描きました。大王は……偉大な功績も残忍な所行もスケールが並外れすぎでただただ凄い、としか思いつきません。語彙が少なすぎです。

<全盛期のアレクサンドロス大王伝説>

・20歳でマケドニア王、トラキア遠征に成功しテーバイを下しギリシャ再統一まで2年、そのままペルシャへ
・遠征費のために財産を売却、部下に何が残るのかと問われ平然と”希望だ”と言い切る。
・連戦連勝は当り前、不敗の神託を受けている。
・ペルシャとの前哨戦グラニコス河で総司令官自ら敵将ミトリダテスを屠る。
・大王にとって一つの勝利は世界制覇とオケアノス(世界の果て、大洋)への道程に過ぎない。
・大王なのに肉弾戦上等、重傷も日常茶飯事
・城壁に一人で飛び込んで囲まれるも生還、しかも勝利
・敵が二倍でも圧勝、三倍の時も。
・気がついたらインダス川に到達していて帰郷を乞う味方が泣いて謝った。
・寡兵なので夜襲を、との部下の進言を「私は勝利を盗まない」と拒み昼会戦、勝利。
・あまりに強すぎるのでティルスは沖合の要塞島に籠もるも海を1km埋め立てて陸続きにされ陥落。
・敵地を一睨みしただけで降伏の使者が列を成してやってくる。
・酔っぱらってペルセポリス炎上。
・紀元前なのにガラスの壺で海中散歩
・解いたものは世界を制すると言われたゴルディアスの結び目を一刀両断。
・33歳で死去、後継者は?と聞かれ”最強の者に”と答える。ディアドコイ戦争勃発。
・砂漠横断時の損害のほうが戦闘による損害よりも多いっぽい。

 順不同。駄目だ、元ネタのおもしろさを越えることは出来ない。
 大王、すみません。どれが本当でどれが嘘かわからなくなってきました。
 ググって間違い探しでもしてやってください。

 そういえばソクラテス先生も元重装歩兵でした。考えてみるとペロポネソス戦争の後の時代、ソフィストにも元重装歩兵なんてざらにいたんじゃないでしょうか。アテネの場合はデロス同盟として戦ったわけですからあのスパルタ人とやりあっていたと言うことに……。文武両道ってレベルじゃないですね。想像するだけで楽しくなってしまいます。クセノフォンは弟子だから哲学者なのだとばかり思っていたらそういうわけではないようですね。

 木曜の事ですが秋葉のPCカオスでEmpire TotalWar製品版を発見したので帰りに買ってしまいました。デモ版で気になった行軍の音や音声の問題などはおおむね解決されてるようです。たまに音が割れるのはパッチで直るんでしょうかね。あるいはPCのスペックのせいか。
 
 で、やってみた感想ですが最高です。重騎兵や軽騎兵、砲兵をせわしなく動かし、地の果てまで連なる戦列歩兵を前進させる。気分は18、19世紀の将軍です。キャンペーンはどこでやろう。フランスでグランダルメは世界最強ォォとかイギリスのレッドコート共を率いて新世界を手中に収めようか。
 とりあえず近世の陸戦に慣れるためイギリス軍を率いて練習してみる事に。

 こちらは味方のAI軍団を入れて兵力合計3400、敵はフランスで兵数3800、果たして勝てるでしょうか。

 ランダムで軍団組んだらちゃんとグリーンジャケットがいる・・・。これは良いですね。
01

 将軍の視線。
02

 では、それっぽい台詞を交えつつ戦闘の経過を追ってみましょう。当時の指揮系統や戦闘技術はあまり良く分からないのでかなりいい加減ですが。近世の代表的な戦いについては多少知っているものの古代の軍団兵な私は砲兵や竜騎兵の有機的な運用といったものはあまりふかく理解しておりません。脳が西暦476年か1453年あたりでストップしてます。
 

 その日、南仏ののどかな平原はその姿を一変させようとしていた。何千年に渡り繰り返されてきたあの恐るべき所業が小鳥の囀るこの野原で憐れな男たちを飲み込む為に口をあけようとしていた。
 
 副官  「将軍、斥候によれば仏軍はあの森の向こう側に集結中との事です。まもなく現れるかと。それにしてもその髪型はどうしたんです。白い上に何だかくるくるしてますよ」
 将軍  「どうした、とは失礼な奴だ。宮廷で流行ってるんだ。格好いいだろ」
 副官  「え、ええ、悪くないと思います」
 将軍  「お前今笑いを堪えていなかったか? まあいい。ここで勝敗を決する。砲兵を両翼後方の丘に配置し戦場を満遍なく射程に。右翼に騎兵を集結。友軍との連結地点である左翼は厚めの戦列歩兵と予備の騎兵1個部隊で防御し右翼を旋回させ包囲する作戦で行く」
 
 1ダースほどの伝令が駆け出し大英帝国の戦争機械はその歯車をゆっくりと回転させ始めた。

 丘陵の砲兵 「将軍、見晴らしが良く絶好の地点です。いつでもご命令を!」
 砲兵将校は地図の等高線を見て満足げに頷く。彼の頭の計算機はすでにその冷徹な職人技を披露するための段取りが完璧である事を告げていた。
03

 戦闘は両軍ともに砲撃で牽制しつつ、じわじわと戦列歩兵が前進するところから始まった。無慈悲な砲弾が横隊を貫き絶叫が上がろうとも止まるわけには行かない。砲撃が作り出す無惨な爪あとを横目に進む彼らを軍旗と戦鼓が先導した。
04

 両軍の戦列が接近する。200m……100m……敵の瞳の色すら見えそうだ。
 そして約束された狂気の時間がやってきた。
05
 
 隣の戦友が撃たれくずおれようと、射撃の手を止めるわけにはいかない。頬を弾丸がかすめていく。
 整列しどちらかが屈するまで互いに撃ち続ける。まさに狂気の沙汰だ。整然たる狂気と呼ぶほかない。

 一斉射撃の応酬が続き中央戦列は膠着する。
 フランス軍は状況を打開すべく騎兵を投入した。恐怖を振り払うためか、敵を威圧するためか騎兵達は大気が震えるほどの喊声を上げ突っ込んでくる。

 副官 「フランスの伊達男たちも天晴れなものですな」
 将軍 「うむ、二重の戦列に正面から飛び込むとは気が触れているか、規格外の勇敢さが成せる業だ。いや、両方か。だが惜しい、あのような勇士達をむざむざ死地に放り込むとはな」
06
 
 突撃はグリーンジャケット連隊を直撃し後列に控えていた予備部隊にまで浸透したものの、突撃衝力を失い失敗に終った。
07
08
 伝令 「将軍閣下、仏軍の中央戦列を拘束いたしました」
 将軍 「今だ!森の影から右翼を回り込ませろ。目に物見せてやれ」
09

 右翼の騎兵将校「我らが閣下はお前達に栄誉を手にする機会をお与えくださった。前進! 中央の戦友がお前たちの到来を待っているぞ! 大英帝国万歳!」
 中央では戦列間の距離が狭まり突撃が敢行された。
10

 右翼の戦列歩兵たちが配置に付き挟撃が完成した。十字砲火が情け容赦なく仏軍をなぎ倒していく。その側面に英軍騎兵が食らいついた。
12

 あせり始めた仏軍は最後の突撃を中央に加えた。
13

 強烈な一撃ではあったが中央戦列は良くこれに耐え右翼の包囲がその顎を閉じ、ゆっくりと敵を締め付け始める。圧力に耐え切れなくなった中央戦列が撃破されとうとう敵は壊走し始めた。彼らに与えられる選択肢は二つ。降伏か、さもなくば死か。
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 追撃する騎兵 「逃げ場を失って方陣を組んだか。蹄の味を教えてやれ! 」
 掃討戦が始まった。憐れで無防備な退却は軽騎兵に飲み込まれていった。
11

 仏軍戦列は完全に崩壊し勝敗は決した。
 我が軍に勝利はもたらされたもののその代償はあまりにも大きかった。

15



 そんな感じのゲームです。まだ下手なので勝ったというのに損害が大きすぎですね。
 三割も失ったら軍事的には全滅扱いで敗北です。敵の殲滅されっぷりも派手ですけど。
 キャンペーンモードは外交ウィンドウが何時でも何処でも統一されて開けたりと少し便利になっている気がします。英語力がないので他のシステムなどはまだ完全把握には遠いですが悪くは無い感じです。

 ナポレオン前後の時代が好きな方にはおすすめです。

 さて、今週はこの辺にしておきましょう。
 それではまた。






随所に主たれ

こんばんわ。SAN値? 何それ、おいしく頂けるの? 毎日そんな感じです。
週末の葡萄酒は五臓六腑に染み渡るでホンマ……瓶が空になったので蒸留酒に移行します。

 自分は空気が読めない奴だ、と常々思って参りましたが、よくよく考えてみると正確には場の雰囲気を十二分理解した上で、それを行動に反映するつもりがない奴なんじゃないかという疑念が湧き起こっております。遅まきすぎな気もしますが。あ、それは読めない奴ってことですね。 
 恒例、”思わず嬉しくてお涙がちょちょ切れてしまう春の社内お楽しみゴルフ会”こと個人的別名
”Highway to Hell 2009”ですが、めでたく、いや大変心苦しくも諸般の事情(自由を愛するから)により欠席の方向で意思表明させていただきました。
 濃いボールペンで”欠”と書いたのでシュタージ並の執念で頑張る人がいなければもう消えることはないはずです。これは小さな一歩だが、私にとっては大きな飛躍だ、……色々間違ってます。アームストロング船長、すみません。
 自由への小さなそして偉大なる勝利、もしくは社会性喪失と言う名の破滅への疾走のどちらかでしょう。たぶん後者ですが、出欠席の欠の方がより大なる快の効能をもたらしてくれるので”目先の快適さを追求する者”(クトゥルーの駄目っぽい神性みたいです)としてはより良き道を選んだと思うほかありません。
 そういう付き合いを押しのけて中島義道先生ばりに我が道を行きたいところですが凡人が真似するとスペランカーみたいにあっさり終わりそうです、色々。

 さて、この辺で現代を離れる事にしましょう。

今週、残業代という名の対価によって贖われたもの。

エピクテトス ストア入門
NHKスペシャル「ローマ帝国」サントラ
BBC製作DVD「ローマ帝国の興亡」

 エピクテトス先生はギリシアの人です。ネロ帝に奴隷として売られましたがストア派の哲学者として著名です。
 そしていかにもストア派らしい数々の言葉が残っています。
”順境にて友を見つけることはたやすく、逆境にてはきわめてむずかし”
”神は人間に一つの舌と二つの耳を賦与したるは、しゃべるよりも二倍多く聞くためなり”
”侮辱は相手のせいではなく、侮辱されたと思い込むせいだ”

 一番目と二番目はそのままですね。三番目は悪感情や不快感は一見外部によってもたらされている様に思えるが最終的にはそれを捉える本人の精神が生み出したものである、という意味でしょう。
心の平穏を旨とする学派の神髄とも言えそうです。
 そんな達観した精神状態を維持できる人間など希にしかいないとは思います。ネロ帝の退廃した宮廷や困窮に満ちた市民の生活などを見ればそういう理想が市井の現実において、あるいは大半の人間にとって画餅の類だっただろうことは想像に難くありません。しかし古代の人々が既にそういった理想を掲げていた、という事そのものが驚きです。
 もし2000年を経た今の人間が古代人と会ってその時間の経過に相応しい精神的進歩を見せているか、と問われれば首を捻らざるを得ない気がします。
 彼の言葉や思想はマルクス・アウレリウス帝がギリシア語で記した自省録と重なり、その影響大なるを感じます。奴隷と皇帝、天地ほど差がある身分の二人が同じ学問を修めていたのは興味深い事実です。彼の学校にはハドリアヌス帝やアッリアノスも訪れたそうでちょっとその光景を見てみたくもあります。

 NHKスペシャルのサントラは絵を描いたり本を読んだり同時に酒を飲んだりするときに勝手に盛上がるためのBGMです。

 今週の絵はyoutubeで”文明の道”のOPを突如思い出したように見てついかっとなって描きました。今も反省していない、と。
 眩く輝く地中海を描こうと思ったのですがなかなか難しいです。ヒストリエとヴィンランド・サガの最新巻読んだり世界史アトラス開きながら第9軍団のワシを読んだりして大分サボってしまいました。集中力と丁寧さが欠けている事を再認識しました。

我らの海

以下pixivより

嵐の前の静けさ

――手前真ん中辺りのちっこい人「姉様、父上は帰ってくる?」同右「当たり前でしょ。あのポンペイウス様が大将なんだから」――制海権を掌握したローマ人は地中海を”マーレ・ノストゥルム(我らの海)”と呼んでいました。整備された街道網同様統一された海は活発な貿易を可能にします。しかし正面から激突する大勢力が滅びてなお海賊という捉え難い敵は残っていました。紀元前67年、ガビニア法が可決され、類稀なる軍事的才能の持ち主グナエウス・ポンペイウス・マグヌスに3年の期限で20個軍団と軍船500隻を与え征伐を行う事が決定されます。彼は地中海西部で40日、東部で49日という神懸かった速さで海賊を壊滅させ、鹵獲船舶400隻、撃沈1300隻、1万人以上を殺害し、2万人以上を降伏させローマと自身の名をさらに世に知らしめました。――NHKスペシャルのサントラ”ローマ帝国”とか”文明の道”を聞いてたらこんなことに。フォースのローマ面全開で軍港をでっち上げました。ガレーは船首に突き出たやる気満々の衝角とぎょろっとした目玉が好きです。静かな海では高性能だったものの波のある外洋では危険な乗り物だったようです。専門家の試算によると最大戦速は中の人の都合により短時間しか維持できないものの9~11ノットに達したそうでそんなものが突っ込んできたらそりゃあ大穴も開くってものですね。では、太鼓に合わせて漕ぎまくる作業に戻ります。

以上

 見たことのない世界を勝手に想像し形にするのはなかなか楽しい時間をもたらしてくれますね。
その出来映えの善し悪しはおくとして……。

 BBC製作の「ローマ帝国の興亡」はDVDBOXで6千円、一話一時間で全6回入ってます。それと比較すると同じ値段で数十分の映像しか入っていない日本のDVDは実に残念な感じですね。HBOのROMEのように全編に登場する人物が居て一連のストーリーがある、というタイプのつくりではありません。毎話別の時代を取り扱っています。

一話が「ネロ」          暴君で有名なネロの時代、その虚像と実像
二話が「シーザー」        共和国から帝国への過渡期にして内乱期、カエサルの時代
三話が「革命」          グラックスの農地法改革と挫折
四話が「ユダヤ戦争」      第一次ユダヤ戦争、ローマと異文化の衝突
五話が「コンスタンティン」    コンスタンティヌス帝の時代、多神教からキリスト教への移行
六話が「西ローマ帝国の滅亡」 そのままですね。ホノリウス帝の時代、古代の終焉てとこでしょうか。

 ばらばらのエピソードですがそれぞれ千年にわたる国家の象徴的場面を取り上げています。特に五話と六話は四世紀と五世紀というあまり映像化されない時代のローマ帝国が出てくるのでありがたい限りです。スパタを持った4世紀の軍団兵などもうお目にかかれない気がするのでしっかり目に焼き付けておくことにします。この前も同じ様なことを言ってた様な気がしますが気のせいでしょう。
 そしてクリストス”χριστοσ”(キリスト)のギリシア文字の略号X(カイ)とP(ロー)のを組み合わせたあのラバルムの軍旗を掲げるローマ軍も見られます。あの旗を見るとRome Total WarのBIを起動したくなります。

(追記)
 Empire TotalWarのデモをやってみたのでスクリーンショットでも貼ってみます。
 MTWとは違って制服が派手でなかなか新鮮です。
 1
グラフィックについては文句無しなのですが、音声が少し迫力に欠ける気がします。実際のものは知らないのですが太鼓はトコトコトコトコという感じでスネアドラムのようなダンダンダン、と勇ましいのを想像していたため物足りなく感じます。あと、行軍の足音がしないような……甲冑から軍靴になったからしないってことなんでしょうか?
 新しい時代の戦闘の要素としては本格的な砲と火器が加わっていますが銃剣をつけて白兵戦なども指示できるようです。ユサールの煌びやかな突撃なども格好よいですが正面突撃したりすると酷い目に遭います。
2
 データを少し変えるとユニット数を増減させたり出来るそうです。そのうち戦列歩兵で画面を埋め尽くして見ようと思います。
3
 今回新たに加わった要素の一つが海戦です。戦列艦が列を成して突撃する様は堪らないものがあります。デモ版には陸戦と海戦が二つ入っておりました。陸戦のほうは米軍対英軍、海戦は仏軍対英軍です。
4
戦艦の甲板や内部で搭乗員たちがちょこまかと動き回る細かさが良いですね。砲弾は通常の弾のほかに鎖で連結して索具を破壊する弾や散弾などがあるようです。ミニマップに風向きが表示され有利な位置取りや速度などを考慮に入れなければならないようですね。
6
砲撃戦のほかに接舷戦闘まであります。鉤縄で敵艦を引き寄せ、板を渡し、マストによじ登って狙撃したりといちいち動作がそれらしく感心しました。
5
 幾つか不満な点もありますがおそらく買ってしまうでしょう。音声など正規版で修正されてると良いのですが。手に入れたらまたレビューなりなんなりを載せようと思います。

 
 夜も更けてまいりましたのでこの辺にしておきます。
 それではまた、機会を与えられたならばお目にかかりましょう。
軍団兵履歴

Legionarius

Author:Legionarius
主に世界史・戦史(東西問わず)の絵を描いております。

形式:Legionarius
状態:製造年月日から30年以上経過
使用燃料:Laphroaig,Bowmore,
Ballantine(12年が好ましいが財布が薄いのでfinest)
エンジン形式:惰性型酒冷4ストロークバルブ108気筒
始動形式:諦念あるいは深い溜息
搭乗機:CBR600RR07白→CBR1000RR2012に機種転換(乗り手に過ぎる良い機体ですがハイオクは財政が……)

音楽:(Bill Evans, Miles Davis, Dvořák, Linkin Park, Rammstein, Killswitch Engage, Enigma外)気に入れば何でも。

書物:ノンフィクション、歴史(ローマ史、古代ギリシャ,WW2外)、SF(ホーガン、ハインライン外)、最近はOsprey社の本ばかり。主にマクブライド先生のやつばかり。

漫画:(大陸軍は世界最強とかアララララーイとか)雑食。

ゲーム:ROME TOTAL WAR、MEDIEVAL TOTAL WAR
     CALL OF DUTY、S.T.A.L.K.E.R、SILENT HUNTER外

好きな陛下:Marcus Aurelius Antoninus、Flavius Claudius Julianus
好きな甲冑:ロリカ・セグメンタータ
好きなヴァンツァー:フロスト
好きなマクナブ:受領通知!!、カチカチ、カチカチ、続刊はいつですか。
以下、好きなギボン、サトクリフ、パウルカレル、スティーブンハンター、フォーサイス、ルカレ、エルロイなどと八万行に渡って続くので割愛。

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往復書簡
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記録抹殺刑を免れしもの
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忠誠宣誓をした軍団兵の人数
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